英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

本末転倒?……ふるさと納税、三重・四日市市“赤字8億円”

2023-01-21 15:55:15 | 時事
「三重・四日市市“赤字8億円”で…ふるさと納税“特命” “年収1000万円”で職員公募」
 三重県四日市市・森智広市長:「令和3年度の実績ですが、5000万円の当市への寄付に対して、8億5000万円を市民の方が他の自治体に寄付していて、マイナス8億円の赤字」

 NHKのニュース『おはよう日本』でも取り上げられていた(約1分間)。

 こういう状況なのは、四日市市だけなのだろうか?
 三重県は《寄付金の増加を目指し、高い専門知識と能力を持った職員を公募することを決定。待遇は、市の職員としては破格の年収1000万円》という策を打ち出した。
 ……四日市市云々ではなく、“ふるさと納税”自体が本末転倒のような気がする
(四日市市の策も、本末転倒ではあるが)


そもそも、“ふるさと納税”の理念
 「今は都会に住んでいても、自分を育んでくれた「ふるさと」に、自分の意思で、いくらかでも納税できる制度があっても良いのではないか」というモノだったはず。

ところが、総務省「ふるさと納税」のサイトによると、
 「ふるさと納税の理念」というページがあって、“三つの大きな意義”が謳われている。その3つというのが
・第一に、納税者が寄附先を選択する制度であり、選択するからこそ、その使われ方を考えるきっかけとなる制度であること。
それは、税に対する意識が高まり、納税の大切さを自分ごととしてとらえる貴重な機会になります。
・第二に、生まれ故郷はもちろん、お世話になった地域に、これから応援したい地域へも力になれる制度であること。
それは、人を育て、自然を守る、地方の環境を育む支援になります。
・第三に、自治体が国民に取組をアピールすることでふるさと納税を呼びかけ、自治体間の競争が進むこと。
それは、選んでもらうに相応しい、地域のあり方をあらためて考えるきっかけへとつながります。


 現在は、第三の項目がメインと言うか、それのみが前面に出てきてしまっている。
 “自治体間の競争が進む”ことって、理念が全然違う!
 
 元々の始まり(理念)は第二の項目に当たるが、それさえも……「生まれ故郷はもちろん、お世話になった地域に、これから応援したい地域へも力になれる制度」というのも、かなり歪曲されてしまっている。


 本末転倒という表現が適切なのかは自信がないが、“ふるさと納税”が当初の理念とはかけ離れたモノになっているのは間違いない。
 そして、総務省のホームページで堂々と謳われている理屈が、今の日本、今の政府、今の自民党(いや、ずっと昔から)の考え方が表れているように思える。
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2023年1月24日~26日の寒気襲来

2023-01-20 13:09:05 | 気象
(タイトルが変わっていますが、実質「週末(2023年1月21日)からの寒気南下 その3」の続きです。
 上記の記事の補足部分で「厳しい予想気温(寒さ)に修正されている」と述べたが、更に数値が厳しくなっている

気象庁の「2週間気温予想」が18日14時30分に発表された→20日11時発表を追記
       最高気温       最低気温     
24日(火) 3℃ → 3℃ → 5℃   -1℃ →-2℃ →-3℃      
25日(水) 5℃ → 2℃ → 0℃   -1℃ →-3℃ →-4℃
26日(木) 5℃ → 4℃ → 3℃   -1℃ →-1℃ →-4℃
27日(金) 6℃ → 4℃ → 5℃   -1℃ →-1℃ →-1℃
(左から 17日発表 18日発表 20日発表)

 昨日(19日夜)の段階では、26日の予想最低気温は-5℃など本日(20日)の数値とほぼ同じか低い予報を出していた。
 たった2日で、この激変!  精度に欠けるというか、いい加減な予報と言うか……

【寒気の予想】
今日(1月20日)現在の寒気の予想(24日21時の上空1500mと5000m)


 ……嬉しくない予想図だ
 因みに、下図は2018年2月6日の寒気予想図(2月4日時点での予報なので、実際とは少し違うかもしれない)で、今回の図はこの時と酷似している。

 2018年2月6日と言うと……最深積雪は福井市で147㎝、武生111㎝、今庄122㎝、敦賀市57㎝、大野市169㎝、金沢市87㎝、富山市75㎝という大雪だった。
 この年の冬は、1月上旬からずっと雪が強弱をつけて降っていた(成人式やセンター試験も大変だった)。なので、このピークの大雪の前に、既にへとへとになっていた。気象庁データを見ると、2月4日の時点で積雪が40cmで、その後の3日間で129cmの降雪があり、最深積雪は149cmになった。
(降雪量の分だけ積雪が増えるわけではない)
 この2018年の5000m上空の予想図は若干西にズレているが、この後4~8時間経過すると、今回の予想図程度になると考えられる。

 かなり危険な寒気の南下予想図であるが、これが大雪と直結しないのが気象予測の難しさ。
 大雪になる大きな要素のJPCZ(日本海寒帯気団収束帯)が直撃しなければ、そこそこの雪で済むし、雪雲が何らかの原因でそこまで発達しないこともある(←希望的観測)。

 上空1500mと上空5000mの寒気の考え方であるが(私見です)……

 上空1500mは、地上の気温との関連が強い。あと、「上空1500mで0℃なら山間部で降雪、-6℃なら平地でも降雪」という目安になっていて、「上空1500mで-6℃で大雪」という大雑把な目安もある。
 100高度が上がると、-6℃低くなるので、上空1500mが-6℃なら地上は3℃ということになる。今回、福井県の上空1500mは-15℃になると予想されているので、地上は-6℃となり、-4℃という予想最低気温は妥当と考えられる。もっとも、そこまで単純ではないので-2℃台で済む可能性も低くない。

 上空5000mの寒気は寒気の芯と考えられ、大雪との関連が強い。この温度が低ければ低いほど雪雲が発達し、降雪量が増える。

 寒気団の気が変わって、北寄りに進路を取って欲しい。
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相棒 season21 第13話「椿二輪」

2023-01-19 18:18:59 | ドラマ・映画
関連する3つの真相
①牧村遼太郎の遺作となった『椿二輪』の真相
 妻・智子(中山忍)や大宮アカネ(花澄)を描いたものではなく、単なる写生だった
 遼太郎が描いた椿は侘助という早咲きの種で、アカネが出会ったという桜の時期には散ってしまっている。→アカネが遼太郎と付き合っていた事実は怪しい
②心中の真相
 実は、自分の才能に絶望した遼太郎の自殺(遺書が残されていた)で、大宮アカネを心中相手に仕立て上げた狂言だった
 心中事件により、遼太郎とアカネは“情熱の画家”として評価が高まった
③“『椿二輪』切り裂き事件”の真相
 遼太郎の自殺後、梅田剛(佐久間祥朗)が空き巣に入った際、『椿二輪』を盗んでいった
 翌日、盗まれていたことに気づき、アカネに贋作を描かせた
 ギャラリー(美術館)のオーナーの薬師寺(由地慶伍)が、小島(北本哲也)を雇って贋作を切り裂かせた
 切り裂き騒動で話題性を高める狙い
 自分が盗んだ『椿二輪』が手元にあるのに、『椿二輪』が展示されるのを不思議に思った梅田が遼太郎の追悼展に行く。
 そこで、切り裂き騒動に巻き込まれ、負傷。その際、右京が梅田の上着が避けていたのに気づく。→後に、『椿二輪』が入れられていた額に衣服の繊維が引っ掛かっていたことから、『椿二輪』と切り裂き騒動に巻き込まれた梅田との繋がりに気づく。(梅田が騒動に巻き込まれたのが不自然に思えたが、許容範囲)

 上記の3件の絡みを解いていく謎解きが面白かった。
ここでレビューを終えるべきなのでしょうが、疑問点などを記しておきます。
――絵画の評価――
 牧村遼太郎の画壇における評価は芳しくはなかった。しかし、心中事件で“情熱の画家”として評価が高まる。更に、切り裂き騒動で更に注目される。
 ……と、これだけなら、絵画の評価なんて《世間にどれだけ注目されるか?》で作品の評価が決まってしまう……という話で終わる。

 しかし……
・空き巣に入った梅田は《ただ欲しくなった》という衝動にかられた。『椿二輪』は《人生をやり直そう》と決意させた。……人の心を動かす力があった
・亀山も贋作を観て「特に情熱は感じない」と言い、本物を観て「何かが違う」と唸る
・牧村の絵には、惹かれるものを感じていたらしい
・牧村の妻・智子は夫の才能を信じ、ギャラリーオーナーの薬師寺も牧村が若いころから評価し買い上げていた
  しかし、右京に言わせれば…「芸術から最も離れた場所にいた二人」と評された。牧村の絵や才能を信じず、心中事件をでっちあげた。薬師寺は何を評価して牧村の絵を購入したのだろうか?

 そもそも、牧村を評価しなかった画壇は絵を観る目がないのだろうか?

 ドラマとしては、《牧村の絵の才能は本物で、梅田の心を動かした》というエッセンスがあった方がおもしろい。
 また、《画壇は絵を見極める目を持っていなくて、世間もショッキングな曰くで絵に食いつく》という筋も面白い。
 しかし、この両方が並立するのは、個人的にはモヤモヤする。

 妻の智子は、夫の画かとしての成功を信じたが、才能は信じていなかった。
 そもそも(←2度目)、夫を見ていなかった。愛していなかったのだろう。その点を右京が追及(糾弾)する話も観てみたい気もする。
 ……でも、右京も亀山が夫婦の心の通い合いを論じても、説得力はなさそうだ。


 

第1話「ペルソナ・ノン・グラータ~殺人招待状」(初回SP)
第2話「ペルソナ・ノン・グラータ~二重の陰謀」
第3話「逃亡者 亀山薫」
第4話「最後の晩餐」
第5話「眠る爆弾」
第6話「笑う死体」
第7話「砂の記憶」
第8話「コイノイタミ」
第9話「丑三つのキョウコ」
第10話「黒いコートの女」
元日SP第11話「大金塊」


【ストーリー】(番組サイトより)
天才画家の追悼展で事件発生
不可解な心中騒動の真相とは!?


 右京(水谷豊)は、薫(寺脇康文)とともに“情熱の画家”牧村遼太郎の展覧会を訪問。ナイフを手にした男が、『椿二輪』という油絵を切り裂き、来場者に怪我を負わせる事件に遭遇する。
 『椿二輪』は、遼太郎が自身と愛人を二輪の花に例えたといわれる遺作で、完成直後に心中を企てた曰く付きの作品だった。心中相手は、大宮アカネ(花澄)という女流画家だったが、彼女だけが一命を取り留めていた。
 しかし、遼太郎の妻・智子(中山忍)は、自分こそが『椿二輪』のモデルだと主張。心中騒動は、アカネによる殺人だと訴えていた。確かに、心中の様相は不可解で、遼太郎が自分の胸にナイフを突き立てていたのに対し、アカネは神経毒を摂取するというチグハグなものだった。
 元々、遼太郎の作品に心惹かれていた右京は、真相を探るべく、捜査に乗り出す。

愛憎渦巻く心中騒動は自殺か、殺人か?
解き明かす鍵は切り裂かれた遺作に!?
二輪の椿に託した作者の痛切な思いとは


ゲスト:中山忍 花澄

脚本:岩下悠子
監督:内片輝
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【補足あり】週末(2023年1月21日)からの寒気南下 その3

2023-01-18 09:27:41 | 気象
(毎度、寒気ネタで申し訳ありません)
“一喜一憂”という言葉があるが、天気予報は“一安一憂”だな。
特に、週間予報(天気、寒気)についてはそうで、日替わりで上下(高低)に揺れる。
昨日の段階の寒気予報では、寒気の南下が緩めになっていてホッとしたが、今日の予報を見て愕然となった。



昨日の記事で、「南下が緩くなった」と安堵したのだが……その変転をご覧あれ。
【昨日(1月17日)における予想寒気】
1月24日21時の予想

これが今日になると……【今日(1月18日)の予想寒気】
1月24日21時の予想

  ………「安堵」ではなく「暗怒」だ

さらに、今日(1月18日)の1月25日09時の予想


  ……はあぁ~  福井県も大雪レベルの寒気の南下だ。
  また、予報が緩い方に揺れることを期待したい。



【補足】
気象庁の「2週間気温予想」が18日14時30分に発表された

       最高気温       最低気温     
24日(火) 3℃ → 3℃    -1℃ →-2℃      
25日(水) 5℃ → 2℃    -1℃ →-3℃
26日(木) 5℃ → 4℃    -1℃ →-1℃
27日(金) 6℃ → 4℃    -1℃ →-1℃
(左側 17日発表  右側 18日発表)

厳しい予想気温(寒さ)に修正されている…
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週末(2023年1月21日)からの寒気南下 その2

2023-01-17 15:03:32 | 気象
「週末(2023年1月21日)から、一段と強い寒気が南下」(2023年1月15日記事)の続きです。
 
一昨日の記事の時は、寒気の予想は1月22日(日)まででした。
その時の予想図が下図です。(1月22日の上空1500m、5000mの予想寒気)

 で、今日(1月17日)段階での1月22日の予想寒気が下図


 1500m上空の寒気予想は大差ないのですが、上空5000mでは今日の最新予報の方が南下の程度が小さいです。
 その後(1月23日以降)の予想ですが、
1月23日の予想

1月24日の予想

 上空5000m寒気の南下が、予想より緩やかです。
 実は、昨日(1月16日)も寒気予想をチェックしたのですが、その時の1月23日の5000mの寒気がぐっと南下していました。1月23日の5000m予想図で言うと、-30℃線辺りまで-36℃の寒気が南下が予想されていました。
 大雪を覚悟していたのですが、ちょっと気分が明るくなりました。

 とは言え、寒気の南下が緩めになったとしても、相当寒い日が続くのは間違いなさそうなので、油断はできません。
 それに、また、予報が変わって、南下が強くなることも大いに考えられます。

 ちなみに、今日(1月17日)段階の週間予報気温は
(上段…最高気温、下段…最低気温)表示にズレがあるかもしれません。スマホからだと、うまく表示されないかもしれないので、最後に縮小したものを掲げておきます
【気象庁】
20(金) 21(土) 22(日) 23(月) 24(火) 25(水) 26(木) 27(金)
8℃    5℃    7℃   6℃    3℃   5℃    5℃    6℃
2℃    0℃    0℃   0℃   -1℃  -1℃   -1℃   -1℃
【日本気象協会】
20(金) 21(土) 22(日) 23(月) 24(火) 25(水) 26(木) 27(金)
7℃    3℃    5℃   3℃   -1℃   3℃    2℃    1℃
4℃    0℃   -2℃   2℃   -3℃  -4℃   -1℃   -1℃
【お天気.CОМ】
20(金) 21(土) 22(日) 23(月) 24(火) 25(水) 26(木) 27(金)
8℃    5℃    7℃   6℃    3℃   0℃    2℃   2℃
2℃    0℃    0℃   0℃   -1℃  -3℃   -1℃  -0℃

★スマホ用表示
(上段…最高気温、下段…最低気温)
【気象庁】
20(金)21(土)22(日)23(月)24(火)25(水)26(木)27(金)
8℃   5℃   7℃  6℃   3℃  5℃   5℃   6℃
2℃   0℃   0℃  0℃  -1℃ -1℃  -1℃  -1℃

【日本気象協会】
20(金)21(土)22(日)23(月)24(火)25(水)26(木)27(金)
7℃   3℃   5℃  3℃  -1℃  3℃   2℃   1℃
4℃   0℃  -2℃  2℃  -3℃ -4℃  -1℃  -1℃

【お天気.CОМ】
20(金)21(土)22(日)23(月)24(火)25(水)26(木)27(金)
8℃   5℃   7℃  6℃   3℃  0℃   2℃  2℃
2℃   0℃   0℃  0℃  -1℃ -3℃  -1℃  0℃


 どの予報も15日の時とは予想気温が若干高くなっています(特に、『お天気.CОМ』が顕著)
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「将棋とは、最後に……」 ~藤井五冠の1日3勝を見て、つくづく思った~

2023-01-16 17:54:04 | 将棋
少し前(“遠い昔”のような気も…)「将棋とは、最後に羽生が勝つゲーム」と言われていたが、
昨日の藤井五冠の“1日3勝”を見て………
  ……つくづく「将棋とは、最後に藤井くんが勝つゲーム」だと思った。


 昨日(1月15日)、藤井五冠はNHK杯将棋トーナメント3回戦・対佐藤天九段、朝日杯将棋オープン戦本戦1回戦・対阿久津八段、同本戦2回戦(準々決勝)・対増田康六段をすべて勝ち、1日で3勝を上げた。
 NHK杯は収録なので、実際は1日2戦2勝なのだが、主観的には3戦3勝である。


 昨日は都道府県対抗女子駅伝があったので、3局すべては観なかったが、佐藤天九段戦(NHK杯)は、難解な将棋で、終盤は何度も形勢が揺れたが、最後は藤井五冠が勝利
 持ち時間が短いNHK杯戦は、秒読み、しかも30秒の秒読みになるので、AIの評価値が乱高下する。しかし、勝率が90%でもそれは最善手をさせた場合で、それ以外の手では評価値(勝率)が急降下してしまうケースが多々あるので、「勝率90%」=「勝勢」とは言えない。もちろん、勝率90%で候補手の4手が88%以上の手で、5番手でも80%あるような局面もある。
 つまり、NHK杯で勝つには、《勝ちにくい将棋になるのを避けること》《終盤で決定的な見落としはしないこと》《勝機を逃さないこと》が肝要で、もちろん、《優れた大局観》と《読みの精度とスピード》が必須となる。
 で、少し前の羽生九段は、《最後には勝ってしまう》という状況だった。(NHK杯に限らず)

 朝日杯の阿久津戦は未見、対増田戦は終盤から観戦した。
 中継画面を見ると……後手の増田康六段の玉がいない!……いや、先手陣にいた。
 画面の評価値グラフは、途中増田康六段が勝勢だったようだが、観戦を始めた局面は、逆に藤井五冠の勝勢になっていた。
 一昔前なら、AIは入玉の形勢判断が苦手だったが、現在は数値通りの形勢なのだろう。
 でも、秒読みなので波乱はあるかもしれないと思ってみていたが、順当に勝った。

 棋譜を再現してみると、先手の藤井玉はほぼ受けなしで、後手増田玉に詰みがあるかどうか……
 評価値が“増田康六段の勝勢”を示していたので、後手玉には詰みがないのだろう。ただし、正確に受ける、逃げなければ、容易に詰んでしまうのが、将棋の怖さ。
 と言っても、益田六段はトップレベルの棋士なので、詰まされてしまうことは考えにくい。
 棋譜再現を続けると、藤井五冠の王手ラッシュを浴びる後手玉が、上部に逃走。
 途中▲3二飛成の王手に対して、3三に金合いをしたので、少し混戦模様に(金合いでは銀合いが正着……でも、後で▲4三龍と擦り込まれる手を防いで普通は金を打つ)。それでも、その後、増田六段は的確に指し、優位は保つ。その道中で先手玉を追い詰めていた馬を消されてしまうが、馬を消されても、依然、増田六段が大優勢なのだが、評価値とは裏腹に、正着を指すのが徐々に難しいという局面になっていった。そして……

 藤井五冠の王手ラッシュが始まってから、40手目についに悪手を……
 おそらく、私が観戦を始めたのがその直後で、先述したように、勝勢になった藤井五冠が勝ち切った。



「将棋とは、最後に藤井くんが勝つゲーム」だなとつくづく感じた一日だった。
コメント (2)
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週末(2023年1月21日)から、一段と強い寒気が南下

2023-01-15 21:20:05 | 気象
 昨年12月18日頃から1週間ほど雪の日が続き、積雪が20cmほどになった日もあった。12月の積雪としては深い方だが、たまにある。
 その後、ずっと寒い日が続き、雨が降らない日はほとんどなかった。寒かったが、雪にはならない気温。除雪は勿論、車の雪を落とさなくて済むのはありがたい。
 寒気の停滞傾向が、先週ようやく解消し、暖気がやってきて、冬型の気圧配置も崩れ、11日(水)、12日(木)は日照時間が8~9時間あり、気温も12日、13日(土)は最高気温が14.5℃、15.4℃まで上がり3月下旬の陽気となった。まだ、大寒前なので、暖気が去った後は、それなりの寒気が南下してくるとは思っていた。で、今週(16日~20日)はそれなりの寒気が南下してくるという。

 で、問題なのが、その後……21日(土)から、さらに一段と強い寒気が南下してくるらしい。


 図は22日(日)の上空1500mと5000mの予想寒気図
 この後、寒気が東進してくれればいいが、おそらく、上空の気流は北西から南東に蛇行するらしく、寒気が日本列島に南下すると予測しているらしい。

 私は主に気象庁のHPを閲覧しているが、その「2週間気温予報」だと、23日(月)~27日(金)の最高気温は4~5℃で推移している。まあ、この程度だと、降雪の日々になるが、積雪もそれほどにはならない10cmの積雪する日はあっても、大雪にはならない。
 しかし、念のため……他の気象サイトを見てみたら……最高気温が-2℃で最低気温は-5℃(25日の予想気温)と、非常に厳しい予報が出ていた。
 気象庁の予報を信じれば良いのだが、気象庁はいきなり修正することが多い……

 まだ、1週間先の事なので、予報に揺れがあるだろう。

 備忘録として各サイトの予報を挙げておく。
(上段…最高気温、下段…最低気温)表示にズレがあるかもしれません。スマホからだと、うまく表示されないかもしれないので、最後に縮小したものを掲げておきます
【気象庁】
20(金) 21(土) 22(日) 23(月) 24(火) 25(水) 26(木) 27(金)
7℃    5℃    6℃   5℃    4℃   4℃    5℃    5℃
1℃    0℃    0℃   0℃   -1℃  -1℃   -1℃    0℃
【日本気象協会】
20(金) 21(土) 22(日) 23(月) 24(火) 25(水) 26(木) 27(金)
7℃    2℃    3℃   3℃    1℃  -1℃    0℃    6℃
0℃   -2℃    0℃  -2℃   -1℃  -4℃   -3℃   -8℃
【お天気.CОМ】
20(金) 21(土) 22(日) 23(月) 24(火) 25(水) 26(木) 27(金)
7℃    5℃    6℃   2℃    0℃  -2℃    0℃   2℃
1℃    0℃    0℃   0℃   -2℃  -5℃   -4℃  -1℃

 気象庁は緩めの予報など、予報に幅があるが、23日(月)~26(木)にかけて、特に24日、25日はヤバそう。(日本気象協会の27日の予報は変)
 23日以降の寒気の予報が出ていないので何とも言えないが、気象庁と気象協会・お天気.CОМの中間ぐらいになるような気がする。


★スマホ用表示
(上段…最高気温、下段…最低気温)
【気象庁】
20(金)21(土)22(日)23(月)24(火)25(水)26(木)27(金)
7℃   5℃   6℃  5℃   4℃  4℃   5℃   5℃
1℃   0℃   0℃  0℃  -1℃ -1℃  -1℃   0℃

【日本気象協会】
20(金)21(土)22(日)23(月)24(火)25(水)26(木)27(金)
7℃   2℃   3℃  3℃   1℃ -1℃   0℃   6℃
0℃  -2℃   0℃ -2℃  -1℃ -4℃  -3℃  -8℃

【お天気.CОМ】
20(金)21(土)22(日)23(月)24(火)25(水)26(木)27(金)
7℃   5℃   6℃  2℃   0℃ -2℃   0℃  2℃
1℃   0℃   0℃  0℃  -2℃ -5℃  -4℃ -1℃

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2022年度 順位戦B級1組 千田七段-羽生九段  ~やっぱり、夕食休憩を挟んでの長考はロクなことがない…~

2023-01-14 11:09:52 | 将棋
“夕食休憩を挟んでの長考はロクなことがない”
羽生九段の将棋を観戦していて、常々感じる実感である。


 中盤の入り口で、羽生九段の4七の“と金”が残る展開となり、羽生九段が優勢となった。見た目的に“と金”の存在が大きく、《これはいけそう》《楽勝か?》とウキウキ状態だった。
 その後も羽生九段優勢で推移し、午後5時16分に千田九段の39手目▲8二歩が指された。桂取りだが、この手を放置して攻め合う手や△8二同飛と応じる手など4手ぐらい候補手があったが、どれも羽生九段に利がありそう。
 夕食休憩まで44分で、羽生九段の残り時間は3時間5分あり(千田七段は2時間20分)、候補手も多いことから、夕休までは指さないだろうと思った。普通は腰を落として勝利に近づく一着を読み切る……となるのだが、私は嫌な予感しかしなかった。これまで、形勢嘉の局面から夕食休憩を挟んでの長考後の一着は、疑問手や悪手が多く、形勢をおかしくして、敗局というパターンを何度も観てきたからだ。

 休憩再開後もしばらく考えるかなと思ったが、再開直後、△8二同銀。“ない手”ではないが、玉の守りに利いていた銀をソッポに行かせる手で、所謂(いわゆる)“利かされた手”だ。正直、《この手はないだろう》と思っていた手だ。実際、形勢は互角になったようだ。
 △8二同銀に▲5五飛とされ、居玉の後手玉に対し、”5三の成桂+5五の飛車”が大きな脅威となった。飛車の利きを緩和する△5二歩に対し、千田七段は▲7二角!…タダだが、△7二同金と取ると▲5二成桂の一手詰。総攻撃を受け、一気に危機の後手玉(形勢は互角)。
 ▲5五飛と指されて、羽生九段は△5二歩に20分考えている。▲5五飛は自然の指し手なので、ここで改めて20分考えるのはおかしい。夕食休憩前の44分+休憩時間(夕食を摂るとは言え40分の間がある)なら、▲5五飛は想定していたはず。何か、誤算があったのだろうか?
 ここで20分考えるのなら、《対局再開後も読みを入れろよ》と勝手なことを考えていた。

 この後も難解な攻防が続いたが、午後11時5分、羽生九段の投了となった。
 残念だったのは、終盤▲6二金と打たれた局面。(部分図です)

 △6二同玉は▲6二同龍の一手詰なので、△8二玉か△8三玉しかなく、選択か難しい。
『△8二玉は▲7一金から▲6二竜の王手が生じる。△8三玉は▲7一金から▲6四竜が詰めろ(△6四同歩に▲8四飛△9二玉▲8一飛成まで)』【名人戦棋譜速報・解説より】

 羽生九段、△8三玉。
 第一感は△8三玉だが、この手で敗勢に。
 △8三玉に▲7一金と進む。この局面は後手玉に詰めろは掛かっていないが、▲6四竜(←王手ではない)△同歩▲8四飛△9二玉▲8一飛成の詰みがある。肝心なのは、《銀を使わなくとも後手玉が詰む》こと。なので、後手からの△3六角などの攻めに対して、銀を使って受けることができる。
 対して、△8二玉なら後手玉を詰ますには銀が必要で、△3六角とされた時に銀を使ってしまうと、後手玉を詰ますのが遠くなってしまう。
 おそらく、△8二玉でも少し後手が苦しい気がするが、2分で△8三玉と指したのは浅慮と言わざるを得ない(54分残っていた)



 これで、順位戦は4勝6敗となった。ランキングが1位なので、成績は8位。下位には4勝6敗の屋敷九段(ランク4位)、横山七段(8位)、久保九段(10位)、3勝8敗の丸山九段(13位)、2勝8敗の郷田九段(7位)がいる。(丸山九段の降級は決定、ランク7位の郷田九段は残り2局に勝てば、横山七段(8位)、久保九段(10位)が連敗した場合、二人の上位になる)
 とは言え、勝ち星1つですぐ逆転してしまうので、“首筋が涼しい”状況。次戦の横山七段に勝てば残留が決定するが、負けるとかなり“寒く”なる。残り2局に連敗しても残留の目はあるが、次局に敗れた場合、最終局は勝たないと陥落してしまう可能性が高い。
 最終局云々より、次局に勝利して安心したい。


 温泉気分だったのに……夕食休憩を挟んでの長考(夕食前の長考)はロクなことがない……
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新型コロナウイルス その149「橋下徹氏の机上論」

2023-01-13 16:42:40 | 時事
1月9日のフジテレビ『めざまし8』で橋下徹氏
「中国で感染者数が増えているから、ある程度、数を抑制するっていうんだったら、僕は検査をやるんじゃなくて数で抑制すればいいのに、なんでここで検査をやってるかっていうのがちょっと腑に落ちないところがある」と指摘。
「まあゲノム解析してウイルスをみるっていうところは分かるんですけれども、全員にこのように検査するっていう理由が分からないです。量で抑制するんだったら入国者数でキャップをはめればいい」と自論を述べていた


 橋下氏は合理的思考の持ち主だとは思う。
 《90%(←数値は適当です)の人に対して有益であればよい》という考え方なのだろう。(経済優先の考えの持ち主は、この傾向が強い)
 今回の件については、全く同意できない。“机上の空論”である
(常々、疑問に感じることが多い。時々、《いいことを言うなあ》とは思う)
 

★橋下氏は中国の感染状況について、深く考えてはいない
 中国は、ゼロコロナ政策の(終了ではなく)緩和を始めた頃から、感染拡大を抑えられなくなり、相当な感染者(百万人単位)が発生している地域があると言われていた。
 そして、民衆の声を抑えられずに、ゼロコロナ政策を終了した。感染が収まったことによって、政策を終了したのではなく、対策を放棄しただけである。それなのに、隔離措置を止め、移動の制限も解いた。《これで規制が終了して自由に活動できる》と解釈する中国国民は多いはずだ。
 しかも、ゼロコロナ政策終了と同時に、検査も終了してしまった。当然、感染者数などは把握できなくなった。しかし、これは意図的に感染者数を有耶無耶にしようとしたようにも思われる。
 死者についても、肺炎系の死因でない…基礎疾患が悪化したなどの死因は、新型コロナによる死亡者にはカウントしないという隠ぺい体質。


 それはともかく、中国は相当数の感染者がいるように思われる。
 例えば、少し前だが「12月26日、イタリア・ミラノに到着した中国からの航空便2便で、乗客の半数近くの陽性が判明した」と地元メディアが報じている。客室乗務員はたまったモノじゃない。
 昨年末でさえ、そんな状況なのである。旅客機に乗るくらいなのだから、それなりに元気なのだろう。無症状か軽症で、入国後も動き回る可能性大。

 こういう情報もある……【YAHOO!ニュースより】
「12月20日だけで3700万人が感染したとみられる。12月1日から20日の累計感染者数は推定2億4800万人、全人口の17.56%に相当する」
 これは中国のソーシャルメディアに出回っている、中国国家衛生健康委員会の会議メモの一節だ。非公開会議だが、参加者から流出したものとされる。》

 さらに、【BBC NWES JAPANより】
『中国河南省、9割近い8850万人が新型コロナウイルスに感染=保健当局』
中国で3番目に人口の多い河南省で、住民の90%近くが新型コロナウイルスに感染していると、地元の保健当局が9日、明らかにした。
河南省衛生健康委員会の闞全程主任が述べたこの数字は、人数にして約8850万人に当たる。

 こういった情報を鵜呑みにするのは危険だが、相当数の感染者がいると考えられる。(中国人の相当数というのは、本当に“相当な数”)

 2019年に訪日中国人は959万人という。
 今後、どの程度の中国人が訪日するのかは分からないが、2019年の10%だとすると、年間96万人近く、ひと月だと8万人弱。

 とにかく、橋下氏の主張する《入国者数でキャップを嵌めて制限すればよい(検査はしない)》というやり方では、相当数の感染者が街中を動き回るという恐ろしいことになる。日本人の感染者や濃厚接触者は自宅待機しているというのに。


★橋下氏は日本の医療がひっ迫している現状を理解していない
・高齢者施設は相当な感染対策をしているが、それでも、クラスターが多数発生している
・感染者に対する介護は3倍の手間がかかる(ひとり介護するたびに、防護服を着替えなければならないなど)。とにかく、介護は接触機会が増えるので大変。
・救急搬送も受け入れ困難になりつつある
・医療従事者の感染者も増えてきている
・新型コロナウイルス以外の治療や手術などにも影響が出ている
・死亡数も急増……新型コロナに感染して亡くなったと発表された人の数は2022年10月には全国で1864人だったが、11月に2985人、12月には7622人と急増し、2023年1月は10日の時点ですでに3145人と2022年12月を上回るペースで増加している
 死亡数の急増は、高齢者など基礎疾患の症状悪化による原因が考えられるが、《実際の感染者数は発表される感染者数よりはるかに多い》(←全数把握を止めた因)ためではないかとも考えられている


最後に、「その147」記事の茨城県牛久市のつくばセントラル病院院長の言葉を載せておく
「“若い人は(亡くならないので)大丈夫ですよ。経済を回しましょう”ということを国はメインにしたと思うが、高齢の方々が亡くなっているのも事実。……“病院のメンバーが頑張ってくれ”というのが国の方針がそういうことであれば、粛々とそれを受けきっていく(しかない)」
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相棒 season21 第12話「他人連れ」

2023-01-12 14:59:15 | ドラマ・映画
 うだつの上がらない南野(駒木根隆介)のドラマとしては面白かったような気がする。
 ただし、時系列を前後させて真相を分かりにくくさせたり、インパクトを強くさせるのは手法の一つだが、あまりに前後する回数が多すぎ


【取りあえず、時系列を整理してみる】
・5年前…半グレグループのリーダー・中山(福田雄基)と安田(川並淳一)が押し込み強盗で5千万円を奪う。中山は服役、安田は証拠不十分で不起訴。5千万円は所在不明
  工藤弁護士(木下政治)が弁護を担当。
・工藤夫婦、離婚。父・工藤が息子・武志(潤浩)を引き取る。武志は不登校
・3週間前…中山が刑務所内で急死
・安田が工藤を訊ね、5000万円の在り処で揉めていた
・悪徳リフォーム会社社員・南野が訪問販売で武志と知り合う
・怖れていた中山の死を知り、5千万円の在りかを知っていた安田が取りに行くが、既に金はなかった。工藤弁護士がネコババしたと考え、工藤をアパートの空き部屋に拉致監禁
・アパートの住人・岡村(今里真)が拉致監禁を知り、5千万円を横取りしようとするが、安田の部屋で鉢合わせし、安田を殺害
・南野と武志が父親を捜しにアパートに来て、南野が殺害直後の岡村に殴打され気絶、財布を奪われる
・南野と武志が、右京たちに南野の住居に送ってもらう
・安田の死体が発見され、現場検証、捜査が始まる
・親子を装った“他人連れ”の二人を不審を抱き、右京たちが二人を調べ、二人の素性を把握
  ――南野に紛失届を書かせ、仕事先などを把握。リフォーム会社のホワイトボードで、担当地区を把握
  ――岡村から"子連れの男”が逃げる姿が目撃証言を得る。その際、部屋にある『南野&元彼女・三雲亜紀(土井玲奈)のオリジナルエコバック』右京が視認、さらに警備会社の制服も視認
  ――工藤邸で南野とニアミス、亜紀が逃走の手助け(右京はちゃっかり、亜紀の診察券を視認し名前と産婦人科を知る)
  ――工藤の事務所で得た書類で、工藤がトランクルームを借りていたことを知り、5千万円の隠し場所を突き止めるが、既に金はなかった
  ――防犯カメラで、一旦トランクルームに戻した金を南野が持ち出した映像を確認
・南野が安田の属した半グレグループにマージャンを挑み、情報を得ようとするもボコられる(麻雀には勝つ)
・工藤のスマホで呼び出した武志を岡村が拉致
・岡村が武志のスマホで南野を呼び出す
・武志を助けに来た南野は岡村に殺されそうになるが、右京たちが到着し救援、岡村を確保


 これらが時々時間をさかのぼって明かされる。さらに、南野と亜紀の別れ話の回想シーンなども挿入されるなど、複雑な時系列となっていた。
 その中で、右京が洞察力や鋭い推理で、工藤邸を探索する南野、亜紀の店、隠れ家にいた岡村の元に出現して、《なんであんた(右京)がここに来るの?》という感じになるのが面白かった。



人物の設定や心情、背景が不十分
①武志の親子関係
 工藤の待ち受け画面や工藤家の写真には、仲が良さそうな父子の様子が映っていたが、ほぼネグレクト状態で、武志も不登校。食事はどうしていたのか?
 父親が警察に捕まるのを恐れて、南野が通報するのを止めたが、父を心配してではなく、《父が逮捕され自分ひとりになったら、どうすればいいの?》という気持ちから。その他のシーンでも、父を心配するシーンはなかったように思う。
 母親は息子を嫌っていたわけではなく、夫に放り出されただけのようなので、母親を頼れたのでは?実際、ドラマ終盤で女性(母親?)に連れられて去っていった。
②武志と南野の関係・気持ち
 親子にも見える親密さであり、そういうシーンも多く観られた。しかし、「一緒に怒ったり泣いたりしてくれたのは南野だけだった」と武志が言っていたと亀山が語っていたが、一緒に怒ったシーンはなかったような気がする。なのに、亀山の語りで、二人の気持ちの繋がりを締めるのはどうなのか?
 それに、最後のシーンでブラインド越しに、にっこり手を振って去っていくというのも、あっさりし過ぎ。
③岡村のキャラ設定
 警備会社にいるので腕っぷしに自信があるのかもしれないが、偶々、知った工藤監禁に便乗して5千万円をせしめようとする。さらに、弾みとは言え、安田を殺害、さらに、南野をも殴打して気絶させる。その際、工藤と南野のスマホを持ち去り、いろいろ利用するあくどさ……


疑問点
・犯人が待ち構えていることは容易に想像できるが、一目散に武志のもとに行くのはあまりにも無防備。犯人が所持しているであろう武志のスマホに電話を掛けてみるという策もあるが、南野はそういうキャラではないので仕方がないかも。
・父親のスマホからの着信とは言え(それ故、危険かも)、武志は安易に呼び出され過ぎ
・南野が特命係から逃げ出す際、亜紀が手助けをしたが、彼女はどうしてあの場に居たのだろうか?(悲鳴もタイミングが良く、忽然とその場を去る手際も良い)
・5年前の強盗で、安田は証拠不十分で不起訴というのは、警察・検察の怠慢では?


演出などは面白かった
・亀山と美和子の諍い……女心の機微を全く理解しようとしない亀山だが、それが亀山なのだろう。
・南野&亜紀のオリジナルエコバックはセンスが良かった
・南野と亜紀が相談中(揉めている最中)、武志はコーラの栓を抜くのに苦労していた
・右京と亀山がミスを互いに突っ込み合い
・リフォーム会社で右京に応対した社員のキャラ
・その他、場面の見せ方が良かった


第1話「ペルソナ・ノン・グラータ~殺人招待状」(初回SP)
第2話「ペルソナ・ノン・グラータ~二重の陰謀」
第3話「逃亡者 亀山薫」
第4話「最後の晩餐」
第5話「眠る爆弾」
第6話「笑う死体」
第7話「砂の記憶」
第8話「コイノイタミ」
第9話「丑三つのキョウコ」
第10話「黒いコートの女」
元日SP第11話「大金塊」


【ストーリー】(番組サイトより)
小学生を連れた男に殺人の疑いが!?
偶然の出会いが事件を引き寄せる!


 ある日の昼下がり、右京(水谷豊)と薫(寺脇康文)が車で住宅街に出ていたところ、突然、小学生くらいの男の子に声を掛けられる。その子供は、父親とみられる南野(駒木根隆介)という男性と一緒で、「財布を落として帰れないので、家まで乗せてほしい」という。要望に応えて、マンションまで送るが、右京は2人の様子に違和感を覚える。
 同じ頃、都内のアパートで住人が刺殺される事件が発生。被害者は、半グレのメンバーで、5年前に押し込み強盗で5千万もの大金を奪った前科が。最近、主犯格の男が刑務所内で急死し、5千万もいまだ見つかっていないことから、今回の刺殺と関連があると思われた。
 そんな中、アパートの住民から、子連れの男が逃げるのを見たとの証言が。家まで送った親子が、何らかの事情を知っていると踏んだ右京と薫は、再びマンションを訪問。2人の様子に不審を抱き、周辺を調べ始めるが、その矢先、親子は行方をくらましてしまう。

不審な親子が凶悪な事件に関与!?
獄中死した半グレ男とも繋がりが…
絡み合った謎を特命係が解き明かす!


ゲスト:駒木根隆介

脚本:櫻井智也
監督:内片輝
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