肥後守藤原時佐といふぬしの下るにやれる
ひとひだに みねばこひしき こころあるに とほみちさして きみがゆくかな
一日だに 見ねば恋しき 心あるに 遠道さして 君が行くかな
肥後守藤原時佐という主が任地に下るのにあたって贈った歌
一日でも逢わずにいると恋しい気持ちになるのに、あなたは遠い旅に発ってしまうのですね。
藤原時佐(ふじわら の ときすけ)という人物はネット検索してもヒットせず、どのような人物かはわかりませんでした。「恋しき心」とありますから、時佐に思いをよせる女性の気持ちに準えて詠んだものでしょうか。