漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 456

2024-07-15 06:23:12 | 貫之集

女どもの池のほとりなる対に群れゐて、水の底を見る

つきかげの みゆるにつけて みなそこを あまつそらとや おもひまどはむ

月影の 見ゆるにつけて 水底を 天つ空とや 思ひまどはむ

 

女たちが池のほとりの両側に大勢いて、水の底を見ている

月が池の水面に映っているのを見るにつけて、水底がまるで天空のようだと思いまどってしまうのだろう。

 

 貫之が目立って好む、水面に映る情景の描写ですね。