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もの心付いた頃から、なんとなく建築に関する職に就きたいと思い始め、実際、その思いのままの道を歩んで
きたけれど、じゃぁ具体的にどんな仕事をしたかったのかというと、甚だ曖昧ではっきりしなかった。


ただ、いざ就職という時になって、住宅建築の方向性だけは排除していた。


今にしてみれば不思議なんだけれど、やっぱり、若くて何も知らない頃は、いわゆる最先端に憧れるもので、
当時も、あらゆる技術を駆使した高層建築物とか、大規模建築物とかに目が行っていた、ということなんだと
思う。




それが、時を経て、少なくとも経験をそれなりに積み、ついには自宅を建てるに至り、仕事以外の建築関連の
自分の中での全注目が、住宅に向かってしまった。

だからといって、特に詳しいわけでもなく、もちろん全面的に住宅建築(のみ)を生活の糧にしているわけ
ではない。

それが悲しいことではあるけれど・・・







そして・・・


今日の地均しから一つの住宅建築が始まった。

次男がまだ幼稚園にも入っていなかった頃からの、知り合いのご一家のおうちだ。







ただの知り合いではなく、

6年前、自分が自分の家に居ることができなかった一年間、家族揃って大変お世話になったご一家の、晴れの
一戸建住宅なのだ。

どれだけお世話になったかというと、俗に言う「足を向けて寝る事ができない」ぐらい、物理的にも精神的にも
お世話になっただけに、我が家を見る以上に期待と不安と。




お互いの子どもも成長し、それにつれて「住まい」の持つ意味も大きく変わってきた。

「家」って、
それぞれのご家庭で、「住まう」目的は違うのだろうけど、一番の家の意味は、住む人、住む家族が、いかに
安らぎを得られるかだと思う。



病院に「住まわせて」もらっていた一年間、家族そのものと共に、家族の住む「家」というのは本当に大きな
比重をもって常に頭の中に存在していた。

脳症時、頭の中で何度も引っ越ししていたことからもわかる。





なんだか「家」って、家族そのものでもあり、幸せそのものであり、平和を感じられる場所だと思う。

だから「夢のマイホーム」って言われるんだと。




「3度建てなければ満足のいく家は建てられない」と言われる住宅だけれど、でも殆んどの人にとって、
「一生に一度」の大仕事であることも事実だ。

なんとか全精力を注いで、後悔の無い「住まい」となることを願うばかりだ。






これから3か月間、夢に向かってのスタート。

そしてもっと大切なのは3か月後、住まい始めてからの数十年。



家の経年数は家族の成長とともにある。

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