北の風に吹かれて~独り漫遊記~

町歩きを中心に、日々の出来事を綴ります。 
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五稜郭タワー~土方歳三~

2024-07-29 20:27:32 | 函館

 

函館を代表する観光スポット・・・という触れ込みの場所は他にもありますが、人気の高さでトップを競う場所として、やはりここは外せないと思います。

「五稜郭公園」そして「五稜郭タワー」です。

 

 

「五稜郭タワー」の1階アトリウムに、遠くから見ても存在感のある像が1体建っています。

 

 

 

 

新選組副長として名を馳せ、「箱館戦争」で壮烈な死を遂げた「土方歳三」の像です。

制作は、函館出身の「小寺真知子」さんという彫刻家。これまで紹介してきた作品の中では、ベイエリアにある、「赤い靴の少女像」や、1855年に箱館にやってきたペリー提督の像などが知られています。

 

 

 

土方歳三は、現在の東京都日野市の出身で、20歳を過ぎる頃から武術を志し、薬の行商をしながら、各地の道場で他流試合を申し込んで剣の腕を磨き、1863年、幕府の浪士組募集に、かの近藤勇らと共に参加して、後に新選組を組織しました。

1868年、「戊辰戦争」の初戦となった「鳥羽・伏見の戦い」に敗れて近藤勇が処刑されると、土方は、新選組の生き残りを率いて北上し、仙台で、榎本武揚率いる海軍と合流して蝦夷地に上陸し、「箱館戦争」に参戦することとなりました。

1869年5月11日(旧暦)、新政府軍の箱館総攻撃の際、銃弾を受けて壮烈な死を遂げましたが、市内にある「土方歳三最期の地碑」には、それから155年経った現在でも、花を手向ける人が後を絶ちません。

 

 

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新選組は反幕府勢力を征伐するために組織されたものでしたが、元々は一般の町人、それも荒くれ者だった者が多かったことから、なかなか統率を図ることが難しかったと言われています。

本来であれば、統率を図るのは、トップである、局長=近藤勇の役割だったのかもしれませんが、新選組にあっては、ナンバー2であった土方が、あえて隊士たちに厳しく接し、憎まれ役を引き受けることで、近藤勇がトップとして行動しやすいようにしたそうです。

そんなことから、土方は「鬼の副長」とまで呼ばれて、敵味方問わず恐れられていたそうですが、近藤勇の処刑という出来事にも見舞われ、戦いを積み重ねる中で、徐々に隊士たちの信頼を得るようになり、死を遂げた際、隊士たちは、まるで母親を失った子供のように嘆き悲しんだと言われています。

厳しさと優しさをしっかり備え持った、リーダーとしては正に理想的な存在だった人物と言えると思います。

 

 

実はこの銅像、そんな土方の「優しさ」と「厳しさ」を描き分けているとされています。

こちらの、左側から見た表情と、

 

 

右側から見た表情を比べてみてください。

左から見た方が、何となくでも柔和な感じに見えるのに対し、右側が表情が厳しいように見えませんか?

そう、この像は、向かって左側が優しさ、向かって右側が厳しさという描き分けがされているのです。

 

 

 

像の隣にある竹は、土方の実家から株分けされた、弓矢の材料となる矢竹です。

 

 

 

銅像の隣には、1門の大砲が置かれています。

 

 

「戊辰戦争」や、西郷隆盛で有名な「西南戦争」で使用された大砲だそうです。

 

 

少し離れたところに、二体の像が建っています。

 

 

 

 

五稜郭の設計者として知られる「武田斐三郎(たけだあやさぶろう)」。

その功績については、後日別な記事で書きたいと思います。

 

 

 

そしてこちらは、「箱館戦争」で、旧幕府軍の指揮官だった、「榎本武揚」の像。

 

 

この2体は「武内収太」氏という、函館市立博物館の初代館長を務めた人物の作品です。

 

 

 

 

旧幕府軍の軍艦で、江差町の沖に沈没した「開陽」を復元したものです。

 

 

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このようなキャラクターもいて、写真を撮る人が絶えません。

 

ということで、スタートしました、五稜郭散策編。

途切れ途切れになるかもしれませんが、何回かに分けて続けていきたいと思います。


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2 コメント

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Unknown (とまと)
2024-07-29 20:56:49
こんばんは♪
函館、いつか行ってみたいと思うのですが
なかなか・・・です(;'∀')

土方歳三さんの銅像。
左側から見た表情と右側から見た表情。
本当に違いますね。
何度も見てしまいました。

五稜郭散策編も楽しみにしています(⌒∇⌒)
返信する
Unknown (ナナマガラー)
2024-07-30 06:49:34
>とまと さんへ
>こんばんは♪... への返信

いつもありがとうございます。
土方歳三の表情、確かに違いますよね。
先日ガイドした際、お客様も「本当だ~!」と声を挙げていらっしゃいました。

ぜひ一度函館にお越しください。
私はいつまでいるか分かりませんが、いる間であればご案内もお引き受けしますよ。
返信する

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