小さな神社の参道入口。
だけど、神社の名前が書かれた扁額がありませんね・・・。
ひとまず、鳥居の前で礼を済ませ、中へ行ってみます。
いつものように、狛犬の表情観察。
阿吽共に、穏やかな表情で参拝客を出迎えてくれている気がします。
歴史がありそうな社殿です。
「天満宮」とだけ書かれています。
普通はその前に地名が書かれていることが多いと思いますが・・・。
ということで、地図をリンクしてみました。
「茨戸神社」とありますが、調べてみると「茨戸天満宮」が正しいそうです。
小さな神社ということもあってか、歴史関係資料にも詳細は書かれていないようですが、創設は明治中期、北区篠路地区にある「篠路神社」という神社の境内外末社だそうで、現在の社殿は昭和15年(1940年)に建築されたものだそうです。
ところで、この「茨戸」という地名、何と読むでしょうか?
「茨」という字は、「茨城県」や大阪府の「茨木市」で用いられていることから、そっちを意識して、「いばらと」と読んでしまいそうになるかもしれません。
ですが、正解はこちらのとおり。
「ばらと」と読みます。
この地名は、アイヌ語の「パラト・プト(広い沼の河口)」に由来するとされており、上の地図で、石狩川の直線化工事により、石狩川から切り離されたように流れていている「茨戸川」という川がありますが、この辺りにかつて大きな沼があったとされており、その沼に注ぐ川の河口(現在の石狩川の河口)が「パラト・プト」と呼ばれていたことから、それが転じて「ばらと」→「茨戸」となったそうです。
以前は「茨戸」という地名が存在していましたが、現在は「東茨戸」と「西茨戸」に分かれています。
私ぐらいの世代の札幌人だと、「茨戸園」という遊園地や、「札幌テルメ」というレジャー施設(現在は「シャトレーゼガトーキングダムサッポロ」と呼ばれている)の名前で記憶している人も多いと思います。
最後に天満宮の境内に戻りますが、ここにも、御祭神の名前が刻まれている五角形の柱が建っていました。
「天満宮」というだけあって、学問の神様である菅原道真公が祀られているそうですが、この五柱も同じく御祭神ということなのでしょうね。