JR函館本線の「稲積公園」駅。
列車は高架となっています。
「手稲」駅の隣の駅で、昭和61年(1986年)に臨時乗降場として開設され、翌年、国鉄の分割民営化により、正式な駅として開業しています。
小さな駅ですが、そこは札幌市内ということで、有人です。
駅名にもなっている「手稲稲積公園」。
この「稲積」という地名、手稲区にある地名ということで、「手稲」の「稲」と同じ由来なのかなと思っていましたが、そうではありませんでした。
「手稲」という地名は、大きな川が流下する湿地帯であったことから、アイヌ語の「テイネ・イ」(濡れているところ)に由来するとされています(諸説あり)が、こちらの「稲積」は、アイヌ語由来ではなく、現在の富山県高岡市出身である「稲積豊次郎」という人物が、明治40年(1907年)に、「稲積農場」という農場を開設したことが由来とされています。
稲積豊次郎は、明治23年(1890年)に、東京と小樽とを行き来して、「鰊かす」の運送業を営みながら、小樽の堺町で倉庫業にも従事していた人物で、農場開設のために、現在の手稲区新発寒エリアを中心に、453haもの広大な農地を買い入れていました。
農場では、排水路を引いて泥炭地を改良し、でん粉工場も作って、地域の発展に尽力したとされています。
しかし、それだけの有力者をルーツとしていながら、現在に至るまで、「稲積」は行政地名とはならず、通称地名として残り続けています。
この「稲積公園」は、遊びに行ったことはありませんが、ご覧の通り様々な施設が整備されていて、地域の憩いの場となっています。
公園の施設を利用したことはありませんが、私にとって思い出深いのは、この「ていねプール」。
札幌市内でも最大級の屋外型プールで、小学校から中学校の頃にかけて、夏休みは何度となくここに泳ぎに来たものです。
コロナ禍もあって、昨年は早々に営業中止となってしまったそうですが、今年はどうでしょうかね・・・。