7月8日(木)曇り【金剛組の工事について】
間もなく当寺の本堂に関する工事も終わりに近づいています。昨日は天井板と格子の灰汁洗いが終了しました。これで何年か経っても、手の跡や指の跡がくっきりと浮いて出てきてしまうということは免れることでしょう。
本日は、電気工事の人たちが入っています。このように効率よく工事の工程が運んでいくためには、総監督さんの働きがとても重要である、ということがよく分かりました。
次の写真は、大間の上です。今まで幢幡と天蓋も格子に金具をつけて吊るされていました。それは大変にこわい感じです。幢幡や天蓋が何かありましたら、大間に落下しないとは言い切れません。まして地震が頻繁に起きるこの頃です。右と左に白っぽく見える木は幢幡を吊るすために補強された木です。これでしたら幢幡の重さにも十分耐えられるでしょう。天蓋はその下でお経をとなえたり三拝をしたりするのは、住職である私ですが、いつもこの天蓋が落ちてくることは無いだろうか、とちょっと心配もあったので、その部分もしっかりと補強されましたので、安心です。(ブルーのテープがついている箇所に天蓋の補強がこの写真のあと施されました。)
このような配慮は、監督さんと木工部の宮大工さんでいろいろと打ち合わせて、施してくださったお仕事でしょう。
このような見えない仕事が実に尊いと、私は思います。
現場に於ける経験が豊富な監督さんと、最近ではAIなどを組み合わせた工事計画などにより、かなり人手不足が顕著な同業界で、適切に人材配置が可能となっているようです。技術革新の良い例だと思っております。