11月2日(金) 日光、鳴虫山 天気=晴れ
07:20日光図書館駐車場→ 07:25鳴虫山登山口→ 08:01~11神ノ主山→ 09:09~52鳴虫山→ 10:09~12合峰→10:39~42独標→ 11:20憾満ヶ渕→ 11:45神橋→ 12:02日光図書館駐車場
「紅葉の日光に観光客が戻って来ました。」何てテレビのニュースを見ていて、日光の鳴虫山へ行こうと思い立ちました。 早朝妻と二人東北道を走り日光ICで降りると市街地にある市営駐車場(有料一日500円)へ向いましたが、8時オープンという事でゲートが閉じており、已む無く登山口近くの市立図書館の駐車場に車を停めさせてもらう。(利用者以外は駐車をご遠慮ください。と書かれているので若干気が引ける。)
鳴虫山登山口
道路沿いに「←鳴虫山登山口」と書かれた道標が幾つも設置されてるので迷わず登山口まで辿り着いた。ファミリー向け登山コースだから計画書は大袈裟かなと思ったが、登山計画の投函ポストがあったので計画書を投入する。住宅街と山を遮るコンクリート壁の切れ目から登山道が始まる。緩やかにジグザグを繰返す道はとても歩き易い。最初のうちは杉の植林帯なので紅葉は全くありません。やがて「←神ノ主山」と記された道標に従い左に分岐する道を急登すると、ベンチが一つと山頂看板がある神ノ主山(842m)に着いた。小さな広場になっているピークからは、疎林越しに日光市街や男体山等の日光連山が望まれる。
神ノ主山山頂
神ノ主山からは幾度もアップダウンを繰返し登って行く。道標も数多く設置され明瞭な道だが、木の根が多いので雨の時や運動靴の人は歩き辛いかも知れない。樹相が変り序々に紅葉の度合が増してきた。だがイロハ坂の染まるような紅葉に比べると色褪めした感があり随分見劣りする。この山は春先のツツジが有名で、登山者もその頃が一番多いという話だ。
鳴虫山への登山道
神ノ主山から約1時間で鳴虫山(1104m)に着いた。狭い山頂の一隅に木製のベランダが築かれているが、既に朽ち始めており立入禁止のロープが張られていた。樹林に囲まれて展望の無い山頂だが、紅葉の木々が少しは華やかな気持ちにさせてくれる。コンロでお湯を沸かしてコーヒーブレイクとし長めの休憩をとる。
鳴虫山山頂
休憩を終えると山頂を後に憾満ヶ渕に向けて下山する。山頂から合峰(1084m)まで小さなアップダウンの道だが、その先から急坂が続き所々ロープが張られている。日光市は鳴虫山登山道の整備に相当金を費やしているようだけど、山頂のベランダもそうだったが、下山道に造られた木製階段は大部分盛り土が流失して障害物競争の柵みたいに変わり果て、通行の妨げになっている。ズサンな工事をした土建業者に金をバラ撒いただけ、こんな工事ならやらない方がはるかに益しだ。
合峰からの下山道
道沿いの小さなピーク独標(925m)を越えると山麓に向け一気に降る。街の生活音がだんだん大きくなってくる。林道を2回横切り、日光自動車道の高架下に降立った。此処が登山口で左手には東電の水力発電所がある。この先の河原が憾満渕(地図では含満渕と書かれている。)と呼ばれる渓流の大変美しい名勝地です。又、渓流沿いの道には苔むした石の地蔵さんが何十体も並んで安置されており中々圧巻の眺めで、憾満ヶ渕の並び地蔵と呼ばれているそうです。
憾満ヶ渕の並び地蔵
憾満ヶ渕の渓流
ここから観光客気分で大谷川沿いに歩き、神橋の脇を通り日光駅に向う道の商店街の土産物屋等覗きながら車を停めている図書館駐車場に戻った。その後、日光自動車道、清滝IC近くにある「やしおの湯」に向かい登山の汗を流す。此処は市営の日帰り温泉で入浴料金は市外の大人で500円、施設も立派でお勧めの温泉です。
温泉を出ると国道120号を中禅寺湖方面へ走る。日光東照宮へ向う上り車線は、何百mもの渋滞になってます。我々の車もイロハ坂の途中から渋滞に捕まってしまった。途中紅葉の眺めが良い所で見物でもと思ったけれど車を降りる事さへ出来ない。明智平を過ぎたトンネルの所でやっと渋滞から解放された。今日は平日なのにこの渋滞、休日だったらどんな凄い渋滞になるのだろう。紅葉時期の日光は決して車で近づくものではない。
中禅寺湖を過ぎ戦場ヶ原に差し掛かると上空は雪雲に覆われ強風に雪が舞い始めた。標高の高い湯元温泉では吹雪になっており湯ノ湖畔を歩く観光客の人達は寒さに身を震わしていた。更に標高の高い金精峠に近づくと吹雪と強風は強まり、私の後続を走っていたオートバイの群れは前進を諦め引き返したようだ。
峠付近は所々雪道と化している。まさか今日、本格的な冬に遭遇するとは思わなかった。ノーマルタイヤなので恐る恐るトロトロ運転で金精峠トンネルを抜ける。トンネルを抜けても天気と道路状況は変らない。というよりむしろ悪化している。前後を走る他車もノーマルタイヤだから皆手探りのようにノロノロ運転で下っている。
金精峠西側、菅沼付近
丸沼スキー場辺りまで下りて、やっと雪道の恐怖から脱する事ができた。この間、一時は無事通過出来るだろうかと緊張の連続だった。その後国道120号沿いに走り、沼田ICから関越道に入り埼玉の我家に戻ったが、数刻前の吹雪が嘘のように途中の関東平野はカラカラの晴天、狭いようでも日本は広いなあと改めて実感した一日だった。