セレンゲティ国立公園は大サバンナ地帯に広がる世界遺産で、関東地方と四国を合わせたよりも広くタンザニア国最大の自然公園です。まあとにかく広大で、土埃の道を時速100キロで何時間すっ飛ばしても乾燥した荒野の眺めは変わらず、日本の箱庭的風景とは真逆の世界です。
公園内に幾つかある宿泊施設はいずれも高級豪華な造りばかりです。サファリ何て以前は欧米のお金持ちだけの遊びだったようだから、その名残なんでしょう。それが今ではアジアの端っこに住む私みたいな貧乏人でも来れるのだから、良い時代になったものです。
セレンゲティ公園入口ゲート
40~50センチのトカゲ(こいつは至る所でチョロチョロしてる。)意外に愛嬌がある。
公園内の豪華なホテル
野生動物は暑い日中は休息し朝夕に活動するそうなので、我々もその時間帯に合せサファリ見物をした。公園を熟知したガイド兼運転手が次々と野生動物の居る場所を探知し、最初のうちは「ワー凄い。」、「何だーあれは」とか大騒ぎだったのが、午後になると見物疲れでガイドが「ヒョウだ。」「ライオンだ。」「チーターだ。」と教えてくれても、皆さん寝ぼけ眼で顔を向けるだけになった。
それでもエキサイティングな光景を数々見た。「襲ったキリンを食べるライオンのファミリー」、「インパラを捕まえるチーター」、「樹の上で休むヒョウ」、「意外に怖くて強いというバッファローの群れ」エトセトラ・・・
マントヒヒのボス(近寄るとちょっと怖い)
獲物(キリン?)を食事中のライオン家族
休憩中の雌ライオン
獲物を狙うチーター
優雅なキリン
百獣の王ライオンのオスは、メスに狩りをやらせ捕った獲物は自分が真っ先に食う典型的な亭主関白だというのも判った。一番感動したのは、二十数頭からなる象の集団だった。弱い小象を間に挟み、地平線の彼方から草原の中を一直線に進んでくる。ゆったりした歩みから想像するよりその速度は意外に速く、人間など見向きもせず我々の眼の前を堂々と通り過ぎて行った。その姿には畏敬の念すら覚えた。
悠然と行進する象の集団
サバンナの夕日
サファリというのは車に乗って野生動物を見物するだけなんだけど、半日荒地の中をガタガタ揺られて過ごすから以外と疲れる。ホテルに着いた時はいつもクタクタで、お蔭で夕食&ビールが美味しく堪能できた。
最後に見学したのはオルドヴァイ峡谷、此処は最初の人類の足跡や化石が発見され人類進化の上で大変重要な場所らしい。しかし訪れた資料館は埃っぽくてみすぼらしく、日本で言えば過疎地の誰も訪れぬ資料館レベルで有難味が湧かなかった。学識ある人が見ればその価値が判るのだろうけど、所詮私にとっては「猫に小判」だったのかも知れない。
オルドヴァイ峡谷