先日昔の職場仲間達と集った時、互いにスマホのLineを見ながらある人が「そう言えば俺達が若い頃、業務連絡は「ガリ版印刷」でやってたなあ」と呟いた。
確かにそうでした。私が子供時代から20歳前後の頃までは、学校や職場の文書はガリ版印刷が主流だった。ロウが塗られた印刷原紙に鉄筆でガリガリと字を書き、それを四角い謄写版に張りつけて、インクを塗ったローラーを押し付けて1枚1枚印刷していたのです。私もやっていたけれど、鉄筆で綺麗な字を書くのは熟練の技術が必要でした。
ガリ版刷り謄写版
次に登場したのはアンモニア溶液に感光神を浸して印刷する「ジアゾ式複写機印刷」で、スイッチを押せば何枚も印刷できたが、印刷された用紙は青っぽく時が経つと印刷文字が段々薄れていくのが難点でした。
その次に登場したのが現代に通じるワープロ印刷機で、ワープロディスプレイで印刷文書を作成し、それを感熱紙で印刷するというものでした。これが時代の先端技術とワープロは一気に普及し、私も乗り遅れまいと「NEC文豪ミニ」を購入しました。当時の価格で十数万円と、手痛い出費でした。
ワープロ文豪ミニ
ワープロ印刷の時代は長く続かず、アッ言う間に現在のパソコン印刷の時代に凌駕されてしまいました。今では誰でも自由自在にカラー印刷を楽しむ事ができる、便利な時代になりました。
我が家のパソコンプリンター(CanonTS5430)
私が生きて来た半生で、印刷技術一つ取っても科学技術は驚異的な進歩を遂げました。それなのに世の中は相変わらず暗いニュースばかりが蔓延って、ちっとも明るい未来が見えてこないのは何故なんでしょうかね。