monologue
夜明けに向けて
 



今回の海外ドラマ『PERSON of INTEREST 犯罪予知ユニット』(パーソン・オブ・インタレスト はんざいよちユニット)は名作映画館で黒澤明監督の大映映画「羅生門(RASHOMON)」を謎の億万長者(マイケル・エマーソン)と、彼によって雇われた元CIAエージェント(ジム・カヴィーゼル)が見終わって出てくる場面から始まった。羅生門といえば芥川龍之介の「藪の中」を元にして黒澤明監督が演出した名作映画で米国の名作上映館ではコンスタントに上映されて学生や知識層が教養として見ておくべき作品のひとつになっている。わたしもサンタモニカの名作上映館で黒澤作品ウイークに「生きる」や、「スターウオーズ」の発想の基になった「隠し砦の三悪人」などを見た記憶がある。元CIAエージェントのジョンが外国映画で字幕をあまり読みたくないとのコメントをしていたのが面白かった。ジョージ・ルーカス監督やフランシス・コッポラ監督スティーヴン・スピルバーグ監督なども学生時代、名作上映館で字幕付きの黒澤作品やヨーダのモデル依田 義賢脚本、溝口健二監督の名作の数々に触れて成長したのだろう。今回の「パーソン・オブ・インタレスト」はRASHOMONのトリビュートのようで最後の最後までサスペンスに満ちたドラマに仕上がっていた。この制作スタッフからハリウッドのヒット映画の監督が出てきそうな気がする。
fumio

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )