風に乗って♪

自然観察が趣味の主婦です。おもしろそうな事は何でもやってみたくて、好奇心のおもむくまま暮らしています。

思いがけず盆栽風になったフウリンホオズキ

2023年12月09日 | 雑草のタネをまいてみた
去年の冬にふと思いついて、「雑草」のタネをまいて色々育ているのですが
今回は「ヒロハフウリンホオズキ」(広葉風鈴酸漿)の栽培記録です。
ヒロハウウリンホウズキは、ナス科の外来植物で、葉っぱの横幅が広い(広葉)
風鈴のような実をつけるホオズキの仲間の植物です。この辺りの土手にたくさん生えています。
ちなみに、葉の横幅が狭い「ホソバフウリンホオズキ」というのもあるのですが、まだ見たことがありません。

2022年の12月、近所の土手で枯れた株を見つけました。


外側は枯れてパリパリ、中の果実がどうなってるのか見てみます。



皮?を剝いてみると、はち切れんばかりに張りのあるエメラルドグリーンの果実!
熟しているのか、未熟なのかどうかもわからない緑色です(^m^)


春にタネをまこうと思って、果実を冷蔵庫の野菜室で保管したのですが
4月になっても果実の色、形、柔らかさにまったく変化なしです(ll゚д゚)

ミニトマトでも4カ月も保存すれば萎れそうなものなのに・・・
どうしよかと思いましたが、新鮮なままの青い果実を指でつぶして土の中に埋めてみました。自然界では、果実が土の上に落ちるだけで芽が出るはずです。


5月、発芽しました。
たくさんの芽が出ると思っていたけど、発芽したのは1本だけでした(^^ゞ


フウリンホオズキは、江戸時代に日本に入ってきた外来植物だそうです。
「見つけたらすぐに駆除しましょう」と言われるくらい、農作物に対しては悪いらしい。でも、うちの庭で1本育てるくらいは、まあ大丈夫でしょう(^-^)ゝ


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春から夏にかけて背丈だけ伸びて、ヒョロヒョロになってしまいました。
一番の要因は日照不足でしょう、肥料は不要な感じなのですが、とにかくお日さまが必要みたい。9月半ば頃、ポリポットから陶器の鉢に植え替えました。
雑草って、野に生えているような姿に育てるのは、案外難しいのかも。


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背丈を測ったら30cmくらいあります。


ホオズキみたいな実が2つ成っていて、支えがなくても自立しています。


去年タネを拾いに行った土手がどうなっているか、見に行ってみました。
こぼれたタネから育った株はもう、めちゃめちゃガッシリしていてうちのヒョロリリンとはまるで違う植物みたい。
たくさんの果実をつけていて、さすが野生!と感心しました。


フウリンホオズキは、日が短くなると花芽を作る短日植物だそうです。
10月になるとうちの鉢植えも、直立していた茎が倒れて小さな花がたくさん咲き始めました。


盆栽風でちょっと可愛い(#^.^#)


11月、どんどん実がなってきます。


花が咲いて


受粉したあと、花びらが落ちて・・・


花びらの下にあったガクが、少しずつ伸びてきて袋状になり
果実を優しく包み込んでいきます。
ガクがピッタリと閉じて、その中で果実が膨らんでくるんですが
どうしてそうなるんだろう?本当に不思議です。


ひとつの果実の中には、150~200個のタネが入っているらしいです。
盆栽風の小さな株でも、数えたら30個の実がなっていました。
すごい繁殖力ですね(^^ゞ


***
12月になっても元気そうなので、鉢を居間に取り込みました。
フウリンホオズキが冬越しできるか、ネットで調べてもわかりませんでした。
雑草を室内で冬越しするなんて、ヘンなのでしょうね(^^ゞ


でも今日も元気に生きています\(^o^)/



雑草の定義って何だろう?
軽い気持ちで検索してみたら・・・
検索上位にこんな内容の結果が表示されました(^^ゞ

雑草とは、人間の営んでいる経済行為に対して作物の生産を減少させ、農耕地の価値を低下させる作物以外の草本、望まれないところに生える植物。だそうです。

どれだけ人間目線なんだろうと思ったけど、これは社会的に見た雑草の定義でした。
生物学的に見た雑草定義は
「人の活動で大きく撹乱された土地に自然に発生・生育する植物」だそうです。
立場によっていろんな見方がありますね(#^.^#)
更に雑草は、生まれた(発芽した)過酷な生活環境で生きるために特殊な能力を備えている、とても魅力的な生き物なのです。
今回はそんな気持ちでタネをまいてみた「フウリンホオズキ」の記録を書いてみました(#^.^#)