「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

DSM-Ⅳ-TR -- ランディ・クリーガー氏講演会 (4)

2008年10月06日 20時09分26秒 | ボーダーに関して
 
(前の記事からの続き)

◆DSM-Ⅳ-TR (米国精神医学界・精神科診断基準)

・BPDは思考, 知覚, 論理が損なわれている

 間違った思考 → よくない感情 → 不適切な行動

・考える前に 感じることもある → 「感情 = 現実」 に なってしまう

  ex.「あなた、夢でひどいこと 言ったでしょう!」

・色々な特性が サラダのように混ざっている

 以下に、DSM-Ⅳ-TRの診断基準を、 思考, 感情, 行動に分けてみる

◇思考に関する特性

・分裂 …… 白黒思考. 理想化とこき下ろし

 悪い感情に 支配されているときは、 優しく、

 いい想い出を話すと いいかもしれない

 そのとき、非言語の 「話し方」 が大切

・解離 …… ストレスに関連した 一過性の妄想様観念

◇感情に関する特性

・不安定で 変動する気分

 感情の調整が乏しく、 極めて変化しやすい

・見捨てられることを避ける 必死の努力

 自分はひどい人間だから、 二度と愛されることはない と思ってしまう

 パートナーの帰りが 5分遅いだけで パニックになる.

 二度と帰って来ないと思う

・空虚感

 一般の人には 理解しにくい

 “お腹の中に ブラックホールがあるような感覚”

 “それを埋めようとするのは、

 グランドキャニオンに 水鉄砲を打っているようなもの”

 埋めたいと思う欲求が、 しがみつきや依存症になる

・同一性の欠如

 これも 普通は理解しにくい

 一人でいることが難しい. 仲のよい友人の 真似をしたりする

◇行動に関する特性

・自己を傷つける、 ふたつ以上の衝動性 (生物学的要因?)

 衝動的で 無謀な振る舞い

 感じるとすぐ行動してしまう. 特に10代のときは それが顕著

 衝動が危険であることを、何度も何度も 説明してあげることが必要

・自殺のそぶり, 自傷行為 …… 両者は異なる

 自傷は 心の傷を何とかしたい, 表現したいというもの

 心の痛みの対処策

・不適切な激しい怒り. 衝動的な攻撃性 (生物学的要因?)

 突発的で分別がない. 結果を考えない. あとになって恥じる

 “心に ライオンが住んでいるよう”

(次の日記に続く)
 
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