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「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

「ブタがいた教室」 (1)

2008年10月22日 21時50分41秒 | 映画
 
 1990年、 大阪の小学校であった 実話です。

 新米教師の星先生 (妻夫木聡) は、 命の大切さを学ぶ 実践教育として、

 クラスで豚を飼って 皆で育て、 最後に 自分たちで食べるという、

 驚くべき授業を始めました。

 食育や 教育のあり方が問われる はるか前のできごとです。

 言葉で教わるだけではなく、実際に 自分の体で体験して、

 命の重さを実感してもらいたい というものです。

 子豚は Pちゃんと名付けられ、

 子供たちは 力を合わせて小屋を作り、Pちゃんの世話を していきました。

 この実話は1993年、 ドキュメンタリーとして テレビ放送され、

 ギャラクシー賞や 内閣総理大臣賞を受賞して 大反響を呼んだそうです。

 残酷だ、 そんなのは教育じゃない という批判が飛び交うなか、

 教師の情熱と 子供たちの一生懸命な姿に 感銘し、 支持する人たちもいました。

 僕は この番組は見ませんでしたが、

 ニュースか何かで見て、 本当に心が 動かされました。

 自分だったら 食べるのか、 食べないのか、 あまりに難しい問題です。

 「人間が食べるもので、 水と塩 (生命の母たる海) 以外に

 生き物でないものはない。」

(化学調味料なんてのは ありますけど。)

 これは僕の “持論” ですが  (^^;)、

 生きるということは、 他の命をいただいて 生かせてもらうということです。

 昔は 家畜を裂く光景を、子供たちも日常で 見ながら育ってきたのです。

 現代は “残酷な” 場面は 日常から切り離され、

 スーパーでパックされた 肉しか見られません。

 出演者の子供たちの半数は、 豚肉がどこから来るのか 知らなかったといいます。

 グルメが隆盛を極め、 我々はおいしい料理を 満喫します。

 きれいなところだけを 見て味わい、

 “” という言葉は 差別用語にもなっています。

 昔は このような他の 「命」 をいただいているという 実感があったからこそ、

 食事の時に 心から感謝の気持ちが 生まれたのでしょう。

 今は 「いただきます」 も言えない 子供が増えているとか。

(次の記事に続く)
 
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