「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

接し方 -- TBSで境界性人格障害の特集 (6)

2008年11月13日 23時54分16秒 | ボーダーに関して
 
(前の記事からの続き)

 境界性人格障害の人々に どう接すればいいのか。

 それを知るために、 重松清さんが ルカさんと会うことになった。

 症状がひどかった1年前の ルカさんの日記。

「 私の未来に希望はない。

 悪いところを直すように 考えろと言われる。

 胃が痛い。 苦しい。

 首を絞めて。 殺して。

 苦しい 」

「 汚してほしい。

 堕としてほしい。

 誰か壊してくれ 」

重松 「性的な行為というのは、 一番きついことだから してしまうの? 」

ルカ「 そうです 」

重松「 それをやると、 一番きついときから 立ち直れる? 」

ルカ「 もっと落ちます 」

 感情の波に翻弄されずに 生きていくには、 どうすれば良いのか。

重松「 どんな対応をしてもらうと、 一番楽になった? 」

ルカ「 ……単純に、 話を聞いてほしい 」

重松「 聞いてるだけでいいの? 」

ルカ「 はい、否定しないでほしいです 」

 心の叫びを 聞いてくれる人がほしい。

 それは 境界性人格障害の人に 共通する感情だ。

重松「 もうこの辺で充分だよ。

 充分 君は思いやりがあるし、 もう充分 君は頑張ってるんだよ。

 そう言ってくれる存在が 周りに増えて、

 自分を責める声を かき消すくらい 沢山増えたらいいのにと思う 」

〔 TBS 「報道特集NEXT」 より 〕

(次の記事に続く)
 
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