「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

NHK 「おはよう日本」 / 「境界性パーソナリティ障害」 (2)

2010年10月20日 10時31分58秒 | 「BPD家族会」
 
(前の記事からの続き)

 奥野信子さん、 41才。

 10年前、 境界性パーソナリティ障害と 診断されました。

 発症のきっかけは、

 以前の職場で 自分の意見を 激しく否定され続けたことだといいます。

 極度の不安に襲われる 症状が続き、 仕事を止めざるを得ませんでした。

信子さん 「生きてても、 しょうがないんじゃないかなとか、

 手首を切ったりとか、 高いビルを探して 飛び下りようとするとか。

 とにかく苦しい。

 感情が苦しいので、 それをどこかにぶつけたい。」

〈奥野宅〉

 信子さんと同居する、 妹の英子さん。

 人が変わったように、 自分に頼りきる信子さんに、 翻弄されてきました。

 症状が重いときには、 毎日のように 仕事中でも

 「今すぐ帰ってこなければ 自殺する」 という 電話がかかってきました。

 自宅に置かれた 段ボールの箱。

( 「えーこ」 「えーこ」 「えーこ」 と 幾つも書きつらねてある)

 「えーこ」 という 白い文字は、 一人自宅にいた 信子さんが書いたものです。

英子さん 「苦しさとか叫びを  『えーこ えーこ』 と書いて、

 待ってたんだと思うんですね。」

 一方で、 突き放されたと思うと 暴れ、 手首を切るなどの

 自傷行為を繰り返す 姉と接するうち、 英子さんは疲弊していきました。

英子さん 「どんどんどんどん エスカレートしていくから、

 体力が持たなくて へとへとになってしまう。

 あたしも 追い詰められていって、 信子さんと一緒に 死のうかなって」

(次の記事に続く)
 
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