「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

感情的な虐待による 不健全な絆

2014年05月27日 21時55分57秒 | 「BPDファミリーガイド」より

 何が原因で 行き詰まり感が続いているのでしょうか?

 ノン・ボーダーの人は 以下のような理由で、 行き詰まり感を感じています。

・ 感情的な虐待による 不健全な絆

・ 恐れ

・ 義務感, 役割, 責務

・ 羞恥心の入り交じった罪悪感

・ 自尊心の低さ

・ 救ってあげたいという気持ち

○ 感情的な虐待による 不健全な絆

 感情的な虐待とは、 相手をコントロールしたり、 孤立させたり、

 名誉を傷つけたり、 恐怖を植えつけたりすることです。

 特徴は、 言いがかり, 理不尽な要求, 絶え間ない混乱などです。

 感情的な虐待を受けると、 意欲をなくしたり、 混乱したりし、

 次のように考えてしまいます。

「私は悪い人間なのか?  それとも、 単に 彼女を喜ばせられないだけなのか? 

 この関係を続けるべきか?  やめるべきか? 

 私はひとりでは何もできない。 誰も私を愛してくれない」

 虐待されている側が、 苛めている側に好意を持ってしまう、

 「ストックホルム症候群」 が起こります。

 これには以下の要素があります。

・ 虐待者が、 身体的, 精神的な脅威を 与えているという思い。

・ 虐待者が、 被害者に 小さな親切をしているように見える。

・ 虐待者の見方以外で 状況を見られなくなる。

・ その状況から抜け出せないという 思い込み。

 以下は、 ストックホルム症候群の兆候です。

・ 「彼女は酷いことをするけれど、 とにかく彼女を愛してるんだ」

・ 他人から忠告を受けても 聞く耳を持たない。

・ 小さな親切に対して、 虐待者を良い人だと思う。

  虐待しないことがあると 良い人だと思う。

・ 虐待者の行動の言い訳をする。

・ 虐待者が怒らないようにすることばかり 考えている。

〔「境界性パーソナリティ障害ファミリーガイド」(星和書店)
 〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉より〕
 
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