マインドフルネス・スキルを学ぶのは、 3つの理由があります。
1. 現在の瞬間に、 物事ひとつずつに 焦点を当てるのに役立ち、
圧倒されるような感情を 落ち着かせることができる。
2. 価値判断をしていることに気付いて、
価値判断と実際の体験は 違うことを納得して 分ける。
価値判断的思考は、 圧倒されるような感情を増幅させてしまう。
3. DBTで極めて重要な 「賢明な心」 を発達させるのに役立つ。
懸命な心とは、 理性的な思考と 感情の両方を基に、
自分の人生について 健康的な意思決定を下す能力です。
思考の理性と感情の要求との バランスを取る 意思決定のプロセスです。
○ 本章で学ぶこと
自分の思考と感情を より注意深く観察し、
詳述するのに役立つ 初歩的なマインドフルネス練習を紹介します。
これは 「what」 スキルと呼ばれます。
焦点を当てているものに対して マインドフルになるという意味です。
以下の4つの 「what」 スキルを学びます。
1. 現在の瞬間に よりじっくりと焦点を当てる。
2. 自分の思考, 感情, 身体的感覚を認識し、 それらに焦点を当てる。
3. その瞬間瞬間の 意識の流れに焦点を当てる。
4. 思考を 感情や身体的感覚と 別のものとして捉える。
以下の練習は、 順番に従って 行なうことが大切です。
〔「弁証法的行動療法 実践トレーニングブック」星和書店
(マシュー・マッケイ,ジェフリー・C・ウッド,ジェフリー・ブラントリー)
訳/遊佐安一郎,荒井まゆみ〕より
[星和書店の許可のうえ掲載]