※練習 3-2-1 内的-外的経験
身体的感覚や思考など、 内的に経験していることと、
五感を使って 外的に経験していることに、
マインドフルに、 集中して、 交互に、 注意をシフトする練習です。
● 指示
10分間は邪魔されない部屋で、 落ち着いて座りましょう。
気を散らす音は消し、 ゆっくりと数回深呼吸をして、 リラックスしましょう。
まず、 部屋の中の ひとつの物に集中してください。
色や形に注意し、 触れたらどんな感じか、 重さはどのくらいか 想像してください。
その物について できる限り詳しく表現しましょう。
深呼吸を続け、 焦点がそれても自分を批判せず、 ただ練習に注意を戻しましょう。
[ここで1分間、 間を置いてください。]
次に 身体感覚に注意し、 頭の先からつま先まで、
自分の身体を 細かくチェックしてください。
筋肉の緊張, じんわりとした刺激感, 他の感覚にも注意しましょう。
深呼吸を続けましょう。
[ここで1分間、 間を置いてください。]
次は 聴覚に注意を向けてください。
外から聞こえてくる音, それが何なのかに注意しましょう。
今度は、 部屋の中の音に注意しましょう。
[1分間、 間を置いてください。]
身体に焦点を戻しましょう。
自分の身体の重み, 足の重み, 頭の重みを感じましょう。
思考によって注意がそれたら、 それが何なのか認識し、
身体感覚に注意を戻してください。
[1分間、 間を置いてください。]
今度は 嗅覚に焦点を当ててください。
よい香り, そうでない香りに注意しましょう。
匂いがしなければ、 鼻からの空気の流れを 意識しましょう。
[1分間、 間を置きます。]
再び 焦点を身体感覚に戻します。
もう一度、 頭からつま先まで 細かくチェックしてください。
[1分間、 間を置きます。]
最後に、 触覚に注意を向け、 何か物に触れましょう。
ざらざらしているか滑らかか, 硬いか柔らかいか、 注意しましょう。
指先の皮膚の感覚を 意識してください。
[1分間、 間を置きます。]
数回ゆっくりと深呼吸をし、 部屋に焦点を戻しましょう。
〔「弁証法的行動療法 実践トレーニングブック」星和書店
(マシュー・マッケイ,ジェフリー・C・ウッド,ジェフリー・ブラントリー)
訳/遊佐安一郎,荒井まゆみ〕より
[星和書店の許可のうえ掲載]