「世界不況の知られざる真実」という副題のとおり、リーマンショックに代表される米国に丹を発する金融危機が1980年代の金融規制緩和に端を発し、金融業界が政界、監督官庁、学者を自らの利害関係の中に巻き込む(「インサイド・ジョブ」化する)ことで誰も責任を問われずにリスクをとって高収益(高収入)を目指す巨大なものになってしまったことを、関係者へのインタビューを中心に構成したドキュメンタリーです。
CDO(資産担保証券)やCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)のしくみやサブプライムローンがなぜ急拡大したかなどの説明もわかりやすく、よくまとまっていると思います。
「インサイサイド」の人はほとんどインタビューを拒否しているので、周辺部の関係者を中心に構成されていますが、インサイドに近い人の白の切り方も人間観察として勉強になります。
印象深いのは学者系の人(当時政府機関や委員会にいて、現在大学教授の人など)。
たぶん自信があるから(または立場上断りにくいと思って)インタビューを受けたであろうにもかかわらず、皆、面の皮厚くしらばっくれたりせずに理屈で説明しようとして最後はつまってしまう人が続出します。
ビジネスの世界の人が全然悪びれずにいるのと好対照です。
米国でもまだ学者は中立的で清廉というイメージを保とうとしているのでしょうか(その割りに数十万ドル以上の報酬を受け取っていたりしますが)
また、スキャンダルで辞任したIMFのストラスカーン専務理事と、(そのかわりに)IMFの事務局長になったラガルド女史(当時はフランスの財務相)がともに登場するあたり人生の皮肉を感じます。
こういうドキュメンタリーが作られることで、問題の渦中にいる当事者が後日のインタビューにどのように答えるか(=後世の批判に耐えられるか)を意識すれば、身の処し方も少しは変わるのかもしれません。
たとえば、欧州債務危機とか福島原発事故とか。
CDO(資産担保証券)やCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)のしくみやサブプライムローンがなぜ急拡大したかなどの説明もわかりやすく、よくまとまっていると思います。
「インサイサイド」の人はほとんどインタビューを拒否しているので、周辺部の関係者を中心に構成されていますが、インサイドに近い人の白の切り方も人間観察として勉強になります。
印象深いのは学者系の人(当時政府機関や委員会にいて、現在大学教授の人など)。
たぶん自信があるから(または立場上断りにくいと思って)インタビューを受けたであろうにもかかわらず、皆、面の皮厚くしらばっくれたりせずに理屈で説明しようとして最後はつまってしまう人が続出します。
ビジネスの世界の人が全然悪びれずにいるのと好対照です。
米国でもまだ学者は中立的で清廉というイメージを保とうとしているのでしょうか(その割りに数十万ドル以上の報酬を受け取っていたりしますが)
また、スキャンダルで辞任したIMFのストラスカーン専務理事と、(そのかわりに)IMFの事務局長になったラガルド女史(当時はフランスの財務相)がともに登場するあたり人生の皮肉を感じます。
こういうドキュメンタリーが作られることで、問題の渦中にいる当事者が後日のインタビューにどのように答えるか(=後世の批判に耐えられるか)を意識すれば、身の処し方も少しは変わるのかもしれません。
たとえば、欧州債務危機とか福島原発事故とか。