一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

「食べログ」と「地球の歩き方」

2011-08-30 | 飲んだり食べたり
もともと食い意地飲み意地が張っている方で会食の店も自分で決めるタイプなのだが、ここのところ今ひとつ気持ちが盛り上がらない。

夏バテというか夏場の飲み食いで疲れ気味のこともあると思うが、「食べログ」にも原因があるように思う。


新規開拓しようと店を探すときに見ると点数順に表示されるので引きずられがちだし、ついついレビューを読み込んでしまう。

その結果、先入観や特定の期待のバイアスがかかってしまうし、レビュアーの「この店では○○を食べないとダメ」のようなコメントにも影響されてしまう。

そうすると、新規開拓したにもかかわらず食事がレビューの追体験や検証になってしまい、新鮮な驚きがなくなってしまう。


この食べログのポジションは昔--昭和、今の倍以上円安でネットもなく、海外旅行が稀な体験だった頃--の「地球の歩き方」のポジションに似ている。

大学の卒業旅行でヨーロッパを回ったときは学生の貧乏旅行には「地球の歩き
方」くらいしかガイドブックがなく、そこにある経験者のコメントは役に立つものも多かった。

しかし、ホテルやレストランで「ここが安い、CPがいい」という定評が広まってそこへのコメントが増えてくると、なにやら名所のようになってしまうところが出てくる。

旅行は新鮮な感動やハプニングが醍醐味なのに、そういうところに行くと結局「地球の歩き方」以上の経験はできなくなってしまう。

それはそれで一つの楽しみ方でもあるが、当時は円ベースではコストが高かったし、就職すると1ヶ月もの休みをとれることはなくなる身としては、「他人がいいと言っているからいい」「他人の感覚と自分の感覚があっているかを確認する」ために旅行をするのはあまりに勿体無かった。


食事も同じだと思う。

馴染みの店を作って通いつめるよりはいろんな店を回りたいけれど他人の言うなりはつまらん、という天邪鬼な性格がいけないんだけど。



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