天皇陛下ご即位三十周年と同じころ、ドナルド・キーンさんが亡くなりました。
キーンさんと言えば日本を英語で世界に発信。
と言っても日本の文芸を中心に紹介したのでしたが、ルース・ベネディクトの『菊と刀』などというキワモノくらいしかなかった当時、日本紹介では貴重でした。
そしてキーンさんの活動時期はほぼ昭和ですがそれから平成の三十年が過ぎた。
キーンさんのような碩学の個人が一つの論文や著作に凝縮して発信するのでなく、受け手である海外の一般人から「発見」される時代に。
無論ネットを経由してです。
そして世界に広まる日本の中身というかコンテンツも古典や昭和の日本文学でなく、ポップ・サブカル、そして旅行で訪れ自ら体験する日本に。
キーンさんの業績を知らなくても、平成の三十年間に世界での日本の知られ方はこう変わったこと、確認しても無駄ではないのでは?