クリント・イーストウッド監督主演の 『運び屋』 を観てきました。
2014年ニューヨークタイムズ紙に掲載され 全米を震撼させた実際に起きた事件を
事実に基づき作られた作品は メキシコからデトロイトへ 大量のコカインが密輸
され それを運んだのは史上最年長となる 87歳の運び屋でした。
伝説の老運び屋を 88歳のクリント・イーストウッドが演じ 娘役は実の娘が演じ
妻役は芸達者の イアン・ウィーストが演じています。
『ブラックレイン』『ゴッドファーザーⅢ』で若々しかったアンディ・ガルシアが
あれから30年近く経ち 当然ですが 60歳を超えた顔と姿になっていました。
クリント・イーストウッドの出演作で 劇場で観た作品は もう20年以上前ですが
彼が監督主演を務めた『マディソン郡の橋』です。当時すでに65歳になっていた彼の
相手役は当時40代 女ざかりのメリル・ストリープでした。 で感想は・・・
大人の恋物語を 首の皮がたるみ 手のしわが目立つ彼がなぜやるのか 監督はしても
出演はせず 相手役には50代の俳優を使うべきやったね メリルは輝くような知的美人
なのに惜しいね ミスキャストやったね と実に辛辣なものでした。
その頃 彼が若い頃の『夕陽のガンマン』『荒野の用心棒』『ダーティ・ハリー』を
TVでやっており クリント・イーストウッドって 何とイケメンかと観ていましたので
ギャップが激しかったと思います。マディソン郡・・は興行的にも大ヒットしました。
皮たるたるの彼が あれから更に23年も経ち88歳になりましたが 皮は今 どこらへん
におるのか 始まりのワーナー・ブラザースのライオンが吠えても まだ不安でした。
マディソンより更に老け しなびていましたが なんとそれが いい味を出しています。
仕事一筋で家庭をかえりみず あげく農業の失敗で土地も家財も一切を失い 家族にも
見放された孤独な老人を クリント・イーストウッドが みごとに演じました。
運び屋ですから運転中の場面が多く これもロードムービーというのかなぁ。。。
この作品は家族の絆ももりこんだ人間ドラマで 老運び屋の言葉が耳に残りました。
おれはひどい父親で 最低の夫だった。 外で認められるほうがずっと大事だと
思ったんだ。
おれみたいになるんじゃないぞ。もっとも大事なのは家族なのに おれは仕事を
優先した。
山田洋次監督からの 「同世代として 心から イーストウッドにエールを送りたい」
のレビューがありました。
またも長すぎました。短くと心がけていますが 観てきた日に綴ると 興奮もあって
長くなります すみません。
有名になるのも遅かったんですよ
ダーティ・ハリーで40すぎ
ダーティ・ハリー3のころは、すでに動きが鈍かった
こんな巨匠と呼ばれる映画監督になるとは思いもしなかった
Jazzにも増資が深く
バードなどのJazz映画も撮っている
息子は、ベーシストのはずです
「運び屋」実際に起きた事件 一層 興味をそそられます。
我が町の駅の北側にムービックスがあり、中に12室が入っています。
早速 「運び屋」の上映時間を調べたら夜の10時15分から・・・ソロソロ終わりです。
封切の時は朝から5回位 上映するのですが。夜はちょっと無理、残念です。
マカロニウエスタン の呼び方も懐かしいですが
エンリオ・モリコーネのトランペットのテーマ曲も好きでした。
ダーティ・ハリーはあまりに有名ですが 俳優として出ている映画は
あまり女性好みではなかったと思います。監督になってからの作品が
評価されるものが多く 興行成績もいいですね。
『運び屋』の劇中 運転中にふんふんと鼻歌を歌いつつ運転しています。
彼の息子も出ているはずですが どの人物が分かりませんでした。
巨匠であり名俳優である彼は だるだるの皮や深いしわを隠さず
193㎝の長身の背を丸めて 孤独な老人を好演しました。
若い頃の数々の作品ももちろんいいですが 年取ってからの
老醜を隠さずの演技も 深みがあってとてもよかったです。
初代ボンドをやっていた頃のショーン・コネリーはもちろん
かっこよかったですがどちらかというと私は 年取ってからの彼が好きです。
イーストウッドもきっと そうだと思います。
そうなんです こちらでも封切直後は一日に何度も上映されますが
だんだん上映回数が減り 最後は一日一度になります。
それも夜の時間だったりでね。封切直後は人も多くて 隣でポップコーンを
食べられたら気が散って作品にのめり込めませんので 一日の上映が
1-2度になって 観客が減ってから私は行きます。
クリント・イーストウッドは現在88歳。妻や恋人との間になんと
7人の子どもがいるそうで 今現在の恋人は20代だそうです。
こういう人は枯れないですね。だからいい作品を作れるのかな
私の周りの88歳はもう・・・彼とは大ちがいですからね。
くちこの評価も微妙でした。
主演が年寄と言うのも含めて。
でも、今回、味があると言う事は、十分に予感できます。
人とは・・・
って感じですね。
くちこ地方は、映画館が無いので、東西どちらかに、車で一時間はかかるんです。
あの時多くの女性が 彼はもう恋愛ものの当事者になっての
出演はやめた方がいい と思ったでしょうきっと。
今回のように 老いを隠さずの出演がずっと人間味があって
良かったと思います。やっぱり名優であり名監督です。
くちさんのお住いは都会ですが映画館がないですか?
こちらの映画館は 都会でやっている全てのものが来ません。
どうしても観たいものがあるなら 松山まで行かねばなりません。
私の映画感想はだらだら長すぎます。くちさんのblogは
内容があるので ちっとも長く感じませんもの。