携帯が鳴って 表示画面が 母のお世話になっている特養からで
あれば 一瞬びくっとします。
たびたび誤嚥性肺炎を起こしていたころ 延命治療をどうするかの
家族の考えを書類にしるし 捺印して出していますが 今回のtelは
母の体調ではなく
安静を要する入居者が出たので 母の部屋を貸してほしいとのこと。
母は昨年 グループホームからここ特養に移ったとき 1人部屋しか
空きがなかったため そのときからずっと入っています。
いままでも何度か 部屋を貸してほしいの要請があり 数日経って
母がもとの部屋に戻れたとき 貸した人は 多分亡くなっています。
それと今回はもうひとつ 舌ブラシを買っていいですか?と聞かれ
値段は500円弱だそうです。
どうぞ通帳から引いてください それと母の部屋を使うことに
いちいち報告は要りません と言えば お知らせするのが決まり
ですからとのことです。
相手が忙しいので手短に 母はご飯を食べているか・話しかけて
反応があるか・今も歌を歌っているのか などを尋ねます。
そして面会はいつごろから出来ますか?については 毎度のこと
まだ目途が立っていません の答えが返ってきます。
昨年の暮れから もう9ヵ月も 母には会えずにいます。
今ではすっかり 娘の顔も声も 名前すら思い出せんでしょう。
誕生日は施設へ迎えにいき外で食事していました。ファミレスで
エビフライを前に嬉しそうな母。 6年前 89才の誕生日です。
母にいま 考える能力が残っているなら 24時間天井を見つめつつ
何を考え日々を送っているのか つらくはないのか 聞いてみたいです。
95才と3ヵ月を いま母は送っています。