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いつも書くことだけれど僕の1番好きな映画監督はビリー・ワイルダー
巨匠であり映画史に残る多くの名作を残してきた彼だが、アメリカ映画のドンパチアクション映画に毒されていた僕に映画の名作の素晴らしさを教えてくれたのが、彼のアパートの鍵貸します。この映画を観た時は大いに笑えたし、映画を観る時の基準に監督で観ることを教えてくれたのが”アパートの鍵貸します”だ
彼の映画には深夜の告白、サンセット大通り、情婦のようなサスペンス映画においても名作があるが、彼の真髄はアパートの鍵貸します、お熱いのがお好き、ワン・ツー・スリーにおけるコメディセンスが挙げられる。
例えばチャップリンの映画を観ても思うが、コメディという映画の分野に限らずお笑いという分野において現在においても影響を与えていると思う。
だからビリー・ワイルダー監督の映画は古い作品でも今観ても全く色褪せていないどころか、今の下ネタでしか笑いの取れないコメディとはレベルが違う。
僕みたいな映画の中における映画の話、いわゆる楽屋落ちみたいなのが出てくると僕は喜ぶタイプ。
最近の映画でいうとオーシャンズ12におけるブルース・ウイルスが本人役で登場したり、マルコヴィッチの穴のようにジョン・マルコヴィッチが本人役で登場していると思わずニヤリとしてしまう。
そのような楽屋落ちがビリー・ワイルダー監督の映画においてよく出てくる。例えばサンセット大通りにおいて、十戒で有名なセシル・B・デミル監督が本人役で登場するし、そう言えばバスター・キートンも本人役のような感じでカメオ出演している。
ワン・ツー・スリーにおいても今でも名作である風と共に去りぬ、甘い生活、スパルタカスのような当時ヒットした映画のタイトルが上手く台詞に使われているだけで楽しい。
そして今回紹介するねえ!キスしてよにおいてはディーン・マーチンが本人役?で出演している。
彼の有名な映画と言えば底抜け二丁拳銃シリーズが有名だが、僕にとってはリオ・ブラボーのアル中の保安官役が印象に強い。
しかし、実は彼は歌手でありシナトラ一家で有名で非常に有名。
しかも実際に彼の愛称はディノであるが、今回紹介するねえ!、キスしてよにおいてもディノ役で出演しており、役柄も女好きの有名歌手であることからもまさに本人役と言って良いだろう。
それではビリー・ワイルダー監督の遊び心が満載のロマンティック・コメディのねえ!キスしてよを紹介します
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一興行を終えた歌手のディノ(ディーン・マーチン)が、次の興行地であるラスベガスへ行こうとするが生憎道路が工事中のために遠回りするが、途中のガソリンスタンドで思わぬ足止めを喰らってしまう。
そのガソリンスタンドの主人であるミルサップ(クリフ・オズモンド)とその隣人のスプーナー(レイ・ウォルストン)は、有名歌手であるディノ(マーチン)を引き止めるために無理矢理スプーナー(オズモンド)の家に宿泊させる。
実はミルサップ(オズモンド)は作詞家であり、スプーナー(ウォルストン)は作曲家であるが2人は全く売れないコンビ
ディノ(マーチン)が通りかかったことにより、2人は自分達の作った曲を彼に売り込むために彼をスプーナー(ウォルストン)の家に宿泊させる事を思いついたのだ。
しかしスプーナー(ウォルストン)は初老も同然の男だったが、彼には若くて美人であるセルダ(フェリシア・ファー)という妻が居た。
女たらしで有名なディノ(マーチン)を自分の家に泊めて、セルダ(ファー)がディノ(マーチン)の取られないかをやきもち妬きのスプーナー(ウォルストン)は心配するが、さらにセルダ(ファー)から、昔からディノ(マーチン)のファンである事を告げられてしまう
ミルサップ(オズモンド)はディノ(マーチン)が泊まっている間のスプーナー(ウォルストン)の心配事を取り除くためにアイデアを考えた
セルダ(ファー)をディノ(マーチン)が居る間だけ実家へ帰し、セルダ(ファー)の代わりの妻を近くの”へその尾”というキャバクラの1番の美女であるポリー(キム・ノヴァク)を連れて来て、彼女にディノ(マーチン)の相手をしてもらおうという作戦だった。
スプーナー(ウォルストン)の行動に不審なことを感じたセルダ(ファー)だったが、あまりにも強引なスプーナー(ウォルストン)の行動によりセルダ(ファー)は実家へ帰ってしまうと同時に、ミルサップ(オズモンド)がポリー(ノヴァク)を連れて帰って来た。
案の定、女たらしのディノ(マーチン)はスキを見てはポリー(ノヴァク)に迫ってきた
しかし、スプーナー(ウォルストン)は次第に現実と芝居が混乱してしまいポリー(ノヴァク)を本当の妻だと勘違いするようになり、ディノ(マーチン)がポリー(マーチン)に迫る姿に嫉妬を感じてしまい・・・続きは映画を観てください
ストーリーはかなり強引な設定ではあるが・・・しかしビリー・ワイルダーは笑いを心得ている
スプーナー(ウォルストン)がディノ(マーチン)を自宅から追い出してしまうシーンは抜群のコメディセンス
笑いのセンスが全く古くないのが良いね。
そしてアルフレッド・ヒッチコックのめまいで妖艶な美貌を見せているキム・ノヴァクが出演していることに驚いた。
”めまい”の彼女のインパクトはかなり強かったけれど、この映画の彼女はコメディエンヌ振りを発揮しているし、妖艶さも見せている。
それにしても自分自身を演じているディーン・マーチンだけれど、よく本人はこのような役設定に対して怒らなかったね
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