褒めまくる映画伝道師のブログ

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映画 たそがれ清兵衛(2002) 藤沢周平の原作

2025年01月08日 | 映画(た行)
 個人的にも大好きな小説家である藤沢周平の原作の映画化作品が今回紹介するたそがれ清兵衛。彼の作品と言えば時代劇であるが、下級に属する市井の人々の悲喜こもごもを描いている。そして、映画化に当たってもその雰囲気は山田洋次監督の手によって見事に描かれている。

 早速だがストーリーの紹介を。
 時代は幕末、庄内藩(今の山形県)において。平侍に過ぎない井口清兵衛(真田広之)は仕事の時間が終わると、上司や同僚の誘いを断って、さっさと帰宅していた。付き合いの悪い彼は陰で、たそがれ清兵衛とあだ名をつけられていた。井口は勿論、そんな陰口を叩かれているのは知っていた。しかし、彼は労咳で死んだ妻の薬代と葬式の費用が重なり、そしてボケた母と娘2人の世話をするのには、今の少ない俸禄では到底やっていけない。彼は節約と内職をこなすために真っすぐに家へ帰っていたのだ。
 しかし、藩の内部で権力争いが起こり粛清の嵐が起きる。その中には藩内で随一の剣豪の余吾善右衛門(田中 泯)も切腹の対象になっていたのだが、彼はその命令に反して家に立て籠ってしまっていて、誰も彼を倒すことができない。そんな余吾善右衛門を斬る藩の命令を下されたのが、井口清兵衛であったのだが・・・

 井口清兵衛というのが、ケチにならざるをえない程のものすごい貧乏。衣服がボロボロでもそのままだし、風呂にも何日も入っていないので匂いがしてしまうほど。せめて風呂ぐらいは入れ。侍に必須の持ち物である刀だが大刀の方は売り飛ばしてしまい、そして、少しでも生活をするために、侍ならば絶対にしないであろうと思われる畑仕事をしている。そして、売り飛ばした大刀の代わりに竹で作った刀を差している。もちろんそれでは人を斬れない。そんな貧乏生活をしている井口だが、それでも娘2人の成長を楽しみにしており、畑仕事にも精を出すようなところは非常に好感が持てるし、貧乏侍を描いた映画やドラマは見たことがないので興味深く見れた。
 それでも何だか冴えない侍なのだが、人間はやはり一つぐらいは特技がある。それは剣術。短い竹の刀で相手を斬り倒すのではなく、打ち倒すほどの強者。しかし、普段はそんなことはおくびにも出さない。この控え目な性格も好感が持てるし、普段はたそがれ清兵衛と馬鹿にしている者もそんな裏の素顔を知ってびっくりする様子が少し笑える。
 藤沢周平の愛読家が本作を観ると実はたそがれ清兵衛だけでなく竹光始末(この作品から竹が刀というアイデアが取られている)も脚色として加えられていることに気付く。両方とも短編で非常に味わい深い作品である。この機会に藤沢周平の短編小説は面白いということをアピールしておこう。
 時代劇映画らしく斬りあいのシーンもあり、真田広之宮沢りえの不器用な恋愛もあり、なんせ下級武士の生活の苦しさも描いているのが藤沢周平のファンからすると嬉しいところ。近回はたそがれ清兵衛をお勧めに挙げておこう

 監督は山田洋次。トラさんシリーズで有名。実は彼の作品は初めて観たのですがお勧めがあれば逆に教えてください

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原作です。











 
 


 

 
コメント (5)
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