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現在有名なイタリアの監督といえばジュゼッペ・トルナトーレが挙げられるだろう。彼の映画の代表作となるとニュー・シネマ・パラダイス、マレーナになるのだろう。
そんな両作品に共通しているのが舞台がイタリアのシチリア島であることこの映画で見るシチリア島は非常に綺麗で、旅行が好きではない僕でも観光旅行に行きたいと思わせる魅力がある。
しかし、素晴らしい自然の姿とは反対にシチリア島の歴史は悲惨だ
今はイタリアの国の島として承知されているが、それまでにローマ帝国、ハプスブルク家、ブルボン王朝等の侵略の舞台になってきた。はるか昔からこの島には多くの混乱によって暴力、略奪が繰り広げられてきた。この島に住む人々が暴力、侵略から身を守るためにはどうするか
そのように考えるとシチリアからマフィアというものが発生するのも自衛的な意味で当然の流れだったのだろう。
マフィアといえば通りすがりの人でも片っ端から銃で撃ちまくっているイメージがあるかもしれないが、この映画を観ればわかるが政治的、暴力的に圧力を受けている人にすれば、村の住民にお金を与え、命を守ってくれるマフィアは実は自衛隊的役割を果たしている。
しかし、村の住民にとってありがたいマフィアもその内部はかなりドス黒いマフィアというのがいかに秘密主義のベールに包まれているか、そして秘密を漏らそうとしている者に対しては、まさにマフィアのイメージ通りの怖さだ
それではイタリアで実在に起こったサルヴァトーレ・ジュリアーノの惨殺事件の真相を究明しようとした社会派映画シシリーの黒い霧を紹介します
シシリーの黒い霧 [DVD] | |
フランク・ウォルフ,サルボ・ランドーネ | |
ウエストブリッジ |
1950年、イタリアのシチリア島の村で男が銃で撃たれて死んでいた。まわりでカメラマンたちが大騒ぎしている。死んだ男は30歳で名前はサルヴァトーレ・ジュリアーノ。彼はどうして殺されなければならなかったのか?
1945年シチリア島では義勇軍による独立運動が盛んになっており、義勇軍の中にはサルヴァトーレ・ジュリアーノの参加していた。義勇軍は山賊やマフィアと組みイタリア政府と戦っていたが、連合軍の上陸により義勇軍は敗北を喫してしまう。憲兵による山賊、マフィア等に対する弾圧がありながらも、1946年シチリアは自治州としての権利を勝ち取る。
1949年、シチリア島において共産党によるメーデーが行われるが、そんな集会をサルヴァトーレ・ジュリアーノたちが銃撃する。
そしてサルヴァトーリ・ジュリアーノ殺しの裁判が行われている。次第に明らかになっていく共産党のメーデーの襲撃の真相とサルヴァトーリ・ジュリアーノ殺しの犯行の真実がところが次々と証人が殺されてしまい・・・戦後のイタリアの混乱は映画を観てください
戦後のイタリア社会のマフィア、警察、政治の癒着を描いた社会派映画よく似た映画にコスタ=ガヴラス監督のZという映画がある。Zは映画的手法でしかもイヴ・モンタンやジャン=ルイ・トランティニャンといった有名どころが出演していてわかりやすい
しかし今回紹介したシシリーの黒い霧は時系列がバラバラだったり、人物の顔がわかりにくかったり、色々事件が起こったりでややこしい法廷ドラマ的な部分があるのに人物を見分けるのが難しいというのは非常に辛い。
観る前に予備知識があった方が良い映画というのはたくさんあるけれど、その代表的な映画です
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