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今回紹介する映画の活きるのタイトルはまさに今の日本に向けてピッタリのタイトル第二次世界大戦終了の1940年代から1970年代へ向けての激動の中国において厳しい運命に翻弄されながらも人生を乗り越えていく、さえない男性の姿が描かれています。
あまりにも困難が降りかかってくる人生に対して、淡々と描かれていますがかえってその描写が力強く感じます。
第二次世界大戦が終了した後の中国は庶民にとっては非常に苦しい時代。戦後の中国は蒋介石率いる国民党と毛沢東率いる共産党との国共内戦により国民は分裂状態。
そして毛沢東が進めた大躍進政策による失敗から餓死者を多数出してしまい、そして指導者たちの権力争いが多くの犠牲者を出してしまった文化大革命。
日中戦争時の方がまだ中国の市民にとってはマシな生活をおくれていたのでは無いかと思えるぐらいの戦後の中国人指導者達の横柄さによって過酷な運命を背負わされてしまう庶民の姿がこの映画を観るとよくわかる
しかし指導者のやりたい放題の政策に対しても文句を一つ言う事無く順応したり、自らに起こってしまう過酷な運命のいたずら対しても自暴自棄になることなく生きていく中国人の姿は本当に感動的だ。そんな庶民の哀感を淡々とそしてユーモアを混ぜて描いたのが中国を代表する名匠チャン・イーモウ監督
最近はHEROやLOVERSや王妃の紋章のような任侠アクション映画や制作費を大きく投入した大作を撮ることが多くなってきたが、個人的には初恋のきた道や至福のときのような小市民を描いた映画が好み。
過酷な運命に巻き込まれながらも、純朴さを失わない中国人が大好きな人にはお勧めの活きるを紹介します
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1940年代、資産家の福貴(グォ・ヨウ)は賭博に明け暮れた結果、家は取り上げられ、妻の家珍(コン・リー)は娘を連れて出て行ってしまい、父はショック死
賭博はすっかり辞めて、年老いた母親と暮らしていたところへ家珍(コン・リー)が娘と家を出ていた時に産まれた息子の有慶を連れて帰って来た。福貴(グォ・ヨウ)が今では賭博を辞めたことを知って帰って来たのだ。
福貴(グォ・ヨウ)は妻の家珍(コン・リー)と娘の鳳霞を養うために、唯一の特技であった影絵芝居の道具を持って地方を廻ることにした。
福貴(グォ・ヨウ)は仲間の春生(グオ・タオ)と影絵芝居をして地方を廻っていたが、彼らはやがて国共内戦に巻き込まれてしまい、福貴(グォ・ヨウ)は中国共産党に捕まって家に帰れなくなってしまう。
国共内戦も落ち着いた頃に福貴(グォ・ヨウ)はやっと帰ってくるが、娘の鳳霞は彼の居ない間に喋れなくなっており、母は死んでいた。
1950年代、大躍進政策の下で共産主義が躍進し、福貴(グォ・ヨウ)の住む村でもその影響は大きく地主達は反勢力分子として裁判に掛けられる。そんな中で村の集会に息子の有慶が新しく赴任して来た知事の乗っていた車に轢かれて死んでしまう。
新しく赴任して来た知事は、かつて福貴(グォ・ヨウ)と一緒に影絵芝居で地方を廻っていた春生(グオ・タオ)だった。春生(グオ・タオ)は一生ずっと償いをすることを福貴(グォ・ヨウ)に誓うが、家珍(コン・リー)は春生(グオ・タオ)を許すことが出来なかった。
1960年代、文化革命の時において、娘の鳳霞が町の工場長である二喜(ジアン・ウー)と結婚する。知事の春生(グオ・タオ)は反共主義のレッテルを貼られ妻が自殺。本人もショックで自殺をしようとしているのを福貴(グォ・ヨウ)と家珍(コン・リー)は必死で止めようとするが春生(グオ・タオ)は村を静かに去っていった。
やがて鳳霞は妊娠し、お産を迎える。喜ぶ福貴(グォ・ヨウ)と家珍(コン・リー)だったが文化大革命の影響で、入院していた病院には産婦人科の医師が居なかった。それでも無事に鳳霞は男の子を産むが突然体調が悪くなってしまう。
福貴(グォ・ヨウ)や二喜(ジアン・ウー)は産婦人科の医師を探そうとするが、その努力も実らず鳳霞は死んでしまう。
1970年代、6歳になっていた鳳霞の息子は饅頭と名付けられていた。福貴(グォ・ヨウ)と家珍(コン・リー)は孫の饅頭と一緒に鳳霞の墓参りへ福貴(グォ・ヨウ)は孫の饅頭に発展していくであろう中国の行く末を語り・・・映画を観てください
次々と悲惨な出来事が起こっているのに、ユーモアがあり、淡々と描かれているので観ている間は登場人物の悲惨な状況に気付きませんでした。辛いことや悲しいことがあっても人生は続きます。そんな当たり前のことを気付かせてくれるし、とにかく生きる希望が湧いてくる映画です
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