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9月9日は重陽の節句。別名は菊の節句。どうやら、この日は中国にとっては縁起の良い日であるらしい。今まで9月9日なんて別に何とも思わなかったのだが、これからは個人的にお祝い事をする日に決めた。
さて、今回紹介する王妃の紋章は中国の唐が終わった五代十国時代を舞台にした超豪華歴史絵巻。内容は、ある王家のファミリーの単なる内輪でのもめ事を、ざっと一万人以上の人々の命を巻き込む大袈裟な家庭内喧嘩。たかがその程度のことぐらいは本人同士で解決しろよと思ったりするが、そんなことに駆り出される一兵卒の気持ちを考えたら、本当にお気の毒としか言いようがない。
中国の歴史劇を装っていながら、家族の仲の絆はボロボロで、一族郎党皆殺し、大量殺戮の様子を見ていると、あの国は昔から今まで大して変わっていないことがよくわかるし、中国の本質がよくわかる。
大袈裟なのは家庭内喧嘩だけでなく、キラキラ光る衣装も凄い。寄せて上げての金ピカ衣装は男性目線でなくても違和感がありまくり。歴史劇映画の楽しみに、世間離れしたコスチューム・プレイがあるのは確かだが、これだけかゆい所にもカネが掛っているのを見せ付けられると、流石に拒絶反応を起こす人も出てくる。
そして、重陽にちなんだ菊の数量が凄い。これだけの菊を集めるのは大変だっただろうなと思っていたら、アッサリ菊をメチャクチャにしてしまい、サッサと片付けてしまうあたりは非常に拍子抜け。本当にあの国に対しては、つまらない心配をするだけ馬鹿をみる事がよくわかった。
まさにチャイナ・パワーが炸裂しているのが、全編を通して伝わってくる。
中国のことを偏見で見ている人間にはアレコレと色々と考えてしまうが、とにかくアクションも衣装もセットも派手なのが好きという人にはお勧めできる王妃の紋章を紹介します
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中国、唐が滅んだ後の五代十国の時代、戦争もなく民が平和に暮らしているある王朝が舞台。国王(チョウ・ユンファ)と王妃(コン・リー)の仲は完全に冷え切っており、王妃(コン・リー)は前妻の息子である皇太子・祥(リウ・イエ)と数年に渡り不倫をしていた。国王(チョウ・ユンファ)は王妃(コン・リー)に毎日、決まった時刻に薬と称して遅効性の毒を飲ませていた。王妃(コン・リー)もそのことに薄々と気付いていたが、飲み続けていた。
永久の繫栄を願う日である重陽の日(9月9日)を前に、久々に僻地で修行に出ていた第二王子・傑(ジェイ・チョウ)が帰ってくる。久々に王宮に国王(チョウ・ユンファ)、王妃(コン・リー)、皇太子・祥(リウ・イエ)、王妃(コン・リー)が産んだ第二王子・傑(ジェイ・チョウ)、そして第三王子・成(チン・ジュンジエ)が揃う。
久々に再会した王妃(コン・リー)と第二王子・傑(ジェイ・チョウ)だったが、傑(ジェイ・チョウ)はすっかり衰弱してしまった母の様子に驚くが、病を押しながらも菊の刺繍をする母の姿に悪い予感がしていた。
皇太子・祥(リウ・イエ)は王妃(コン・リー)と不倫を続けながらも、宮廷医の娘である蒋嬋(ジァン・チャン)と付き合っていたのだが、そのことが王妃(コン・リー)にバレてしまい、彼女が宮廷内に放つ密偵と出会うが・・・。
王宮内において各人の様々な陰謀が絡み合う中、ついに重陽の節句の日の豪華な宴が近づいてくる。しかし、意外な人物までもが陰謀に加担してくるが・・・ハデハデな戦闘シーンは、ぜひ映画を観てください
監督は中国のと言うより、世界的巨匠のチャン・イーモウ。紅いコーリャン、HERO等では強烈な色彩表現はこの監督の個性が光る。本作はそんな監督の強烈な色彩表現が遺憾なく発揮されています。
この監督のお勧めはチャン・ツィー主演の初恋のきた道が、中国人の純朴さがよく描かれ、とっても素敵な映画です。
国王を演じた主演はチョウ・ユンファ。この人のお勧めはジョン・ウー監督の男たちの挽歌シリーズが良いです。個人的には狼・男たちの挽歌・最終章は、とても熱い映画。この映画は本当に燃えます。
いつも辛そうな表情ばかりしていた王妃にコン・リー。本作の時には既に40歳を超えていますが、デビュー作品が紅いコーリャンであるように若い時は、チャン・イーモウ監督作品の常連でした。チャン・イーモウ監督作品では活きるが中国の激動の近代史が描かれていて、見応えがあります。
この人のお勧めはチェン・カイコー監督のさらば、わが愛/覇王別姫。僕が観た中国映画では最も好きな映画です。
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