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ただ今日本を始め、世界各国を悩ましている問題が少子化。しかし、今回紹介する映画トゥモロー・ワールドは少子化どころか、18年間世界中において全く新生児が誕生しないトンデモな設定の世界が描かれている。18年間人間が誕生しないと言うことは、当たり前のことだが0歳から17歳の人間が存在しないと言うことだ。
人類絶滅の危機が現実化を帯びた世界において、果たして希望の光は見えるのか
さて、ストーリーは近未来において、世界中は原因不明だがこの18年間において全く子供が産まれてこない。いよいよ人類絶滅が現実化を帯びてくる中で、もはや希望、秩序を失った人類によって世界中は治安の悪化が進んでしまい、あらゆる国家は滅んでしまったがイギリスだけは強力な軍隊を持って治安を維持していた。
そんなイギリスにおいても国外からの不法移民が増加してしまい、治安はますます悪くなるばかりでテロも日常茶飯事。
ある日のこと、イギリスの環境省で働いている官僚である主人公は通勤途中に突然元妻が率いるテロリストに拉致されてしまう。思わぬ形で元妻と再会した主人公だったが、果たして元妻が主人公を拉致した目的は?それは不法移民滞在者の黒人女性を本当に存在するのか、どうかわからない人権団体へ送り届けるための、政府の通行許可証を手に入れること。
非常にありがた迷惑な元妻の要求のために、周囲が全て敵だらけになってしまい黒人女性を連れて逃げまくる羽目になってしまった主人公。しかし、未来に対する唯一の希望の光をその黒人女性に見た主人公は、存在のあやふやな人権団体に黒人女性を無事に送り届けるために追っ手を振り切り、銃弾が飛び交う中を突破しようとするが。果たして無事に彼女を守りきることが出きるのか?そしてその希望の光とは?
実はストーリー自体は、よくある巻き込まれ型サスペンスで逃亡劇。しかし、この映画はよく観てたら驚きの映像が見られる。ラスト近くの戦場シーンの約6分間長回し効果によって抜群の臨場感を得ることができるし、個人的にはそのシーンよりも乗用車で主人公と元妻が乗っている車が群衆に追いかけられるシーンに驚いた。
次々と主人公の仲間的な存在が退場していく場面は絶望的になりますが、最後には大きな感動が待っているトゥモロー・ワールドを紹介します
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クライヴ・オーウェン,ジュリアン・ムーア,マイケル・ケイン,キウェテル・イジョフォー,チャーリー・ハナム | |
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近未来2027年のイギリスが舞台。人類は原因不明の出産能力を失ってしまい、ここ18年間に及び新生児が誕生しない異様な状況に陥っていた。いよいよ人類絶滅の危機が現実化を帯びてきた世界は、希望、秩序を失い、治安の悪化を辿り、殆んどの国家が消滅。唯一イギリスだけが、強力な軍隊を持って治安をギリギリ維持していた。
しかし、今やイギリスも不法移民がますます増加し、テロも頻発に起こっていた。今日もアルゼンチンで世界最年少の18歳の少年が刺殺されるニュースが流れている。
ロンドンの環境省で働く官僚のセオ(クライヴ・オーウェン)は出勤途中に反政府組織FISHのメンバーに拉致される。
FISHのリーダーは元妻のジュリア(ジュリアン・ムーア)。セオ(オーウェン)はジュリア(ムーア)と同じく、かつては平和運動に参加していたが二人の間の子供を原因不明の病気で失って以来、彼は毎日を生きる意味を失い、無気力な日々を送っていた。
ジュリア(ムーア)が官僚の元夫のセオ(オーウェン)を拉致した理由は、不法移民滞在者の黒人女性をこっそりと存在自体が怪しい人権団体のヒューマン・プロジェクトに送り届けるため、政府の『通行許可証』を手に入れること。最初こそはジュリア(ムーア)の要求に渋っていたセオ(オーウェン)だったが、未だに実は彼女に対する愛が冷めていないことを確信したセオ(オーウェン)は『通行許可証』を手に入れ、再びジュリア(ムーア)に会いに行くと、そこには黒人女性キー(クレア=ホープ・アシティー)が同乗していた。
ところがセオ(オーウェン)とジュリア(ムーア)と黒人女性キー(クレア=ホープ・アシティー)を乗せた車に、群集が襲い掛かってきて、しかもジュリア(ムーア)は撃たれてしまい・・・周囲が敵だらけの中を逃げまくるセオ(オーウェン)は無事に黒人女性を守りきれるのか?ぜひ映画を観てください
ちなみに監督は文豪ディケンズの大いなる遺産を撮っているアルフォンソ・キュアロン。最近チョイチョイ活躍しているメキシコ人監督の1人と言えるでしょう。プロデューサー業を兼ねているので、監督作品数はそれほど多くありませんが、今回のトゥモロー・ワールドを観たところ、今後の監督作品が楽しみです。
実はこの映画はキャスト陣が豪華です。
主演は最近頭角を現してきたクライヴ・オーウェン。ロバート・アルトマン監督の傑作群集劇サスペンスゴスフォード・パーク、スパイク・リー監督の狡猾な犯人役のクライム・サスペンスインサイド・マン、トム・ティクヴァ監督のザ・バンク 堕ちた巨像がお勧め。そしてモニカ・ベルッチ共演の馬鹿アクションシューテム・アップも捨てがたい。
元妻でテロリストのリーダー格のジュリアン・ムーアは多くの名作、佳作に出演している実力派女優。ロバート・アルトマン監督のショート・カッツ、ポール・トーマス・アンダーソン監督のブギー・ナイツ、マグノリア、コーエン兄弟監督のビッグ・リボウスキ、フェルナンド・メイレレス監督のブラインドネス等、お勧め作品が多数です。他にシルヴェスター・スタローン、アントニオ・バンデラス共演のアクション映画暗殺者も面白いです。
そしてクリストファー・ノーラン監督のバットマンシリーズでの執事役が印象的なマイケル・ケインも出演しています。本作品の彼を観ていると、実はジャン・レノに似ていることに気付きました。ブライアン・デ・パルマ監督の猥雑なサスペンス殺しのドレス、ラッセ・ハルストレム監督のサイダーハウス・ルール、ジュード・ロウとガチのバトルが楽しめるスルースがお勧め。彼が脇役に徹した作品も含めるとお勧め作品が更に増えてしまいます。
テロリストでジュリアン・ムーアの部下を演じる黒人俳優のキウェテル・イジョフォーも注目したい俳優。この人のお勧め作品はスティーヴン・フリアーズ監督、オドレイ・トトゥ共演のロンドンの必死に生きる不法移民の厳しい現実社会を描いた堕天使のパスポートがお勧め。他にキンキー・ブーツでは彼の演技は大きな見どころ、他にスパイク・リー監督の社会風刺コメディセレブの種など多くの注目作品に出演しています。
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