褒めまくる映画伝道師のブログ

映画の記事がメイン。自己基準で良かった映画ばかり紹介します。とにかく褒めることがコンセプトです。

映画 時計じかけのオレンジ(1971) 未だに色あせない映画です

2012年09月06日 | 映画(た行)
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 真正面から金属バットで殴られるほどの衝撃を受けた映画は今まで2本あるが、今回紹介する時計じかけのオレンジはそのうちの1本(もう1本はファニーゲーム)。初めて観たときは、心の底から驚いた映画だ。
 ちなみに、今の俺の気分はアルトラデポチカインアウトしたい。俺に文句を言う奴にはトルチョック。意味がさっぱりわからない人は、映画を観れば理解できる。

 だいたい名作と言われる映画は多くのテーマを内包し、時代を問わず普遍性がある。時計じかけのオレンジには、暴力、セックス、権力、人権、自由など現代にも通じるテーマが描かれ、そして挑発的な映像表現は現代においても視覚に強烈に訴える。そして、よく耳にするクラシック等の音楽の使い方がユニーク。
 テーマ、映像ともに、約40年前の作品だというような古さを感じさせないどころか、今観ても前衛的な作品。スタンリー・キューブリック監督の時代の先見性に驚き、人間の奥底に潜む醜さ、徹底された管理社会の愚かさの描き方が面白すぎる。

 
 さて、ストーリーはひたすら暴力、レイプを繰り返すアレックス(マルコム・マクダウェル)の、やりたいほうだいの様子が前半では描かれている。ところが極悪不良グループの仲間の罠にはめられ、アレックス(マクダウェル)は刑務所行き。
 刑務所においてはアレックス(マクダウェル)は意外にも模範囚として振る舞うが、罪が大きすぎてなかなか刑務所から出ることができない。しかし、ある日のこと政府がすすめる凶悪犯の人格を機械的に変更するプロジェクトにアレックス(マクダウェル)は、自らすすんで実験台に立つ。その結果、今までとはまるで違い、すっかり暴力を振るうことが出来なくなり、反抗するどころか全て相手の言いなり。
 完全に人格を矯正されて、刑務所を出ることができたアレックス(マクダウェル)だったが・・・その後の展開が非常に奥が深く、観ている我々に様々な問題提起を投げ掛けてくる。もしかしたら最後まで観ても、何が言いたいのかサッパリわからないと言う人もいるかもしれない。

 昔から地上波の民放では本当につまらない映画ばかり放送しているが、ぜひノーカット版で放送して欲しい時計じかけのオレンジを紹介します

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時計じかけのオレンジ [Blu-ray]
マルコム・マクドウェル,パトリック・マギー
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 近未来のロンドンが舞台。ベートーベンの曲を愛するアレックス(マルコム・マクダウェル)たち四人の若者は、夜のひと仕事前にバーでドラッグ入りのミルクを飲んでいた。飲み終わった後に、四人は外へ出かける。
 まず手始めに、老人の浮浪者を叩きのめし、次に別の不良グループが女をレイプしているのに遭遇し、大乱闘。その後はスポーツカーでぶっ飛ばし、覆面をして邸宅に押し入り、作家の老人を縛り上げ、目の前でシンギイ~ン、イン、ザ、レイン~と『雨に唄えば』を歌いながら奥さんをレイプする。
 ひと仕事が終わると、アレックス(マクダウェル)は自宅に帰って気分よく眠り、翌日はいつものように学校をサボる。

 ある日、夜中にお金持ちの女性が住む豪邸に強盗に入る四人組みだったが、昼間のささいなケンカが原因でアレックス(マクダウェル)は仲間の裏切りに遭い、警察に捕まり、刑務所行き。アレックス(マクダウェル)は政府がすすめる凶悪犯の人格を矯正する実験に、自ら志願して受けるのだが・・・非常に意味深なアレックス(マクダウェル)の運命は?ぜひ映画を観てください



 監督は名匠、鬼才スタンリー・キューブリック。作品数はそれほど多くないですが、あらゆる分野において傑作を遺している作品群を観れば映画史に名を遺す巨匠だということがわかります。
 お勧め作品は、競馬場現金強盗を乾いたタッチで描いた現金に体を張れ、ローマ帝国最盛期の奴隷の反乱を描いたスパルタカス、核戦争の恐怖を不謹慎にもブラックユーモアで描いてしまった博士の異常な愛情、ある青年の奇妙な人生を描いたバリー・リンドン、ベトナム戦争を舞台に放送禁止用語連発のフルメタル・ジャケットあたり。
 他にロリコンという言葉の元になった、れっきとした文芸作品を映画化したロリータ、スティーヴ・キング原作のホラー映画シャイニング、個人的には何処が良いのかサッパリわからないSF映画の金字塔2001年宇宙の旅なども評価が高いです。

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