他人に言う前に、自分ができなければと白ける。介護の仕事は、そういった内容が多い。重労働だし、汚いのは当たり前。精神的にも参ってしまう。薬が原因でのことが多く、環境や暮らし向きでも変化が出る。質素堅実なら、認知症になどならない。
電化製品に囲まれて、リモコンを手に、眼はスマホを追いつつ指でいじる。子どもは、テレビに守をさせ、レトルト食品や冷凍品を、電子レンジで温める。これで頭がカスカスにならない方が可笑しいよ。金を掛けてのエステだの、マッサージも同じだ。
加えて、書籍を読まない。或いは、作家も内容の低い物を書く。想像力も無ければ、発明したりの創意工夫は見当たらない。先ず作ろうという気にならないのにも驚く。自然の中には、幾らでも転がっているのに、見つけられない。塾や習い事に行く。
原発を再稼動するよりは、多少の不便を覚悟すれば、四季を知ることになり、命の育みがわかるのに蓋をしてしまう。横着は肥満になり、細胞を殺していくのに気づかないのだ。自動販売機の便利さと引き換えに病気になる。何か違っているような。
ご飯を炊くのも、便利になったもの。かまどでない分、時間の短縮ができ、眠っていてもタイマーが働く。水加減さえ間違えなければ、炊き上げてくれる。ご飯を冷凍にして、解凍すると肥るが、米を悪者にして食べない。梅干と味噌汁があれば充分。
シンデレラは、灰被りとも言うが、義理の母親やその娘達が嫌っている、家事全般と農作業を行う。王子の后になれなくても、自分で生きていくことのできる、逞しさを持っている。后になりたいのではないが、舞踏会には行きたい。乙女としての資格。
シンデレラの普段を知っている、鼠や野菜には魔法がかけ易い。だが魔法は、永遠には続かない。舞踏会が終われば、灰被りなのだ。夢は求めないでおく賢さが、王子の心を捉えてしまう。王子も、見てくれよりは、心根のしっかりしたことに惹かれる。
枇杷葉の根元に撒いた蕎麦。蕎麦の茎は赤かったのを知り、収穫にこぎつけた。庭に落ちた種が発芽している。