スタバとかタリーズ、シアトルズベストなどの米国スタイルのカフェは、空き時間に小仕事に利用するのに便利ではあるが、珈琲に感心したことはものの一度もなし。しょうがないので頼んでいる。
一杯ずつネルドリップで丁寧に入れる珈琲に勝るものはなし。
そういう意味で一杯入魂の喫茶店が少なくなっている今、こんな店は貴重である。
六曜社。好き者は階下へと降りる。
高田渡は京都時代、まず三条堺町のイノダへ行き、同志社の食堂でメシを食い、六曜社へ寄り、ほんやら洞へ寄り、と珈琲のハシゴを日課とした。たしか、ここのマスターもバンジョー弾いてたんぢゃなかったかな。
昔風の濃い珈琲が嬉しい。
前述の米国型のカフェは、どうも飲みごたえってものがなくていけない。この深みとコクの向こう側に、一瞬でも景色が見えるような気にさせてくれる。
老朽化した長椅子がちょっと斜めになっていて、腰かけにくいがかまわぬ。
名物はドーナツだったような。
こういう骨太の喫茶店はいつまでもここにあってもらいたい。
夜はバー使いもできるという。ちょっと覗いてみたいもんだ。
六曜社 地下店 中京区河原町三条下ル