ご実家シリーズ。
兄貴がここのお好み焼き一筋。 帰郷すると必ず足を運ぶ。
無造作にソースを塗る刷毛を見ても、ええもん使っているのが分かる。
大阪都島で150年続く、ハケ市の名品。
安物を使うと扱いにくい、ソースが乗らない、毛が抜けたりもする(だ、ダレが毛が抜けるや・・・)
うちから下駄履きで行ける距離なのに、ハイヒールモモコが知っていて驚いたことがある。
二人でいくなら、それぞれにお好み焼きを一枚。 焼きそば大をシェアが丁度。
今どきの分厚い、あれこれ具の入った凝りに凝ったお好み焼きはやだねぇ。
めしになるようなお好み焼きは、基本を踏み外している気がしてならない。
お好みなんてのはおやつである。 子供のおやつをぶんどって大人が酒の肴にしようってもので。
粋ぢゃないよねっていいながら、まぁ、メシの代わりに食うんだけどね。
だから薄ぺったくて小ぶりでいいわけ。あんまり腹いっぱいにするもんぢゃない。
さりげないが、青海苔だって、ちょっとイイものを使っている。
なまじでこんな人気店になれるものではない。人知れぬ技術革新をしているはずだ。
女将は「やまたけ」のお嬢、商売というものをよくご存じである。
やっぱり、オレのお好み焼きもこれが基本形かなぁ。
アイデア凝らした今どきのメニューもないので、テレビ的とは言い難いが、それがいい。
いつ行っても安心して食べられる。ビールを頼んでしまうが、実はコップの水が一番合う。
そんな駄菓子屋的なものを残す、今となっては貴重な部類のお好み焼き。
同級生の昔ちょっと好きだった娘が、子供連れで来てて、「あら、マーベラスSやん。久しぶり」
なんて挨拶され、あれ亭主と別れたんだろうか…と一瞬心配したり。
そんなバッタリもあって不思議ではないが、まだない。
調理台では一心不乱に男たちが鉄板に向かっている。
広島の「みっちゃん」で見た男たちもそうだった。 これでないと美味くない。
豚玉一枚390円でも手抜きなし!
炎・鉄板・熱との真剣勝負である。
言っておくが、遠くから来るような店ぢゃないよ。 何処にでもあるちょっといい店。
ここへ来る暇があるなら、ご近所で美味いお好み焼きを探してもらいたい。 たのむわ。
お好み焼き 美佳味 堺市西区堀上緑町1丁
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