大阪のど真ん中を東西に走り、全ての営団地下鉄と乗り換え可能なのが中央線である。その中央線で本町からわずか5駅で「緑橋」に着く。
ところが、めったなことではわざわざ降りる用事がない。
今回はよさそうな店を探してうろつく。
まず、老舗の串カツ屋『鈴屋』へ。どて焼き110円。
この味噌のまったりとした甘さが大阪のどて焼きである。うま!
すじ肉もこうして手をかければ美味しく変身する。
焼酎、一番札を所望。
東京で住んでた頃、おでんのために肉屋にすじを買いに行くと、
「犬にやるんですか?」と聞かれ、
「大阪じゃおでんに入れるんです!」とむっとして言い返した。
コアなファンがいる、ここの串カツ。ふんわりと揚げてあるのが特徴。
かつ@90。全体のことも串カツと言い、基本の牛カツのこともカツ。
この辺が地方の人にはにわかに理解しにくいだろう。
旗のような形状なのも珍しい。
もちろん気取らない、二度浸け禁止系。ウマい!
この日から入荷した牡蠣@170
そう言われれば、食わないわけには行かない。むちゃウマ!
ウスターがよく合う。
まだ明るいうちから生ビールで串カツを楽しむ母娘がいて、
仲のよさそうな姿がよかった。
名物のエビ。シラサエビかホワイトタイガーか。20cmもあろうかという大物。(一味の瓶並べてみました、わからんか)
値段は時価でこの日@800 もう少し安くてもいい気がするが。
800円を無造作にソースにドボンと浸けるのは躊躇する。
頭は塩でバリバリ食べた。
緑橋の名物店だ。デパートの催事で何処かで揚げて来たと言ってたが、いつまでも地元密着でいてほしい。
駅の裏道を歩いていて、見つけた町家を改造した店。
覗けば「桂(KEY)」という名の帽子屋さん。
オリジナルのキャップなどをオーダー生産している。
主人の桂田さんと立ち話。一口に帽子屋といっても、キャップ屋、
ハット屋、ビロード屋(ボルサリーノのような)、パナマ屋など7種類ほど
に職分されるとか。
台所だった間を覗くと、古いおくどさんが原型をとどめていた。
店のデザインは空堀商店街界隈で町家の再生にあたった六波羅さんという方。偶然いらして紹介してもらった。
裏から入ってきてしまったのだが、表へまわるとこんなシャレた
ことになっていた。一角に立ち呑みスペースがある。
緑橋から森之宮方面に3分ほど、『広島焼き 大ちゃん』がある。
大きな鉄板のカウンターはすでに満席。
緑橋っ子の主人は広島のお好み村の文ちゃんに弟子入りして
広島焼きの技術を持ち帰った。ついでに奥さんも。
奥さんが手際よく生麺を湯がいて、鉄板にジャ~ッと広げる。
ネギたっぷり広島焼きと、二色焼き。
うどんとそばが両方入る。
そばは味付けされていないので、食感と香りがよく分かる。
しかし、なかなか食いにくいもんだ。正体がわからんようになる。
中は基本キャベツ、もやしなどの野菜なので、腹にもたれず
このボリュームでもさくっと食えてしまう。
ただ、よくをいえば食べているうちにちょっと単調になる気がする
広島焼き。
いっぺんご本家を訪ねて、粉もん三昧に会ってこなければ四の五の
言えた義理ではないだろう。
ともあれ、緑橋、なかなか穴場ですぞ。便利ええしね。
串カツ鈴屋 東成区中本3
帽子屋Key 〃 東中本1
大ちゃん 〃 中本1
広島焼きの作り方が今ひとつ理解できてないんですよ。だから作ったってまず失敗する。
薄く生地を延ばして野菜を積み上げて。ひっくり返してキャベツが散らかったって気にしない、わりにアバウトでいいんですね~。大ちゃんのようなでかい鉄板があればこそ。ウチぢゃとってもできないなぁ。
本場の広島焼きは一度食べたけど、旨い!
結構ボリュームがあるから、侮ると残すよ(笑)