フルートおじさんの八ヶ岳日記

美しい雑木林の四季、人々との交流、いびつなフルートの音

三輪明宏の世界

2011-11-10 | グルメ・クッキング

今日は、昼過ぎから、梅田に出かける。茶屋街界隈は、再開発が進んできて真新しい建築物で埋まっている。梅田芸術劇場の場所は分かっているのだが、高層建築物の間を歩いているとなんとなく道に迷ってしまったような雰囲気になってしまう。

阪急インターナショナルビルのを入るとクリスマスの飾り付けがされていた。その下の梅田芸術劇場「シアター・ドラマシティ」に行く。

公演されている美輪明宏音楽会<愛>を観るためである。美輪明宏はテレビでは見たことがあるが、生で観るのは初めてだ。公演が始まる少し前に行くと、入り口はお客さんで溢れていて、ほとんどが女性である。

ほどなく公演が始まった。華麗な衣装でアールヌーボーの舞台中央に登場した美輪明宏、残念ながら席が後の方なので肉眼ではほとんど素顔は見えない。東日本第震災を受け、「ふるさと」「絆」の大切さを思う年になったといった言い方だったか、最初の曲は「朧月夜」だった。美輪明宏の独特の語り口と醸し出す雰囲気は相当だ。続いて「惜別の歌」。その後は語りと歌が切れ目なく続く。前半の最後、自らの人生を振り返りつつ、「リクエストの一番多かった」という「よいとまけの歌」で締めくくった。これは熱がこもっていた。

後半は「銀巴里」時代のシャンソンを歌った。その合間に、交流した三島由紀夫、吉行淳之介、大江健三郎などの名前が出てくる。女性では瀬戸内寂聴や黒柳徹子の名前がでてきたか。「ラボエーム」「愛する権利」などが歌われた。

アンコールとして歌ったのが「花」。嘉納昌吉の曲を、輪廻転生の歌としてとらえて歌い上げた。「金色の雪」が降り注ぐ、豪華絢爛な場面で締めくるると「ブラボー」の声が会場に響き渡った。抑揚のある独特の語り口、独特の哀調を帯びた歌ごえ、クライマックスのボリュームたっぷりの歌い方など、美輪明宏の世界を堪能した。私とは、少し感覚が違う異次元の世界だった。

舞台がはねると6時を回っていて、イルミネーションが美しい

何かいい店は無いかとうろついていると、中華料理「紅虎餃子房」があった。お腹が空いていたので、あっさり探すのを諦めて入ることにした。

地下にある店の前には川が流れているという作り。まだ通勤客が来るのには早い時間なのか店は空いていた。やみつき餃子(しっかりした皮とジューシーとは言えない具)、

鉄板棒餃子(鉄板の熱々が売りか)、

エビシューマイ(可もなく不可もない)

豚の角煮トンボーロー(オイスターソースがきいている、煮込みが不十分だった)、


黒ゴマ坦々麺(麵の味が弱い。スープはいい味)などを味わった。

何度か飲み物を重ねると、思いのほか酔ってしまった。


楽しいコーヒー教室

2011-11-04 | グルメ・クッキング

今日も素晴らしい快晴の朝を迎えた。外気温5度、室温17度、湿度35%。
起きぬけに冷たい牛乳を飲む。その後、ガレージに置いている焚き木と薪を運び込み薪ストーブにセッティング。火をつける前に、ガラスをキュッキュッいわせて磨く。切りこみを入れた牛乳パックに火をつけると、あっという間に燃え上がる。しばらくパチパチいう火を見ながら焚き木をどんどん入れていく。燃え方が安定すると太い焚き木を加える。次はコーヒーを淹れ、アルビノーニのフラウト・トラヴェルソを流す。

朝食を食べた後は、

フルートの練習をしよう。メニューは昨日と同じ。ロングトーン、「毎日の練習」、各調のスケールとアルペジオ、アルテ21課トリル練習および練習曲NO1。その後は、「亡き王女のためのパヴァーヌ」「愛の挨拶」「アルルの女 メヌエット」バッハ「ポロネーズ」などを吹く。

10時半過ぎに練習を終えて、外に出る。赤岳の裾野は錦に染まった。

アダージョの森もかなり色づいてきた。

写真を撮っていると、散歩しているKさんご夫婦を立ち話になった。お聞きすると、お近くに別荘があり、東京から来られているとのこと。立ち話もなんですからと、庭にご案内し、デッキで一緒にお茶話となった。Kさんは、まだお仕事をされているので、こちらにこれるのは月に1,2回程度とか。またこちらに来られたらお寄りくださいと言って、お別れした。

余りに暖かいので、今日の昼食はざるそばを食べる。付いていた出汁は、少し甘過ぎるのが気になった。

昼からは、原村のCOCOさん宅で「コーヒー教室」があるというので、参加させていただいた。途中、八ヶ岳高原牧場で、牛の放牧の光景に出合った。ものすごい数の牛たちだ。

2時にCOCOさん宅着。既に皆さんお揃いだ。先ずは、「本場イタリアのビスコッティ」作り。アーモンド、オレンジピール、それに「サンブッカ」という香草酒を入れる。この「サンブッカ」生で飲むと強烈に強い酒だった。

皆さんが、「ビスコッティ」を作っている間に、私は、COCOさんのご主人=PAPAさんに、建築中の家を案内していただいた。前回来させていただいた時からは、2階の間仕切り柱が出来上がっていた。サンルーフがたっぷりとある家には、太陽が燦燦と降り注いでいた。

「ビスコッティ」を焼いている間に、コーヒー教室が始まった。先生は、「バラクラ」近くで珈琲豆工房をされている「珈(こお)」さん。年代物のプジョーのミールに豆を入れて参加者が一人ずつ豆を挽く。この時の香りがいいのだ。

コーヒーフィルターを折る時は底が三角形になるように工夫する。次に沸騰したお湯をフィルターにかけ、「パルプ臭」を取り除く。成程、プロの方はこうするのか。その間置いておいたお湯が90度ぐらいになる。豆をフィルターに入れ、真ん中にクレーターを作り、クレーターを壊さないように、お湯を回し入れる。小さな泡が立って、豆が膨らむ。いい豆は、この膨らみ方が違うのだ。豆が膨らんでから、ゆっくりとお湯を「のの字」に回し入れ、適当なところで止める。ビーカーに滴り落ちるのが終わると、またお湯を回し入れる、を繰り返す。飲んでみると、ほどよい苦みですっきりしていた。

続いて、参加者の方から淹れてくださいと言われたので、私がやってみた。コロンビアの豆を使って、教えていただいた様にクレーターを作り、お湯をゆっくり注ぎ入れて豆を膨らませる。


膨らんだら、お湯を「のの字」に注そぎいれる。淹れ終わったら、各自のコップに注ぎ、焼き上がった「ビスコッティ」を食べながら珈琲談義となった。「珈さん」がいうのには、安くて美味しいコーヒーは無く、高いからと言って美味しいとは限らない。要は、自分が美味しいと思うことが大事とのことだ。「ビスコッティ」はコーヒーをに浸して食べると美味しい。例の「サンブッカ」の味が仄かに効いているのがいい。

話は尽きなかったが、陽が西の入笠山に沈んで赤っく染まってきた頃、お暇させていただいた。帰りに、今夜は握り寿司にしようと思って「ひまわり」によったが、生憎ほとんど売り切れていて、盛り合わせしかなかった。

今夜は、お寿司の盛り合わせと、マグロの刺身、野菜鍋とする。暖かいので、鍋を食べると、身体が火照ってきて、思わず半袖になってしまった。


紅葉を見ながら燻製作り

2011-10-20 | グルメ・クッキング

今朝の八ヶ岳の空は曇っている。外気温4度、室温15度、湿度38%。
今朝はヘンデルのフルートソナタを聴こう。オーレル・ニコレの優雅なフルートの響きがいい。ロ短調ソナタ作品1の9は、アルテ30課の練習曲なので、いつかは、私も吹くことになるかな。

今日も朝食をゆっくり、たっぷり食べる。

今日は、昨夜からピックル液に漬けこんで置いた具材を使って燻製を作ろう。段ボールで作った燻製1号器は、スモークウッドを使い、密封性が悪いので、余り温度が上がらない。そうなると熱処理の入らない物を燻製する。先ず、2段の下の網には、茹で卵10個を入れる。上の網には、チーズと蒲鉾を入れよう。

燻製2号器では、熱源がコンロで、器内の温度が上がるので、熱処理が必要な物を作ろう。まずは、秋鮭を燻製する。30分ほどすれば出来上がったので続いて、ホタテを燻製する、これもいい色に仕上がった。最後は、目刺しを燻製した。

1号器を燻製しながら森の中を散歩する。ウリハダカエデとコハウチワカエデが美しい。葉が大分枯れ落ちてきたので、森の中に光が入り、森がなんとなく明るくなってきた。

ナナカマドの実も真っ赤に熟れてきた。

畑に行くと、巨大カボチャ「アトランティックジャイアンツ」が、黄色い枕ぐらいの大きさに育っている。ハロウィーン用に使えるかな。

コスモスと薄く霞んでいる南アルプス

昼からはフルートの練習をする。ロングトーン、「毎日の練習」NO7、各調のスケールとアルペジオの後、アルテ21課トリルの替え指の練習をする、トリル終結部の入れ方が難しい。曲の練習は、シチリアーノをやる。スムーズな曲の流れを作るのが難しい。続いて、ドュエット曲シューベルトの「楽興の時」を練習する。高音に編曲されていて、吹くのに力が入ってしまっていけない。

燻製1号器の煙が消えたので、燻製を取り出す。まずまずの出来かな。

その後、Sさんとご一緒に、高根の湯に汗を流しに行く。まだ明るい夕方、温泉に浸かるのは何と贅沢なことか。少しアルカリ性の湯は肌をすべすべにしてくれて気持ちがいい。サウナに入り、冷たい水風呂に浸かる。一瞬身体が凍りつくが、水風呂から出ると血流が全身に巻き起こり、身体がほかほかになった。


満月の炉辺の宴

2011-10-12 | グルメ・クッキング

外気温4度、室温16度、湿度40%。少し冷えるかなという感じだが、薪ストーブを焚くほどでもないか。
静かな朝は、アルビノーニのフルートソナタを流そう。トラヴェルソの素朴な響きがいい。

朝食は、小松菜とキウイの緑ジュースを味わいながらゆっくり飲む。

今日も、青空が広がり、暑くも寒くもなく、何とも言えないいい天気になってきた。庭の木や草の写真を撮りに外に出る。リョウブは、柿色を赤くしたように紅葉してきた。この色合いが美しい。散歩を終えると、ほとんど昼になってしまった。

昼からは、陶芸とフルートの趣味悠々の時間だ。妻を陶芸工房へ送り、私はフルートのレッスンへ行く。今日はアルテ21課のトリルと複合タンギングの練習だ。トリルの替え指と集結の仕方をゆっくり練習した。これはテンポを落として、先ず身につけることが大事とのこと。複合タンギングは、複付点音符のリズム感が弱かった。練習を終えてから、きららで食材を買って、アダージョの森に帰る。

今日は、「満月のお月見を炉端でやろう」と呼びかけたら、いつものメンバーが、ビール、ジン、焼酎などをたっぷりもってやってきてくれた。早速、焚火をやろう。燃やす薪や柴は森の中に行けばいくらでもある。かなりの省エネである。手分けして拾い集めた木を燃やし始める。熾きができると、隣のかまど1号器と2号器に移す。1号器では、ホッケと椎茸、ウィンナーを焼き、2号器では焼き鳥だ。アメリカに一時いたというKさんのカーボーイハットとブルージーンズが決まっている。

ほどなくあたりは美味しい香りが漂ってきた。テーブルには作り置いた燻製の卵とチーズ、漬けものを用意して、先ずは乾杯だ。

焼き鳥やホッケも出来上がってきた。1号器は、続いてご飯を炊き、2号器ではキノコ汁を煮る。

そろそろ日が暮れてきた。

夕闇が迫ってきたのでコールマンのランタンを持ちだす。なかなか火が点かないので、側でみていたKさん、「コールマンのことなら、任しなさ~い」というや「ポンピングが弱いですよ」とギュウギュウ、ポンピングをやる。するとと明るい火が点った。いうだけのことはある。

酔いが回ってくると、何気ないことでも直ぐ大笑いになる。「笑うと身体のガン細胞が消える、って本当」と誰かが言うと、そうだそうだ、「思いっきり笑おう」と大騒ぎだ。
東の空に満月が登ってきた。地球上の出来事は月に影響を受けているから、「満月の夜には何かが起こるのだ」、とつぶやく者がある。すると、Sさんは得意の口笛を吹き始めた。彼は酔うと口笛が吹きたくなるらしい。

冷えてきたので、炉の周りに座って、焚火をどんどん焚く。「満月の炉辺の宴」は、いつ果てることもしれず、延々と続いた。



秋晴れとコロッケ

2011-09-27 | グルメ・クッキング

朝方は雲が多いものの青空が見える。外気温8度、室温15度、湿度45%。
麦とろご飯の朝食を食べていると、青空が広がってきた。

早速、付近の散歩に出る。郷土の山、八ヶ岳がくっきりと美しい。


それでは、今日も庭作業を始めよう。整備したいところが沢山あって悩む。特に、作業日程があるわけではないので、その日その日の気分で作業をする。昨日までは、東側をやったので、今日は南側が活動エリアだ。南側入り口に覆いかぶさるように暴れているコナラ、今日はこれを伐採しよう。受け口をきっちり刻み、追い口から、ゆっくりチェーンソーを入れていくと、木は、ゆっくりと倒れ始め、途中で止まったので、再度チェーンソーを軽く入れるとふんわりとソフトランディングした。最高の倒れ方だ。後は、例によって枝を切り、整理する。主幹を薪置き場まで運び上げるのが大変な作業だが、なんとかやり終える。切株はオブジェとしてしばらく置いておくことにする。

次は、畑の様子をみる。驚いたことに大根の新芽が痛んでいる。このところの冷え込みでやられたのであろうか。カラーピーマンがどんどん膨らんできて、その重みで枝が垂れ下がっているので、紐を結えて、支えてやる。その後、ナスビ、ウズラ豆、ズッキーニ、ピーマンなどを収穫した。

昼食後、今日も「ロープの結び方」の練習だ。「巻き結び」「てこ結び」「馬つなぎ」を何度も繰り返す。右から入るか左から入るか、やはり混乱するので、本を見なければできない。

今日のフルート練習はいつも通り、ロングトーン、基礎練習、アルテ20課NO2、NO3だ。曲は、フォーレ「シチリアーノ」、ビゼー「メヌエット」、メンデルスゾーン「春の歌」、シューマン「トロイメライ」などを練習した。

2時間ほどの練習を終えて庭に出てみると、森の樹木への夕映えが美しい。

しばらく、夕暮れの静かな時を森の中を彷徨う。暗くなってきたので部屋に戻ろう。

今日は、畑で採れたジャガイモを使って、コロッケを作ろう。先ずは、粉吹き芋を作る。

コロッケには煮崩れしやすい男爵がいいというが、我が家の畑のジャガイモは「シンシア」という、煮崩れしにくい品種だ。そのため、つぶすのがなかなか面倒な作業になった。


具は、豚肉のミンチとタマネギ、ニンジンのみじん切り。

それを、炒める。味付けは大阪名物「串カツソース」にケチャップ、カレー粉を入れる。

 

具とポテトを練って、形を作る。12個出来上がった。

それに小麦粉を軽くつけ、

溶き卵と小麦粉の液にくぐらせパン粉を付ける。

最後に170度に熱した油で揚げる。


ようやく出来上がった。少しぽってりした形になったが、皮はうすく、実にホクホクしている。濃いめにつけたカレー味が食欲をそそるのだ。ビールで一日の喉の渇きをいやしながらコロッケを4個も頬張ると、それだけで満腹になった。

秋の夜は長い。お登紀さんの「歌の旅人」を見る。大阪北野中学出身の森繁 久彌が、黒柳徹子の番組で「知床旅情」の原曲「オホーツクの舟唄」を歌っていた。40年ほどの彼女の歌手生活の歴史は、同時代を生きてきた者の歴史でもある。