梨木香歩さんの小説の中でも特に印象に残っているのは、『沼地のある森を抜けて』 『エンジェル エンジェル エンジェル』 著:梨木香歩
今回、手にした『冬虫夏草』は、『エンジェル エンジェル エンジェル』のような、何処か懐かしい、とても美しい日本語で綴られています。
主人公は男性作家。最初は彼が誰と話しているのか、読者の自分には判別できずにいました。
自然豊かな場所で、植物たちの声やヤマユリのソプラノに耳を傾ける。村人や河童や天狗や亡くなった人などと、何の違和感もなく会話する主人公。そこには山の神様がいて、水の神様もいる。神様たちや霊たちとの日常的な関わり。
逆説の日本史シリーズを読んでいる最中なので、本来の日本人の暮らしは、このようであったのだろう、と思いました。
科学的には存在しない、或いは目には見えないもの~だけど、例えばすでに亡くなっている人の魂や存在を本人が感じ、信じていれば 目に見えるし実際に何の不思議もなく関われる…そんな物語です。
敢えて現代的に表現すれば、自然豊かな田舎の “スピリチュアルな暮らし” とでもいいましょうか。
近所の浦島さんに母が頂きました。菊芋の花だそうです。
母曰く、「熊本の商店街で、沢山見かけた」(2年前)らしいのですが、ここでは珍しいというか、私は初めて 「菊芋」の存在を知りました。
黄色い花が綺麗です。