Visual Insanity Yamaha grade 5
昨日、リンクに失敗したので、本日の記事に貼り付けておきます💦
光文社の新訳シリーズから👌
ずっと気になっていました。上下巻の長編小説です
これが前半。謎の紳士フォッグ氏ですが、まるで日本の電車の時刻表のような人です。
時間に正確! 分刻みで起床時間、顔を洗う時間、朝食をとる時間、タイムズを読む時間、帰宅時間はきっかり深夜零時などなど、セイコーの⌚のように行動するのですから。友人、家族ゼロ。一見、心情というものがない精密機械なのか?と出だしの方では思ってしまう。
でも、物乞いをみると、分け与え、惜しみなく💰金を使う姿に、召使のバスバルトゥーは 「私の大事な旦那さま~」状態に。献身的に 「突然、ふってわいたような旅へ」ついていくのですね。
当時は今と違い、旅客機もない。船は蒸気船からスクリュー船に代わって来たばかりの時代。
アメリカ大陸を蒸気機関車が横断し、それまで半年かかっていた(馬車などで)西から東への距離を一週間に短縮!
世界が一気に狭くなったように感じたことでしょうね。
ロンドンを出発し、一行はインド、清国(中国大陸)、日本の横浜にも上陸。
旅にハプニングは付き物で、船に乗り遅れたり(出航時間が早まったことを知る術がなかった・・・なにせバスバルトゥーは騙されて、お酒とアヘンに酔い、眠ってしまい、旦那様に出航時間を知らせることが出来なかったΣ( ̄ロ ̄lll)ガーン)
小型船をチャーターしたり、インドでは、機関車が走る筈の線路が途中までしか‥‥開通していないっ! これでは80日という日程では無理… ここから先へはどうやって!? そうだ! インドといえば、ゾウさんだ~って、象に乗って移動するんですね。信じられない… トランポリンのように揺られながら…というよりは、跳ねながら。
日本の描写も興味深かったですねぇ。
「バラ色の肌をして、顔を真っ赤に染めた子供たちが、あちらこちらで遊んでいる」
明治維新直後の日本には、「洋館が立ち並び、鳥居と呼ばれる奇妙な形をした神聖な門があって…」などなど。
「中国人は黄色いが、日本人はうす白い肌から赤褐色の人など様々」「日本人と中国人は全く違う」
そして…ですね。注釈を読むと、作者の「勘違い」で事実と異なることが、結構あるんどすえ~ 例えば街の名前など。違う街と勘違いしていたり、機関車が西回りか東回りか、など。
新聞連載されていたらしく、間違いを読者から指摘され、途中で書き換えた可能性もある、とのこと。 今のように文献が豊富にあり、ネットで気軽にチェックできる訳でもない。行ったこともない外国の情報となると、限られていたでしょうし、そこらへんは大目に見ることにして…💕
80日間で世界一周できるか? 否か?
新聞報道を通じて、大いに盛り上がり、読む側も、ハラハラドキドキしっぱなし。
娯楽が少なかった当時、登場した「80日間世界一周」は、当時の人々を大いに楽しませただろうなぁ。
同じルートをたどるとしたら、現代なら何日くらいで世界一周できるのだろう??
(今年71、72冊目)