横浜・金沢八景のヨットハーバーを、数年前散策した折の写真を参考に描きました。
ただ、私の今回の狙いはヨットやその影などではなく、
新しく使い始めた水彩紙(ランプライト紙 F4)を使っての、
画面手前海面の練習です。
それも何の変哲もない“穏やかな海”、言いかえれば“ほわーっとした波”のテストなのです。
人の顔を描くにしても、喜怒哀楽の表情を持った顔はまあまあ描けるけど、
普通の顔となると意外と難しいのに似ています。
地味なことではありますが水彩画の基本中の基本だと自分は思っています。
その表情をこの新しい紙で描いたらどうだろうかということです。
かって拙ブログで「夕暮れどきのハーバー」(2016.8.22付)をアップしましたが、
その際幾度となく見た、YouTubeで公開されている画家Tim Wilmot の
“Watercolour demonstration - How to paint boats, water and reflections”
というデモを、今回も見ながら描きました。
このデモからはとくに手順の重要さを教えられました。
コバルトブルー(青系)とバーントシェンナ(茶系)の絵の具を、
このデモからはとくに手順の重要さを教えられました。
コバルトブルー(青系)とバーントシェンナ(茶系)の絵の具を、
その混色の比率を変えながら色を数回(この絵で3回)に分けて入れますが、
その際の比率の程度や水加減は勿論大事ですが、
前の色を入れてから落ち着きかかるまでの時間や
それにあわせて新たな色を入れるタイミングなど
結構“時間”が大事だということを再確認致しました。
本水彩紙のように厚手(300g)の紙では、色を入れて直ぐに表情が出来るのではなく、
数分後、数十分後にじわっと定まるのです。
この“待ち時間”こそが、こういう海面を描くときの命とさえ感じます。
この色を入れる際、こねくり回せば回すほどきたなくなり、
収拾がつかなくなることを嫌というほど経験しました。
紙に絵具に水にそして時間に任せる・・・ということでしょうか。
拙作品も、もっと濃淡の差をつけた方が良いように思いましたが、
今回はテスト的ということで、敢えて加筆せず一発勝負のままで。
説明を読んでそうだったんだと思いながら、「紙に絵具に水にそして時間に任せる」と言うことの大切さを改めて認識させられました。
何事においても(お酒を造る等)ある部分はそれぞれの持ち味に応じて時間を掛けながら任せることはそれぞれの持ち味を最大限に引き出せるのでしょうね。
停泊する港は穏やかな水面が特徴で、ゆったりとした水面にフワ~ッ、ひたひたと微動する波、懐かしいです。
特徴的な林立するヨットの帆柱、思い出をありがとうございました。