「秋實」と書きました。
(半切1/2大 画像処理でフィルター掛け)
穂長8㎝の羊毛大筆の練習を続けております。
お手本はかれこれ20年ほど前、確か銀座の個展会場で見た、
ある書家の方(落款の雅号「萩峯?」様)が書かれた「春華秋實」からで、
後半2文字を、配列し直して書かせていただきました。
当時、強烈に印象に残り、写真に収めたものをお手本(下欄)として繋いできていました。
お手本に対しては恥ずかしい出来ですが、羊毛大筆を始めた素人のチャレンジとしてお許し下さい。
練習作品は、羊毛筆の特質を生かして
「秋」は墨たっぷりに太くゆったりと書きました。
途中、“白抜き”が自然にできましたが、これが羊毛筆の魅力の一つでもあります。
「實」は“掠(かす)れ”を意識的に作為しながら書きました。
羊毛大筆を使って、掠れを出しつつ、同じ線上で太細の変化をつけることは、
今の自分にはまだ無理で、やはり一朝にして出来るものではないことを痛感しております。
お手本
[補記]
翁の戯言
ロシアのウクライナ侵攻その5
大きな流れは、
先に(3.14拙ブログ)書きました『全般シナリオ』の流れにそっての動きになっているように見えます。
即ち
①ウクライナにNATO(当然米国を含みます 以下同じ)への誘いの餌をぶらさげ
②ロシアをして手を出すほかないほどに追い込み
③手を出したプーチンに、NATO自らは手を汚すことなく
④SWIFTからの排除などという経済制裁で最後のとどめを
・・・誰がシナリオを書いたか、書いたものがいるとすれば、林千勝氏などのご所論によれば、
グロ=バリズム勢力(米欧の国際金融資本が主導)しかなく、
その展開は上記のような流れになっているようです。
いうなれば、このシナリオライターの目標=本丸は『ロシアの弱化』です。
①、②はすでに起こっていることですし、③、④は現在進行中若しくは将来のことであります。
以下、③、④に関しての所見を述べたいと思います。
☆ 今のところ、ロシアのウクライナへの侵攻に直接対処するのはウクライナのみで
NATOは参戦することは避けてきました。
その代わり、武器を提供したり、資金での援助をしたり、
宇宙やサイバー、諜報などを含む情報の提供を行ったり、
NATO所属国の民間の傭兵部隊がウクライナ側で参加したりしているようです。
更には、後に述べます経済制裁でロシアの国力そのものにダメージを与えるほか、
大きくは外交上の反ロシアの枠組みを作ったり、
あるいはメディアでの国際世論の盛り上げたり、
してきているようです。
☆ NATO参加の夢を叶えてもらえなかったウクライナ、
ゼレンスキー大統領は、
国内の諸々の組織(人種・宗教、地方財閥、官民の軍隊など)を率いて、
国民は必死に闘い、
今のところ少なくとも首都キーフは守り抜き、
戦闘の焦点は東部や南部になっているようです。
一方で、ロシア側の攻撃により多くの死傷者が出ているほか、
国内のインフラや住宅などの破壊はすさまじいもののようです。
また、現段階で400万人を超える避難民が国外に逃げ家族とも別れ別れになっています。
さらには数千人あるいは数万人単位の一般市民がロシア国内に強制移送されたとの報道もあり、
かの国のこと、過酷な強制収容所のことを連想してしまいます。
ウクライナとしてこれだけの被害を出した要因の一つに、
あれだけ期待していたNATOの参戦がなかったことがありましょうし、
しかしこれからも侵攻から国を守りぬくためには前述したNATOの諸協力が絶対不可欠なものでしょう。
察するに、ウクライナ国民にとってのNATOは、複雑、微妙な心理状態ではないかと思われます。
☆ 今回の侵攻に際し、ロシア軍の兵器が予想外に旧式で、
そのほか情報収集や兵站機能なども近代化されていないと報道されています。
ロシアの国力(軍事力、工業技術力、資金力などなど)は冷戦が終わったソ連邦の崩壊以降ガクンと落ち、
2,014年の経済制裁で更に悪化し、そして今回ということのようです。
今回、米・欧・日はロシア向けの制裁として、
輸出の禁止、輸入・投資の禁止、金融制裁などを行っています。
中でもSWIFTという金融制裁は、
ロシア歳入の4割近くを占める石油や天然ガスの取引に甚大な影響を与えるとともに、
多くの外国企業のロシアからの撤退(ロシアで稼いでもお金が回収できない)を招いているようです。
また半導体や色々な部品の禁輸は、
それらを外国からの輸入に頼っていた
ロシアの軍需産業(戦闘機など)、鉄道・船舶のインフラなどにとってはヴァイタルそのもので、
ロシアの国力本体にジワリジワリと影響を与えつつあるようです。
国としてのデフォルトの危機まで叫ばれています。
そこまでいかなくても国力が大きく弱まることは間違いないでしょう。
今後のウクライナとロシア、そして関係諸国との間でどういう停戦状態になるのかは分かりません。
しかし、ロシアが国力的にも弱り国際世論からも顰蹙を買うことは確実で、
ここに掲げた、『ロシアの弱化』というシナリオの大きな流れには変わりないと思われます。
中国は、こういうロシアの将来をみて、
“そのうち自分の配下に入れ、弟分にしてしまおう”とみるのか、
“アメリカの奴め、次は自分を狙ってくるぞ”とみるのか・・・??・・・
窮鼠猫をかむどころではない、網にかかった白熊の大暴れが無いことを祈るものです。
最後にもう一度
○この種シナリオを書くことができる国はどこか
○政治家でどこの国の誰が最も喜ぶか(米国中間選挙でバイデン民主党側はこの戦争を最大限に利用)
○業界ではどこが儲かるか(金融、エネルギー、食糧、武器、メディア等)
・・・・・よくよく見ておきましょう。
それにしても、長い穂先を巧みに操作してこうも上手く書けると感心します。掠れまで意識しながら…
ウクライナ問題だけでなく、こういうことに関しては、表に出ていない流れは間違いなくあるのでしょう。
仰る通り誰が利益(金銭だけでなく)を得るかと言う視点を持つと、見えてくるものがあるのは歴史の教えるところだと思います。
枯れた?技法駆使の羊毛大筆、次は何でしょう?
ウクライナ戦争、林先生の解説も目からうろこです。が、今回のプーチン暴挙に似たWWⅡ前のスターリン暴挙、ソ芬戦争(冬戦争)でのフィンランド祖国防衛戦争の真実を知り、胸を打たれるものがありました。