クタビレ爺イの山日記

諸先達の記録などを後追いして高崎近辺の低山中心に歩いています。

吉井・西小梨山新ルート開拓 H-29- 4- 30

2017-05-01 18:09:46 | 高崎・甘楽・藤岡方面
絶好の日和だが残念ながら夕刻に所用があるので15時までの帰宅と云う短時間
ハイク。選んだのは昨年から気になっていた高崎・吉井の西小梨山(仮称)近くに
延びている林道を使って西小梨山への簡単ルートの確認ハイク。

現在の国土院1/25000地形図を見ると小梨橋から小梨峠に至る峠道の西側に
実線の林道が縦横に展開している。これらの林道は平成18年から20年に掛けて
の「林道作業道総合整備計画」による伐採事業の為に開鑿されたもの。
その一部を利用する新ルートを開発する積りなのだ。

r-71で吉井の東谷(ヒガシヤ)地区、峠道入り口から約100m上の採石場跡付近の幅広に
路傍駐車。目の前の採石場跡にはむき出しの岩肌が見える。朝日岳南峰の一部
らしい。



右手前には石像が二体、「寛政十」まで読めたので1798年の建立で
近藤重蔵がエトロフ島を探検し現地に「大日本恵土呂府」の標柱を立てた年。



100m下って峠道入り口、小梨峠まで3.1kとあるが推定標高580mの峠まで
登り一辺倒で比高355mもあるので年寄りハイカーにとってはそれだけでも
一山登ることに匹敵するし655mの西小梨山との比高は430mあるから
それだけで腹いっぱいだ(9.22)。



入り口の家の二頭の犬に猛烈に吼えられながら大沢川に下り小梨橋を渡る。
橋周辺には「車両通行不可」の表示はあるが狩猟解禁時期には害獣駆除の
猟師たちの車は峠まで入っている。一時は台風の被害で峠道の一部が
沢に落ち込んだ事もあったが今は二箇所ほど小さな路面陥没があるだけなので
軽自動車なら恐らく通行は可能だろう。



橋を渡って橋上に垂れている尾根の末端を眺める。この尾根末端は小梨山から
尾根手繰りで下ってくる終着点。勿論、橋上はコンクリートで防災処理が
されているので末端斜面をぐるっと回って林道に降り立つという里山の
醍醐味を味わえる処。



峠道の出だしは大沢川支流の左岸に付いているが僅かの距離でこの橋を渡って
右岸に移る。橋の名は「井戸本一号橋」、但しこの付近の地名は右岸が
「金井林」で左岸は「白地淵」で「井戸本」はr-71の北側の吉祥寺付近の
知名なんだがな。


間も無く左手にこの設備、これは「井戸本2号機」なるれっきとした現役の
浄水設備で大沢川支流の沢水を浄化して東谷地区の民家に給水している設備だが
実は建設から50年を経過している老兵。



更に進むとこの橋で再び左岸に渡る。



沢の中の小さな堰堤脇にこんなもの、若しかすると小型浄水設備の成れの果て?



左手に道標出現、600mとあるが始点の道標を見逃しているのでどこが基準かわからない。
感じでは小梨橋からはもっと歩いた印象。



今度は右手に林道の派生、名前は「小梨20支線」。どうやら支線の名称は施工年度を
現すものらしい。この位置では余りに早すぎるので無視して前進。どだい、これは
地形図には載っていない。



林道の終点。918mとあるが小梨橋からここまで1.5kmは確実に歩いているから始点は
橋では無かったらしい。ここは広場風になっていて集積場や作業車プールにでも
使われたのか?



その100m先に「小梨19支線」。ここが地形図上の実線に相当するので入り込む。
標高410m(10.18)。実はこの地点を最初は見逃して前進し気付いて引き返したので
多くの労力と時間を無駄にした。



林道支線とは云いながら荒れ様は相当なものだが斜面を蛇行して登るので傾斜は
きつい。作業車が往来するから傾斜は緩い筈との期待は完全にハズレ。
こんな悪路を進むと



最初の伐採地、観察すると取り付きたい稜線は遥か彼方で不適として無視。



その後も麓の裾刈り程度の伐採地は続くが何れも稜線までには森林が邪魔。



道は益々悪くなり使われなくなってからの歳月を思わせる。



やっと標高530mで林道と稜線が接近する箇所に到着、大きく伐採され稜線までの距離115m、
比高は推定で45m程なので稜線に向かって伐採地の中を進む(10.55)。



ここの目印はこの切り株と記憶。



窪を進むと最終が大事なので左に寄って小骨のような小さな尾根に進むが傾斜は途中から
極めて厳しく完全に四つん這い。伐採地は掴まる物が散在する切り株だけなので
意外に難しい。右斜面を眺めると伐採材がそのまま放置されている模様。



息を切らせて終盤に達すると何と目の前に横走りの細道、何のことは無い突入口を
もっと先にすれば斜面の四つん這いもなくてこの小道を辿れたのだ。



到着した尾根は地形図上のP-487に繋がる尾根。もう西小梨山へ200mに接近していた。
此処からは何処にもある厳しい尾根登りが続く。比高は僅か80m位だが距離が
短いだけ小梨山北ルートに匹敵する難物(11.20)。



頂上直前、ほんの小さな突起に過ぎない。



山頂到着。現在は標識が老朽で落下寸前なので10年以上も前につけた当時の
画像と合成。(11.53)



本日の爺イ。軽食と休憩。



展望は樹葉が邪魔して良くない。唯一東に小梨山が望める。



小梨峠に向かって東進のため急降開始。峠までは約500m(12.13)



途中の尾根は右(南)が藤岡の檜林、左(北)吉井の雑木林で硬軟入り混じりの
アップダウンの連続。



僅かなツツジが単調を紛らわす。



峠まであと120m地点から猛烈な傾斜の下降となる。裸の南北尾根と違って
落ち葉の堆積が深くて慎重に下る。恐らく小梨峠から西進してくる人は
いきなりの急登に戸惑うかもしれない。
降り切った所に見覚えのある石宮が一基でほっとする。



こんなお化け巨木を潜るともう目の前は小梨峠。



峠にある道標は「関東ふれあいの道」のものなので北への下りには
次のポイントの「牛伏山」。



南へは藤岡側への道が開けている。このルートは「関東ふれあいの道 群馬 4」で
起点の上鹿島バス停から小梨峠、八束の集落を経て牛伏山頂上、下って多胡碑に至り
馬庭念流道場を経て馬庭駅で終点となる20kmの健脚者コース。



御馴染みの小梨峠の看板。



小梨山への尾根の始まりに観音像らしい石仏、若しかすると峠に良くある
馬頭観音かも知れないとは某著名サイトからの受け売り。



ここでも爺イの記念撮影。



もう,小梨山に行く時間も無いので休憩したり付近を眺めたりしてから帰路に付く(13.14)。



峠道からの眺めは新緑一色で盛り上がり見事な景観。



意外に近くで「吉井18支線」を見た。平成18年の施工とあるから矢張り「18」は
18番目の意味ではない。1



大きなUターンで峠へのショートカットに使った作業道。使われていないらしく
草茫々の荒れ道になっている。



反転すると十数年前の吉井町時代に始まった「どんぐりの森プロジェクト」で
植林した地域の末端。かってこの運動に関与した牛伏山岳会会長さんに
話を聞いて平成17年頃通過しながら小学生たちが作業をしているのを
観察したがこの木が大きくなる頃には、もう此処には来られないだろうと
ブログに書いた覚えがある。その木がこんなに生長した姿を見られて満足。



そして再び不審者扱いで猛烈に犬に吼えられて無事帰着。(14.05)


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