健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

101歳の皮膚からiPS細胞

2011-11-08 08:30:51 | 研究
先日、101歳から採取した皮膚細胞から様々な種類の細胞に変化できるiPS細胞(新型万能細胞)を作製することに成功したそうです(YOMIURI ONLINE)。細胞は約50回ほど分裂して寿命を迎えます。これは、染色体の端にあり、細胞の寿命に関わる「テロメア」が分裂のたびに短くなるためです。高齢者の細胞はテロメアが短い割合が高く、テロメアが短い細胞ほどiPS細胞が作製しにくいことが知られているそうです。研究チームは、京都大の山中教授がiPS細胞開発に使った4種類の遺伝子(山中因子)に、「Nanog」と「LIN28」という2種類の遺伝子を加えると、高齢者のiPS細胞の作製効率が3倍に向上することを確認したそうです。そして、この6遺伝子を92~101歳の4人の皮膚細胞に導入したところ、いずれもiPS細胞になり、軟骨や筋肉、神経などの細胞に分化できたということです。もちろん、これら細胞のテロメアも若返ったように元の長さに戻っていたそうです。高齢者の再生医療、細胞の若返りにつながると考えられているようです。
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