健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

近赤外光でがん細胞を破壊

2011-11-10 08:30:30 | 研究
体の外から光を当ててマウス体内のがん細胞のみを破壊することに成功したそうです(毎日jp)。もちろん、正常な細胞は傷つけないそうです。主にがん細胞に存在するたんぱく質と結びつく性質を持った「抗体」に、近赤外光の特定の波長(0.7マイクロメートル)で発熱する化学物質を取り付け、悪性度の高いがんを移植したマウスに注射。その後、がんがある部位に体外から近赤外光を15~30分間、計8回の照射した結果、がん細胞の細胞膜が破壊され、10匹中8匹でがんが消失、再発もなかったそうです。一方、抗体注射と照射のどちらかだけを施したマウスや何もしなかったマウスは、すべてが3週間以内にがんで死んだそうです。また、複数の種類のがんで同様の効果を確認したそうです。これまでにもがんに対する光治療があったそうですが、やけどをしたり、光を受け止める物質ががん細胞以外にも結びついたりするなど、健康な細胞への影響が避けられなかったそうです。近赤外光を使う新しい方法では、抗体がわずかに正常細胞に結びついても、光の強さを調節することでがん細胞だけ破壊できるそうです。また、光自体が無害なため繰り返し照射でき、体表から5~10センチ程度の深さまで届くそうです。早く臨床応用できるようになるといいですね。
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