健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

わずか1滴の血液から病気発見

2011-11-11 08:30:51 | 研究
ノーベル化学賞を受賞した島津製作所の田中耕一フェローらのグループが、わずか血液1滴からさまざまな病気の早期診断ができる技術を開発したと発表しました(ASAHI.COM)。がんや生活習慣病などの病気になると、特定のたんぱく質(抗原)が血中に流れるが、微量でも漏れなく捕まえる抗体をつくることに成功したということのようです。従来の抗体は、結合する抗原に対して特異性を持って結合しますが、その特異性のために結合力が低い場合が多いのです。今回の開発は、抗体にバネ状の人工物(ポリエチレングリコール)を組み込み、前後左右に腕が伸びて抗原を幅広く捕まえるよう設計することに成功したということのようです。この結果、多くの抗原をしっかり捕まえることができるようになり、抗原と抗体の結合力も高まったそうです。アルツハイマー病の発症にかかわる抗原を捕まえる抗体にこのバネを組み込むと、従来の100倍以上の結合力を示したそうです。早期発見、早期治療がより現実味を帯びてきますね。
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