健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

発話リズムがそろうと、脳波リズムもそろう

2013-05-03 08:30:44 | 研究
日常生活で「何となくあの人とはリズムが合う」という感覚が起こるとき、実際の発話や行動のリズムが無意識に合うことが脳活動にどう関るのか、という謎の解明に挑むため、発話リズムと脳波リズムを2者間で同時に計測できる実験手法が確立されたそうです(QLife Pro)。まず、発話リズムに的を絞った実験として、内容に意味は無いがコミュニケーションを必要とする「交互発話課題」を考案したそうです。この実験課題は自由なリズムで交互にアルファベットを発声し合うもので、同時にこのときの発話リズムと脳波リズムを測定できる実験手法と、データから意味のあるものを抽出する解析技術も開発したそうです。日本人の20ペアにこの課題を行ってもらったところ、個々の発話リズムは異なっていても、2人が交互に発話することで互いの発話リズムが同調することを発見したそうです。また、一定リズムで発話するようプログラムされた機械との間では同調は起きず、ヒトとヒトが課題を行った場合にのみ同調が起きることも分かったそうです。さらに、このときの脳波を分析したところ、発話リズムの同調度合いによって脳波リズムも同調し、発話リズムが同調するほど脳波リズムの同調も強くなることも分かったそうです。この研究成果を元に、コミュニケーション障害の診断ツールや治療方法への応用が期待できるそうで、さらには個人にとって適した発話リズムを音声リズムに導入することで人と円滑にコミュニケーションが可能になるパートナーとしてのロボットの開発なども期待できるそうです。いろいろな視点があることに驚かされます。自分自身の硬直的な思考。反省です。
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