健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

腸内細菌は肥満を防ぐ

2013-05-20 08:30:33 | 研究
腸内細菌がエネルギー調節や栄養摂取のエネルギー恒常性維持に関与し、生活習慣病の病態に影響するそうです。腸内細菌が産生する短鎖脂肪酸がエネルギー源として利用されるだけでなく、脂肪酸受容体GPR41を活性化させ交感神経系を介してエネルギー恒常性の維持に関わることをが明らかにされていたそうです。今回は、さらにもう一つの短鎖脂肪酸の受容体GPR43の働きが解明されたそうです(QLife Pro)。Gpr43遺伝子を欠損したマウスは肥満の傾向を示し、GPR43を過剰発現させると痩せの傾向を示したというものです。腸内細菌を消失させるとエネルギー代謝異常は見られないことから、腸内細菌が原因とわかったそうです。さらにGPR43が筋肉、肝臓など他のインスリン作用組織ではなく、脂肪組織でのインスリン作用のみを選択的に抑制するとも明らかになったそうです。このGPR43をターゲットとした生活習慣病への予防や治療薬の開発が可能なのかもしれません。
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