イーグルスファンの独り言 Philadelphia Eagles Fan Blog

フィラデルフィア イーグルス ファン ブログ

やりたい事ではなく、やられたくない事をしなければプレイオフでは勝てません

2007-01-17 06:58:39 | イーグルス
 1度さっくりと流しながら見て、気になった所をもう一度じっくり見ました、この試合はAndy Reidがプレイオフで勝てない原因を再確認した試合です。自分のチームがやりたいプレイと相手が嫌がるプレイの両方を用意出来無いのがReidの致命的な点なのは以前から書いてきましたが、この試合でもNO側の作戦を逆手に取るようなプレイにことごとく失敗しました。自分の得意なプレイを磨く事で相手をオーバーパワー出来ればそれは素晴らしい事なのですが、対策を練る事が出来ればそれなりに対処出来てしまいます、NEの強さはそこにあります(コーチ陣を引き抜かれすぎて対処が難しくなってきていますが)。

 この試合のNO側の戦略はただ一つ、一発を貰っても良いからランを重ねられる事だけは避ける、逆にランを積み重ねる事を狙う。ただそれだけです。4-3と言うよりも6-1のようにLBをスクリメージに張り付かせてきました、これに対して普通にランを出そうとしても出る訳無いです、ただしスクリメージさえ抜ければ無人のオープンフィールドが広がるわけですからロングゲインの可能性もあるわけです。簡単に言えば0ヤードが10ヤードのランしか出ないように仕向けられました、Shawn Andrewsが1対1で勝てばそのロングゲインが出る可能性が有った訳ですが、途中退場してしまいそうはなりませんでした。フロントヘビーのディフェンスに対するにはどうすれば良いのか、それはかつてブリッツ過多のディフェンスをして相手にやられてきた事をすれば良い訳です。プレッシャーを散らすスクリーンパス、中央に集まっている分手薄なクイックアウトへのショート、WRとCBは1対1なのですから100%成功するはずのスラント、これでディフェンスの出足を止める事が必要でした。しかし、Brian Westbrookはスクリーンを落とし続けます、これほどイージーなキャッチミスをするWestbrookはかつて見た事が有りません、もう少しスクリーンを成功させていれば試合全体の流れも変わったはずです。そしてJeff Garciaに求められている筈のクイックスローもキャッチミスが多かった事、スクリメージに張り付いたLBがゾーンブリッツを仕掛けた場合にINTがあるのを恐れたのかL.J Smithへのタイミングパスは殆ど見られませんでした。Donte StallworthやWestbrookの一発は有りましたが、ドライブを継続してディフェンスを壊す事は出来ませんでした。

 3&OUTか一発が出てTDのようなオフェンスを繰り返せばランを止め続けているディフェンスが疲弊するのは必定です。Deuce McAllisterのランが全く止まらなかったのが敗因なのは言うまでも有りません、結局DTのどちらかをダブルチームで突破してその後しっかりJeremiah Trotterをピックすればインサイドのランを止められないと解析されたと言う事です。そうなった場合のヘルプに来たSean Considineがピックされたりタックルミスをする場面も目立ちました、ランが止まらない時にはMicheal LewisをSSに戻せば良いのに1度使わないと決めたら意地でも使わないような柔軟性を欠いた選手起用も状況を打開できなかった一因でしょう。もう1つ、NO側のボールキャリアーがエクストラヤードを稼ぐ為にファーストタックルヲ受けた後に諦めずに足を書き続けている場面が目立ちました、個人的にはプロレベルでこれはやる事無いと考えています、なぜならばセカンドタックルでボールを狙われた場合にファンブルする可能性が高いからなのですが、そういう意地の悪いタックルに行く選手が殆ど居ませんでした。汚いプレイをしてでも勝たなければならない時が有る事を何度繰り返しても覚えない事に苛立ちを覚えます。

 結局、先制してランを捨てさせない限り勝てない、負ける時はランが出ずランが止まらない出血多量死。同じ事の繰り返しでした。ReidからMarty Mornhinwegにプレイコールが変わった事でランを増やす事になりオフェンスは安定しました、しかしプレイ(試合)の組み立てと言う意味ではあまりに幼稚です。Reid,Jim Johnson,Mornhinweg共にレギュラーシーズンとプレイオフで同じ事をしようとしています、絶対にこの3人がプレイコールの権利を手放す事は無いのですが、プレイコールアシスタントのような専門職を雇う必要が有るのではないかと思いました。
 1年通じて圧勝か惜敗の繰り返しでした、そういう意味では3点差の負けでシーズンが終わるのも仕方が無いです。コーチ陣が変わらなければ(面子ではなく意識が)同じ事を繰り返すのかもしれません。

2006シーズン終了

2007-01-14 19:35:46 | イーグルス
 今シーズン2度目の対戦になったNO戦はレギュラーシーズンと同じ24-27で負け、Eaglesの2006シーズンが終わりました。

 試合開始直後に急な仕事が入り、放送見て無いので細かい所は後日書く事にします。

 レギュラーシーズン16試合全てを同じ5人で固定できたのは32チーム中2チームだけと言う幸運に守られ続けたOLがついに壊れました。シーズン開幕時にも書きましたが、バックアップのOLにNFLの試合出場経験のある選手は居ません。1人でもOLが壊れたら即シーズン終了になりかねないアキレス腱でも有り、シーズン途中若手が成長しリーグ有数の強力OLにまで成長してチーム最大のパワーポイントにもなったOLでオールプロに選出されたShawn Andrewsが首の怪我で途中退場しました。レギュラーシーズン無事に切り抜けた代わりにバックアップの実戦経験を積む事無く来てしまった事がAndrewsの代役Scott Youngの致命的な反則に繋がったとも言えます。

 インサイドのランが止まらないのはJim JohnsonがDCになって以来の宿業です。インサイドからのパスラッシュを重視するシステムですからランストップ専門のDTを用意しません、この事は今すぐに改善するべきでしょう。Johnson最大の誤算は1巡指名のBrodrick Bunkleyが役に立たなかった事です、2年連続でDTを1巡指名して全く効果が無いと言うのは何も手を打たないのよりも性質が悪いです。これ以上ドラフト権をDTに回せませんし、契約にお金が掛かっているのでFAにもお金を掛けられませんから。

 結局、ロングゲインでの1発が成功しない時にそれに代わる物を持てなかった事、これが最大の敗因です。ロングパスは成功するよりも失敗する方が可能性が高いです、それに頼る事はチーム全体が突然死する可能性を持ち続ける事になります。逆の考え方をすれば、ランで押し込んでディフェンスを前に集めてからのロング、速いタイミングのショートパスで浅いゾーンを守らせブリッツを入れさせなくしてからロングを投げる、ロングを出す為にはもう1つ武器を持たなければ機能しないのです。Jeff Garciaに代わった事でショートパスの精度向上が期待されましたが、速いタイミングのショートを繋ぐ様な形にはなっていませんでした、私はGarciaがいつか丸裸になると危惧したのはこの点を重視したのですが、この試合で表面化してしまいました。
 Andrewsが居ればベテランのHollis Thomasとのスタミナの差で後半ランが出るようになったかもしれません、しかし疲れ切ったディフェンスを休ませるようなオフェンスをする為にはCorrell Buckhalterに代わるインサイドランナーは必要です。ラインが完全勝利しないと走れないRBにこれ以上頼れません。ラインが互角の戦いをしている時に仕事が出来るタレントが必要です。


 ランディフェンスが持たずに連敗した時、Donovan McNabbが怪我をした時、GarciaがIND戦で機能しなかった時、もう何度シーズン終了と書いたか数えたくも無いほど諦めた今シーズンはその度に絶望から立ち直ってきました。結果はあと1歩及びませんでしたが良いシーズンでした、去年とは違い来年が待ち遠しいシーズンの終わりです、怪我人が無事に戻ってくる事を信じて来年の開幕を待ちます。

あと3つ

2007-01-14 08:00:24 | イーグルス
 プレイオフ2回戦の@NO戦です、レギュラーシーズン第6週の対戦では24-27で負けています。

 ハンデは5,5点NO有利
 ESPN 4-5
 USA Today 2-4
 TSN 3-6
 僅差ではありますがホームのNOを有利とする意見が多いようです。この6連勝中は予想を覆して勝ってきましたし、それほど気にしなくて良い程度の差だと思います。

 オフェンスはNOの方が良いですが、ディフェンスでは勝っています。ある意味最も差が付くのはSTかもしれません。一発の無いReno Maheに対してReggie BushとMichael Lewisをリターナーに擁するNOにロングリターンの点で大きな利点があります。最近Brian WestbrookをPRで起用する事が増えているので、この試合で起用するならばリターナーは互角と考える事も出来ます。
 David Akersの飛距離も懸念材料です。ドームなので正確性よりも飛距離が勝敗を分ける要素にあると考えます。Koy Detmerを呼び寄せましたが、ホルダーとの息が合わない事が78%のFG成功率に影響しているとは思えません。飛距離が出ない理由が、去年の怪我なのか年齢的なものなのかは分かりませんが、飛距離が出ないのを無理して蹴る為に引っ掛ける事が増えているのが現実です。40ヤードを越えると安心出来無い今のAkersと今シーズン92%の成功率を持つJohn Carneyを比べればCarneyの方が良いKと言えるでしょう。
 
 戦力的には全くの互角と考えています、ドームのアウエイと言う事でオフェンスに無駄な反則を出さない事が重要になります。去年からWRのイリーガルフォーメーションとフォルススタートを取られる事が妙に多いですしそういう点でも気をつける必要があります。無駄な反則をしなければプレイオフ経験の浅いNO側にプレッシャーが掛かる事になるでしょう、熟練のベテランがチームを牽引してくれる事を期待します。

HollisとSimoneau

2007-01-13 08:13:34 | イーグルス
 Mark SimoneauとDonte Stallworthのトレード、Hollis Thomas,Harren HowardのFA加入が有り、お互いに2人のスターターが去年まで居たチームとの対戦になります。ALL PROに選出されたShawn Andrewsに対して去年力比べで唯一相手をする事が出来たのがThomasでした、この2人はRGとNTですから練習でも常にマッチアップしている間柄でした。この試合でもAndrewsが押せるかどうかが最も重要なマッチアップになると考えています。去年までが互角ならばThomasが勝つ事になるでしょう、ダイエットしたAndrewsに対してステロイドを使ってThomasはパワーアップしてますから。
 10サックを記録しているWill SmithとTraのマッチアップも重要です、同じタイプのOsi Umenyiora相手にいくつかパスラッシュで洩らしているTraがJeff Garciaの背後を守れるのかも勝敗を分けるポイントになります。ここをダブルチームで守る必要が有るのかTraに任せて大丈夫なのかはパスオフェンスの選択の幅を大きく変える事になります。背後からのプレッシャーを避ける為に大きい右ロールアウトを多用するGarciaですが、その大きなロールをした時にサックを貰えば大きなロスになりますし、ポケットに居られなければ左側へのパスを制限させられる事になります。
 
 AndrewsがHollis Thomasを押す事が出来なくても、1対1で消しあう事が出来ればJamaal JacksonがSimoneauを圧倒する事が出来ます。本来WLBでMLBで使うにはランディフェンス力が大きく劣るSimoneauにブロッカーを振り払う事は期待できません、そうなればインサイドのランが出る事になります。
 昨日似ていると書いたお互いのオフェンスで唯一勝っているのがTEです、L.J Smithを上手く使う事がオフェンス力を補うために必要です。NYG戦ではReggie Brownのフックルートをしつこく使いました、NO側もそれに対応するディフェンスを考えている筈です。Brownのフックを警戒すれば、その分その後ろ側が空くでしょう。その空いたスペースにSmithが走りこむ展開になればSLB Scott Fujitaならスピードで千切ることが可能でしょうし、怪我から復帰してくる元NYG,WASのSS Omar Stoutmireはパスカバー上手く有りません。中央へのランを出す事でSimoneauがSmithをマークする事を出来なくしてからSmithをディープに走らせてミスマッチを狙う、この試合のキープレイになるでしょう。
 CB対WRのマッチアップはスターターのBrown-Mike McKenzie,Stallworth-Fred Thomasと共に特徴が似ているNO側が守りやすそうです。ただし、ニッケルバックにサイズが無いNOのDBに大してHank Baskettのサイズが有効になりそうです。Baskettをアウトサイドに入れてサイズのミスマッチを利用したロングパスにも期待します、NO側がMarques Colstonのサイズを有効利用してくるのですから、こちらもBaskettを有効に使わなければなりません。

 点を取られるならばそれ以上に点を取るしかないです、Andy Reidのポリシーであるラインを制すれば勝てるをこの試合で実践できるかはTraとAndrewsに掛かっているでしょう。この2人が期待に答えればNOのディフェンスは強くないですから失っただけの点を取り返すことは十分に可能だと考えます。

当社比20%増し

2007-01-12 07:52:00 | イーグルス
 第4Qにボールコントロールされて接戦を落とし続けた悪夢の3連敗のきっかけになった6週目のNO戦、実はそれほどランを出されたわけではなくパントのミスキャッチやサードダウンで押さえた後のつまらない反則によって負けたと言える内容でした。
 それからお互いに代わった所は若手が多いOLが成長している点でしょう、ルーキーJahri Evansが成長している事が大きいと考えます。リーグ1位のオフェンスのNOにはDeuce McAllisterとReggie Bushの2人タイプの違うRBが居る訳ですが、これはAndy ReidがBrian WestbrookとCorrell Buckhalterでやりたかった縦と横のRBの組み合わせの理想形です。Buckhalterの相次ぐ怪我でこの構想は失敗したわけですが・・・。パスキャッチでWestbrookより数字を残している唯一のRBであるBushはシーズン終盤ランナーとしても成長しています。特に16週のNYG戦では2人揃って100ヤードラッシュを記録していますし、ラン特化型のOLとリズムの違う2人のRBの組み合わせは非常に厄介な相手になるでしょう。そしてFB Mike Karneyのブロックも強力です、このRB/FB3人は組み合わせ次第で色々な使い方が出来ますから注意が必要です。
 前回の試合では2人合わせて90ヤードのランですし、最後8分ボールコントロールされたのもショートパスを積み上げられたものでした。ただ、あの時よりもOLとBushの成長でランオフェンスが強力になっているのは間違い無い所です。

 前回の試合で275ヤード3TDを奪われたDrew Breesは非常にやりにくい相手です、若いJeff Garciaとでも言うのかパスラッシュを交わすフットワークと冷静な判断力そして肩もGarciaより良いです。こういうちょっと動けるQBに対してブリッツを入れて避けられてロングゲインを奪われるのは何度も繰り返されたパターンです。ブリッツを入れれば走られる、入れないで時間を稼がれれば余裕を持って投げられる、フロント4だけでパスラッシュを掛ける展開にならないとBrees攻略は困難になります、しかしNOのOL+ブロック特化型のTEを考えると、そう簡単に通してはもらえないでしょう。
 Lito Sheppardが試合に出れませんが、Jon Hornも練習に参加していないようです。シーズンを通じて怪我に悩まされたHornが出てこないのならばSheppard欠場と相殺と言うことになります。Hank Baskettとほぼ同じスペックを持つMarques Colstonがメインターゲットになります、サイズが有り小柄なCB陣しか持たないEaglesにとっては困難なマッチアップになりますが、スピードはPlaxico Burress程では有りません。とはいえ、浮かしたパスで競り合いにさせるのが上手いBreesですから、走って時間を稼いだ後にロングパスを投げてくる事が十分に考えられます、CBからSへのスイッチが重要です。もう1人のWR Devery Hendersonは小柄な縦へのスピードを持つ選手です、こちらもフリーにすれば一発がありますしシーズン平均23ヤードの物凄い記録を残しています。そして86キャッチを記録したBushが居ます、レシーバーのBuchにはLBではマーク出来ないでしょう、Sean Considineが相手をする事になるでしょうが、オープンフィールドでのタックルにミスが有るConsidineですから抜かれれば追いつけないBushの相手をさせるのは怖さが残ります。

 オフェンスの形としてはGarciaに移ってからのEaglesに似ているチームでしょう。ただ、縦に突破するRBとFBが強力になっていると言う点で大幅にパワーアップされています。選手の入れ替えでラン中心にでもパス中心にでも出来るのでマッチアップを考えるのが難しい相手でも有ります、特にRB陣の入れ替えには注意が必要でしょう。正直このオフェンスを止めるのは難しいです、ディフェンスにとっては厳しい一戦になるでしょう。