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納戸の奥に眠っている箱を久しぶりに出してみると…
買い集めていた45年前の週刊ベースボールを読み返しています

# 842 ストーブリーグ

2024年05月01日 | 1977 年 



火のない所に煙は立たずと言いますが、早くも来季に向け新体制確立の準備をするチームが…

秘密会談が始まっている
東日本を襲った長い夏の雨も収まりペナントレースも第4コーナーに差し掛かった近頃、複数の球団で密かに来季に向けて会議が行われた。セ・リーグのA球団は新体制の第一歩として監督・コーチ陣の刷新を掲げた。「とある解説者が球団からテレビ局との契約内容を聞かれたそうだ。中途解約が出来るのかとか。オフになったらまた連絡すると言われたそうだ」とマスコミ関係者は言う。また別のマスコミ関係者はパ・リーグのB球団の監督が今年限りでユニフォームを脱ぐとフロントに伝えたという情報をキャッチした。

セ・リーグ4監督が危ない
いま各球団の担当記者の間で語られているのは「セ・リーグで動きのないのは巨人の長嶋さんと大洋の別当さんの2人だけ。パ・リーグではロッテのカネやんとクラウンの鬼頭さんが怪しい」そうで今年のストーブリーグの主役はセ・リーグの4球団の監督だそうだ。このうち広岡監督(ヤクルト)と古葉監督(広島)については「まさか」の声もあるが、「広岡監督はキャンプの頃から言ってるよ来年のことは分からないって。フロント陣は広岡監督の手腕を買っているけど松園オーナーはそうでもない。仮に2位なら首がつながるだろうけど3位に終わったら危ないよ」とヤクルト担当記者は言う。

カープは先日のフロント人事を刷新した経緯を見ても、いかに赤ヘル初優勝を成し遂げた古葉監督でも安閑としていられないという意見がネット裏の大半の声だ。吉田監督(阪神)は、と言うよりも阪神という球団は毎年監督の首が話題になる。今年も御多分に洩れず早くも「全く作戦が的外れな監督だ」とか「他の監督なら巨人の独走は許していないはず。監督の力量が疑われる」など吉田監督批判が表立って賑やかだ。残る中日は与那嶺監督の更迭は決定的で既に具体的な名前が挙がっている。


次期人事内定という中日
いま漏れ伝えられているのは中利夫二軍打撃コーチの昇格だ。そして外部から長老級の後見人を立てる案が浮上している。ただその後見人の人選は難航していて児玉利一、濃人渉、杉浦清、坪内道則など中日OBをひと当たりしたが決まらず、牧野茂や杉下茂現巨人投手コーチなど巨人関係者にまで触手を伸ばしている。実は昨年は森昌彦にコーチ就任を打診しており、過去には別所毅彦、青田昇、中上英雄、千葉茂、藤田元司など巨人OB勢と接触している。いずれにせよシーズン終了を待って電光石火に大改革をすると明言しており、準備が着々と進んでいるのは確かなようである。

「何をぬかすか!」と金田監督は言うが…
パ・リーグではカネやんが後期シーズン優勝を花道に監督を辞任し勇退するのではというムードがある。その噂の出処はカネやんが最近めっきり放言が減り、勝負に対して情熱がなくなったというもの。そうした声に対してカネやんは「無口になったって?それはワシが黙っていてもチームが勝つということ。ようやくワシのやり方がチームに浸透したんじゃ。辞めるとか何をぬかしとんじゃ」と目をギョロリと反論する。だが周囲ではロッテが川崎球場を本拠地移転に伴って心機一転、チームの大改革に踏み切るのではないという声は根強い。

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