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買い集めていた45年前の週刊ベースボールを読み返しています

# 840 週間リポート・大洋ホエールズ

2024年04月17日 | 1977 年 



初先発・福島堂々完投勝利
オールスター戦で初先発し、11本塁打を浴びながらも " 完投勝利 " を飾ったのは福島捕手ならぬ " 福島投手 " だ。実はこれ第3戦の試合前に行われたホームラン競争で投手を務めた時の話。11本塁打対10本塁打で全セが勝利し、福嶋選手は全セのナインから「ナイスピッチング」と冷やかされ照れくさそうに苦笑いしながら「初めて投手をやって固くなっちゃった。勝ててよかったよ」と勝利の弁。このホームラン競争は両リーグの3人ずつの代表が12スイングで本塁打を何本打てるかで勝負する。先攻の全パはリー選手(ロッテ)が4本、ウイリアムス選手(日ハム)と山崎選手(ロッテ)がそれぞれ3本を放ち計10本塁打。

対する全セの最初は福嶋選手の同僚・田代選手(大洋)で右に左に4本。続く大杉選手(ヤクルト)は3連発をダブルで放ち6本と大爆発し全パの10本に並び全セの負けはなくなった。最後は王選手(巨人)。「王さんならもう勝ったも当然だ」と役目を果たせると安堵する福嶋選手だったが、その王選手になかなか一発が出ない。「シーズン中なら打たれなくて喜ぶところだけど打って欲しいところで打ってくれなくて困りました」とぼやいた。ようやく10スイング目に柵越えが出て全セの勝利が決まった。

「何しろ初登板だったから大変でした。それにしてもよう打たれましたわ」と意気揚々とベンチに戻った福嶋選手は何と各チームの投手陣から歓迎を受けた。巨人以外の投手はシーズン中は王選手に打たれ泣かされ続けている。「田代選手や大杉選手には打たれましたが王選手は見事に抑えた。ウイークポイントはどこですか」と王選手を僅か1本塁打に抑えた " 福島投手 " に抑える秘訣を教えてもらおうというわけだ。 " 福島投手 " は「それは言えないな。内緒だよ」とニンマリするばかりだった。


あと5年はやれる
5月22日の対中日7回戦でプロ入り通算99勝目をあげて以来、足踏み状態だった高橋重行投手が7月20日の対ヤクルト13回戦でプロ70人目の通算100勝を達成した。この間、18回もトライしながら勝ち星に恵まれなかっただけに「長すぎて感激も薄れちゃった」と2ヶ月ぶりの勝利に苦笑い。プロ入り14年目、32歳のベテランだが「あと5年は投げられる体力とスタミナには自信がある。これで一区切りついたし、スピードアップで勝ち星を稼ぎますよ」と元気いっぱい。

高橋投手は千葉商を中退してプロ入りしたが2年間は二軍暮らしだったが、1964年に17勝し新人王に選ばれた。翌年には21勝をあげるなどその後も順調に勝ち星を重ね、一軍に昇格後6年で71勝をあげた。それが100勝まで残りの29勝をあげるのに9年もかかった計算になる。高橋投手は「150勝は絶対に達成しますよ。100勝の時に味わえなかった感激を味わうんですから」とやる気満々だ。

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